QLOOKアクセス解析

未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

70~80年代の洋楽&邦楽を中心に未来に残したい名曲&名盤を独自にチョイスするBlogです☆
未来に残したい洋楽&邦楽の名曲 TOP > スポンサー広告> 【未来に残したい日本の名曲】 > 若かりし日々の思い出 > 水色ノート - 伊藤つかさ 【バラードの名曲】

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

水色ノート - 伊藤つかさ 【バラードの名曲】

【邦楽バラードの名曲】


水色ノート





Epi-12


 1983年4月18日(月) 中学3年の一学期
 3時限目が終わった休み時間

 そういえばまだボクの本名を明かしていない気がする。

 苗字は椎那(シイナ)
 椎那可未宇(シイナカミウ)だ。

 「シーナ」と「カミウ」、――そのどちらも、響きが外国人のような名前のせいで、小学校の頃はよく、いろんなヤツにからかわれたりしたものだ。……

 そんな小学校時代、ボクが好きになった4人の女の子たち。いまにして思えばその子たちに特別な共通点などなにもなかった。低学年の頃に好きだった2人の女の子はどちらかといえば、はっきりとした目鼻立ちの、どこか知的なキレイ系、そして中高学年で好きになった2人のほうは、まったくその逆で素朴な顔立ちのおとなしい雰囲気の子だった。

 ボクが最後に好きになったのは、小6のとき、クラスは違うけど同じ塾に通ってた地味でマジメそうな女の子。――どうしてバレたかまでは覚えていない。けれど「その子を好きだ」ってことが、ほかの塾生たちに知られてしまい、本人の前で冷やかされたことが一度だけある。

 それが間接的だったにせよ、「好きだ」という想いを本人に知られてしまったのは、きっとそのときがはじめてのことだろう。たとえようのない、心を掻き乱される気恥ずかしさをいまでもボクは鮮明に覚えている。

「好きじゃねぇよ」

 と、そのときたしかにそういった。――好きだった彼女に対してボクが語った唯一の言葉はただそれだけだ。うつむき頬を赤らめた彼女からボクに対して発せられた言葉は、その以前にはなく、そのときもなく、そしてそれ以降もなかった。――

 幼いボクらにとって「誰かを好きだ」という気持ちは、誰にも知られてはならない自分だけの秘密の想い。――もし好きな相手に本当の気持ちを知られたとするならば、瞬時に、容易くその幼き恋心は終わりを迎えてしまう。だからこそ「好きだ」という気持ちは、決して相手に悟られてはならないものなんだ、と、誰もがみんな、知らずにそう思い込んでいくのだろう。――――

 中学3年になると、2年のときに仲のよかった連中、……たとえば『サウス』のメンバーとかとは、ほとんどが違うクラスに分かれてしまった。学校側が意図的にそうしたのかどうかは知らないけれど、まぁ、なんとなくそうなんだろうなとは思う。2年の三学期、あれだけの騒ぎを起こしてしまったんだから、……結局、川澄マレンとも別々のクラスになってしまった。マレンはそのことを、なんだかものすごく嘆いてたけど、それは仕方のないことだ。

 中3のこのクラスでは、女子のほうが圧倒的に目立っている。佐藤マキコだけは、小学校の頃から知っていたけどロングスカートに茶髪なんていう格好は、ほかのクラスではほとん見かけない。

 そして、その目立つ女子メンバーのなかには2人、外国系の苗字の子がいた。ひとりはたしか両親が台湾人だったと思うけど、林(リン)ショウカという女の子だ。

 ショウカは小柄で可愛いらしいアニメ顔をしており、クラスの男子のなかにも彼女のファンは何気に多いようである。けれどボクは窓際のほうの席に座って、いつも静かに海を見つめている少女のことがなんとなく気になっていた。無論、いまだに教室で一度も彼女と話したことはない。

 まるで揺らめく氷晶(ひょうしょう)の灯火(ともしび)のように、危ういほどの儚(はかな)さをその身に纏(まと)った茶色い髪の少女、――その子の名前は「李メイ」という。コリアン三世の彼女は、孤独色した絹糸の情感を香水みたいに振りまきながら、いつだって、うっすらみずからのまわりに漂わせていた。

 ショウカもメイも、「小学校時代は、その名前のせいで、かなり陰湿なイジメを受けていた」と、いうような噂を聞いたことがある。けれど中学3年生になったいま、彼女たちをからかうようなヤツなどはもう誰もいないだろう。特にメイの高校生の兄貴は、このあたりでも相当に有名なワルみたいなので、これまで彼女をイジメてきた連中は最近、その兄貴に復讐されるのが怖くて怯えてるみたいだ。

 一方、このクラスの男子生徒のほうは、体育系の部活をやってるヤツらを中心に、なんとなくイキがりたがっているような連中も何人かいたけど、ソイツらとは、きっと仲良くはなれないだろう。――

 担任教師がランダムに決めてしまった席替えで、ボクの両隣には、どちらもこのクラスのなかではわりと真面目そうな女の子が座ることとなった。黒板に向かって右側の席に座る川上ナオは、小柄でふっくらしていて愛嬌のある笑顔が憎めない感じの子。そして左側の竹内カナエのほうは、まっすぐ伸びた長く艶やかな黒髪と、切れ長でどこか冷めた感じの一重まぶたが、とてもクールな印象を与える女の子だった。




水色ノート - 伊藤つかさ 
1stアルバム『つかさ』 1981年

関連記事
スポンサーサイト
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

Masterpiece of the Western music of the 70s/70年代洋楽の名曲
If you want to cry/泣きたいとき
If you want to be healed/癒されたいとき
Drinking alcohol/お酒を飲みつつ
While driving/ドライブしながら
If you want to Fever/血が騒ぐ
Masterpiece of the Western music of the 80s/80年代洋楽の名曲
80's Ballard masterpieces/80年代バラードの名曲
80's Rock masterpieces/80年代ロックの名曲
80's Pops & AOR masterpieces/80年代ポップスの名曲
70's Dance masterpieces/70年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Western music of less than 70s/70年代未満洋楽の名曲
Less than the 70's classic Ballad/70年代未満バラードの名曲
Less than the 70's classic Rock/70代未満ロックの名曲
Less than the 70's classic Pops & AOR/70代未満ポップスの名曲
Masterpiece of the Western music of more than 90s/90年代以上洋楽の名曲
Ballade more than of the 90s/90年代以上バラードの名曲
Rock more than of the 90s/90年代以上ロックの名曲
Pops & AOR more than of the 90s/90年代以上ポップスの名曲
90's Dance masterpieces/90年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Japanese music/未来に残したい日本の名曲
Dedicated to sweethearts/恋する二人に捧ぐ
Spend the night with sadness/悲しみと共に過ごす夜
Nostalgic feelings/ノスタルジックな想い
In the room which shines with the morning sun/朝日が差し込む部屋で
While looking at the setting sun in a hotel/夕陽が見えるホテルで
Memories of youth/若かりし日々の思い出
If you want to fuss/タテノリしたい気分なとき
If you want to feel the Rock/かなりRockな気分
Masterpieces of Instrumental/インストルメンタルな名曲
 
Profile

rakiworld21

Author:rakiworld21
Hai ☆I m Raki  (*^・ェ・)ノ ☆


Group / Duet 【 A ・ B ・ C 】
Group / Duet 【 D ・ E ・ F 】
Group / Duet 【 G ・ H ・ I 】
Group / Duet 【 J ・ K ・ L 】
Group / Duet 【 M ・ N ・ O 】
Group / Duet 【 P ・ Q ・ R 】
Group / Duet 【 S ・ T ・ U 】
Group / Duet 【 V ・ W ・ X 】
【 Artist V 】
Van Halen
Vapour Trails
The Velvet Underground
The Ventures
Virus

【 Artist W 】
The Wailers
Wang Chung
Was (Not Was)
Wishbone Ash
The Who

【 Artist X 】

Group / Duet 【 Y ・ Z 】
【 Artist Y 】
Y & T
Yazoo
Yes

【 Artist Z 】
ZZ Top



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。