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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

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プラネタリウム - BUMP OF CHICKEN 【ポップスの名曲】

【邦楽ポップスの名曲】




↑ ニコニコにログインしないと見れないかもしれませんが・・・





小学校4年の夏休み、――

四回目の交代で、ようやく半周ばかり離れていたマレンをボクのパートナーに迎えた。さっきまで、ややションボリしていた彼女は、ボクと目が合うと、ほんの少しだけ喜びをその大きな瞳のなかに湛(たた)えはじめた。ボクは彼女の両手の指先を右脇で抱えるようにして握り締める。――マレンはステップを踏みながらボクの横顔にささやく。

「カミュ、あとで一緒に花火やろう?」

すぐには返事ができなかった。ほかのヤツらにまたいろいろと、からかわれるのがイヤだったからだ。

(マレンのことなんて、なんとも思ってない、……はずなのに)

――彼女を一回転させ終えて、別れのお辞儀をしたあとで、ボクは小さくつぶやいた。

「……いいよ」

(――さっきもらったチョコのお礼だ)

「ニコッ」と笑ったマレンは、やがて次の男子と踊りはじめた。

そのとき誰かが大声で叫んだんだ。

「あっ! 流れ星だ!」

って、――


「――さっきの子って本当に流れ星が見れたのかなぁ」

マレンはしゃがみ込み、ススキ花火の火花が変色する様を見つめながらそうつぶやいた。ボクが手にしたスパーク花火は、火薬の匂いに包まれて円形に弾けながら黄金色の火の粉をマレンのほうまで飛散させている。

「どうかねぇ、アイツって平気でたまに嘘つくからなぁ」

と、いってボクは笑う。

「流れ星さぁ、見れるといいね」

マレンは、足元で「パチパチ」弾ける花火の色など気にもせず、煌(きら)めく星の海のなか、未知なる光跡が紺青(こんじょう)の夜空に描き出されるのを待ち焦がれてた。――

真夏の夜の山風が無限に茂った樹々の枝葉を揺さぶって、一斉に金属質なさんざめきを轟(とどろ)かせている。木立の影に冷やされはじめた山からの吹きおろしは、遮るものなどなにもない草原の芝生の枝先を這うようにボクらの足元を駆け抜けていった。

ミッドナイトブルーの夜空に散らばるいくつかの恒星の輝きは、宵闇が深まるにつれ、緩(ゆる)やかにその輝度を増しはじめていく。夏の夜空で、ひときわ煌々(こうこう)とアリスブルーの彩光を輝かせる、こと座のベガ。そのベガの左側、――手前と向こう側で輝いてるのが、わし座のアルタイルと、はくちょう座のデネブ。――この三つの一等星が夏の大三角を形成しているんだ。

ボクは半分くらい水を張ったバケツに、消えた花火の芯を投げ入れ、ジーンズ生地の短パン姿でかがみ込むマレンのほうを見つめた。

(寒くないのかな、マレン、――)

「オレさぁ、ずっと、いつか流れ星が見たいと思ってたんだ。けど、ウチらの街ってさぁ、なんか街明かりが眩しいみたいでね、だから流れ星が見えないんだって」

大きな瞳をボクへ向け、マレンは「ニッコリ」微笑んだ。

「だったらさぁ、今日がチャンスかもよ! ここならさぁ、流れ星見れるかもしれないじゃん」

ベガの少し西側に見えている北斗七星の下のほうには、うしかい座のアルクトゥルスが、――そこから緩い弧を描くよう同一線上を辿っていったその先に、おとめ座のスピカが淡白い煌(きらめ)きを浮かばせる。さらに遥か南の低空では、さそり座のアンタレスが赤い彩色を滲ませていた。

(たしかにそうだ。こんなにすごい星空を浮かびあがらせている場所が、日本にあったなんて本当に信じられない。ここでなら、きっと流れ星だって見つけられるかもしれない、――)

遠くのほうで誰かが叫んだ。

「あっ、ほら! 流れ星!」

マレンはその言葉に敏感に反応し、小さなピンク色のTシャツを「ピクッ」とさせた。すぐに上空を見上げてみたが、ボクたちには見つけられなかった。

「わぁ、すっごーい! いま見た?」「見た! ものすごく長かったよね、白い光の線がさぁ」

向こうのほうで何人かの子らが、そういって「ワイワイ」と騒ぎはじめる。

「あー、見逃しちゃったね」

ボクがそう笑いかけると、マレンはなんだか悲しそうな眼をしながら、ずっと上空を見つめ続けていた。

「あたしも絶対見たい!」

と、少しだけムキになって立ちあがると、彼女は青白い月明かりにその身を染められながら、空の彼方を「キョロキョロ」と見渡しはじめる。

「おーい! そろそろ片付けろ。もう宿へ戻るぞ」

おっかないコーチが大声でそう叫ぶ。ボクは、花火の棒だけが浮かんでるバケツを手にし、立ちあがる。マレンはまだ星々の煌(きら)めきから目を離そうとはしない。

「仕方ないよ。もう帰ろう」

ボクがそう声をかけると、マレンは大きな瞳に涙を溜(た)めながら振り返った。

「あたし、どうしても流れ星が見たいよ!」

「たぶんさぁ、またいつか見れるチャンスだってあるよ」

「どうしても今日、一緒に見たいんだよ」

絞り出すようマレンは、なんだかせつなそうな声でつぶやいた。

(もしかしたら、彼女はさっきの話を信じてるのか?)

あのとき、ボクは彼女にいったんだ。

「――流れ星に三回願い事をすれば、その願いが叶うっていうのは有名だけどね、――『好きな人と2人きりで、流れ星を一緒に見ると、その人と結婚できるんだ』ってね、誰かに聞いたことがあるんだ」

するとマレンは大きな瞳をボクへ向け、少しだけその小さな口元を微笑ませる。――やがて「ニッコリ」笑ってささやいた。

「だったら楽だね。流れ星に願うことなんて、きっと、みんなそれくらいしかないもんね」

 そして静かに言葉を続けた。

「じゃぁさぁ、もしカミュと一緒に流れ星見たらさぁ、あたしたちって結婚しちゃうのかな?――」


――マレンはまだ、「ヒクヒク」と半べそかいたまま、ひたすら夜空を見上げ続けている。

「ねぇ、またいつかチャンスはあるって」

ボクは、彼女が背負った背中の影にそっと優しく声をかけた。

「だってあたし、カミュとね、――」

振り返り、そう訴えかけるマレンに、煌々(こうこう)と煌(きらめ)く空を見つめたままで、ボクは優しくささやいたんだ。

「だから、またいつか2人で一緒に見られるときもさぁ、きっとくるよ。いつかきっとね、――」

驚いて、ボクを見つめたマレンの潤んだ瞳には、「キラキラ」と、さっきより遥(はる)かにキレイな星空の輝きが映し出されていたんだ。――


1982年8月21日(土)

――ボクには、はっきりと見えたんだ。その星の光は、つま先の向う側に揺らめく波の上をまっすぐしなやかに飛んでいき、白くて長い光の尾を引き連れながら濃蒼の闇色のなかへと溶け入り消えた。

「パル、……見えたよ、見たでしょ?」

マレンはうっすら涙を流しながら、そういって笑った。

「うん、……見えたよ」

「すごい! 流れ星が本当に見れたんだよ。すごいよ! パル、――」

「オレも、はじめて見た、……こんなにはっきりと、空を飛んでる流れ星を」

ボクたちは、砂浜に仰向けになったまま歓喜の声を静かに空へとそよがせていた。

「また見えると思う?」

と、マレンは問いかけてくる。ボクは少し彼女のほうへ顔を傾け、そして静かに答えた。

「きっと、……見えるよ」


「覚えてる? 小学校のとき、スイミングスクールの合宿でさぁ、カミュちゃんがいってた言葉。あたし、その言葉をね、ずっといままで信じてきたんだよ。『好きな人と2人きりで、流れ星を一緒に見ると、その人と結婚できる』って」

「あぁ、なんとくなそんなこと、いったような気もするね」

右腕のなかで、彼女が見つめる星のあたりへ向かってそういってボクも笑った。

「それからね、パルは、流れ星が見れなくって泣いてるあたしにね、こういってくれたんだよ」

マレンは、ボクの顔のほうへ少しだけ寄り添って、嬉しそうにささやいた。

「いつか2人で一緒に見られるときも、きっとくる」

って。――

「う~ん、そっちはあんまし覚えてないねぇ」

ボクがそういってからかうと、マレンは星明りの下で「プクッ」と頬を膨らました。

(なんちゃってね、……ちゃんと覚えてるさ。けどまぁ、まさかこうして2人で寄り添いあって見れるなんて思ってなかったけどもね)



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