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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

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【Re-Edit】 涙のふるさと-BUMP OF CHICKEN 【バラードの名曲】

【Re-Edit】【邦楽バラードの名曲】


涙のふるさと






小学校4年の夏休み、――

群馬県の山奥、――最寄りの駅から貸切りバスに乗り換えて、誰もが車酔いをしてしまうほど、いくつもの大きなカーブが続く狭い林道を一時間以上走った先に、ようやく、その自然体験教室はあった。

バスを降りた頃にはもう、ボクはすっかり気持ち悪くなってしまっていて、しばらくまともに話すことさえもできない状態だった。

このスイミングスクールの夏合宿を、ものすごく楽しみにしていたわけでもないし、別にそれほど行きたくもなかった。けれど毎年、冬休みになるたんび、半ば強制的に長距離バスのなかへと押し込まれていたスキー合宿に比べればかなりマシだとは思う。

――なんとなく寂れた学校の校舎を思わせる、古い木造二階建ての宿泊棟のすぐ脇を、川幅の広い清流が流れていた。

巨岩同士が折り重なりあう、その狭間には、濃い碧緑(あおみどり)色した流れ溜まりができていて、そこだけは見るからに相当、深さがありそうだ。そんな美しい清流の向こうには、奥知れぬほどの巨大な深緑の影で山肌を覆った森が、遥か彼方まで広がっている。

源流のほうから運ばれる、どこか甘みのある清らかな空気で深呼吸を繰り返していると、ボクの左脇に、やがて小さな気配を感じた。――見上げてみると、ジーンズ生地の短パンに、ピンクのキャラクターTシャツ姿の川澄マレンが立っていた。まるで男の子みたいなショートカットヘアの彼女は、小さな右手でボクへキュウリを差し出しながら笑いかける。

「食べる? 冷たくて美味しいよ」

どうやらそのキュウリは、施設が用意していたものらしいけど、まだ、かなり気持ち悪くってなにも食べられるような状態ではなかったので、

「いらない――」

と、ボクはつい素っ気なくいい放ってしまう。するとマレンは、なんだかとても悲しそうな瞳でボクの顔を、しばらくのあいだ見つめていた。――しょんぼりと去っていく彼女のうしろ姿を見てるうち、

(もう少し、優しくいえばよかったな)

と、なんだかボクは少しだけ後悔した。――

オリエーテーションがはじまるまで、1時間くらいフリータイムがあったので、ボクは体調が復活するのを、川沿いの平らな石に座って待つことにする。――すると数名のヤツらがボクのほうへと寄ってきて、

「もしかして、川澄ってお前のこと好きなんじゃねぇの?」

と、からかうように笑った。

ボクは、川のほうへと小さく言葉を漏らした。

「ヤダよ。あんなモンチッチみたいなのは」

誰かに好かれることも、――誰かを好きになることも、妙に気恥ずかしかった。なんだかものすごく、うしろめたい気持ちになってしまうんだ。そう、――なんとなくそれは、小さな悪戯(いたずら)をしてしまったときの罪の意識にも、どこか似ている、――そんな気がした。

今回の合宿には、小学生を中心に男女ほぼ半々で合計20名くらいが参加していた。オリエーテーリングが終わると、三班に分かれて夕食の準備に取りかかる。結局、こんな場所で作るものといえば、いつだってカレーくらいなものだ。ニンジンと玉ねぎ、――二つの苦手食材が「ゴロゴロ」入った辛い食べ物。――そんなカレーライスが、ボクはあまり好きではなかった。

川から少し離れた飯場で、女の子たちは「キャーキャー」と、悪戦苦闘しながら野菜やらを切っている。その間、男子は、石を集めて釜戸を作り、薪をくべつつ飯盒(はんごう)で米を炊いた。それをセットし終わると、冷たい川にひざまで浸かって遊びはじめるヤツらが多かったけれど、ボクは、さっきの平らな石に座って、暮れゆく静かな山の音をひとりで聴きはじめる。

するとまた、マレンが「ニコニコ」しながらボクのほうへと近づいてきた。

(またきたのか、――)

「カミュ、なにしてんの?」

ボクは、また男どもになにかをいわれるのもイヤだったし、それ以上に気になる女の子に、マレンと仲良くしてるところを見られたくなかった。だから本当はマレンにどっかへ行って欲しかったんだ。――けれど、

「あぁ、なんだか疲れちゃってさぁ、最近、バスとか乗ってなかったからね。車に乗ると、むかしから酔っちゃうんだよ」

と、ボクは、どうでもいいようなことを彼女にいった。
すると、ショートカットのマレンは、慌てて川のほうへと走り出す。そして、水に塗らしたハンカチを絞りながら戻ってくると、

「おでこを冷やすとね、乗り物酔いに効くみたいだよ」

と、花柄の刺繍が入った、その白いハンカチをボクへと差し出す。

(こんなもの受け取ったら、また、ヤツらになにかいわれるしなぁ)

川のほうで、こっちを見ながら「ニヤニヤ」笑う男連中の視線が気になった。けれど、あまりに真剣な眼差しを向けているマレンの好意を断るわけにもいかなかった。

「あっ、ありがとう」

ボクは、そのハンカチを受け取ると、さっそくおでこに当ててみる。そしてつぶやいた。

「う~ん、……たしかに気持ちいいかもね」

マレンは、大きな薄茶色の瞳を「キラキラ」させて微笑んでいた。

夕食の時間、――
ボクたちは班ごとに分かれ、外に用意されていた長いテーブルでカレーを食べていた。隣に座ってたヤツが、また、ボクらのことをからかいはじめる。

「やっぱ、絶対お前のこと好きなんだよ、川澄は。それにさぁ、お前もなんだかんだでアイツに気があるんじゃねえの?」

そんな言葉は無視して、離れたテーブルで美味しそうにカレーを食べてるマレンを見つめながらボクは思った。

(彼女って、カレーが好きなのかな?)

彼女がそれをあまりに美味しそうに食べているので、ついボクも、ニンジンをかじってみたけれど、やっぱり苦くって、なかなか飲み込むことができなかった。――


1983年7月15日(金)

「覚えてる?」

マレンは口元に少しだけ微笑みを浮かべた。

「スイミングスクールで夏休みに行った合宿のこと。あたしね。夏になるといつもあの合宿を思い出すんだよ」

「あぁ。たしか群馬だかあのへんに行ったんだよね」


【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】





【2012.05.01 記事原文】

おそらく当ブログで紹介する中では、最も最近のナンバーではあるが・・・
BUMP OF CHICKENの曲でボクが一番好きなのはやっぱ「涙のふるさと」ですね♪


リアルな若いファンとは違って、ボクらおじさん世代には、
セピアカラーではなくって「夕焼け色」に染まった思い出として
古きよき青春の日々が蘇ってくるような思いに駆られるのである。


何気なく聴くとシンプルに思えるけど、ものすごくベースアレンジが良いですね。
やっぱこのバンドは歌詞がスゴイと思います!!
名曲です☆


しかし・・・邦楽に関しては、ちょっと最近のネタが多すぎるかな_???
まぁ、その辺は気にしないで下さいませ☆



涙のふるさと-BUMP OF CHICKEN
5thアルバム『orbital period』 2007年



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