QLOOKアクセス解析

未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

70~80年代の洋楽&邦楽を中心に未来に残したい名曲&名盤を独自にチョイスするBlogです☆
未来に残したい洋楽&邦楽の名曲 TOP > スポンサー広告> 【未来に残したい日本の名曲】 > 哀しみと共に過ごす夜 > 悲しみの果て - エレファントカシマシ 【バラードの名曲】

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

悲しみの果て - エレファントカシマシ 【バラードの名曲】

【邦楽バラードの名曲】


悲しみの果て

↑ オリジナル音源リンク







20代後半の頃。
と、ある合コンで出会ったひとりの女性。
長い黒髪と少しぷっくらとした唇が魅力的で、
どことなくオリエンタルな雰囲気を持つその女性の名前は「浜野ナオ」。
訊けばボクより3つ年齢が若く「今年で25歳」になるのだと彼女は笑った。


そのときの宴で、ボクの知人が別の女性のことを気に入ったらしく、
「どうにか、また『彼女たち』と飲む機会をセッティングしてくれないか?」

と後日頼まれ、仕方なくたまたま会社の電話番号を交換していたナオに翌週、
「オレの知り合いが、こないだ話してた彼女とまた飲みたがっている」
と、電話を掛けてみる。

ナオは、受話器の向こうで云った。
「なんだ……。ワタシのことを誘ってくれたんじゃないんだ」って――

「じゃぁ 今後さぁ、二人で飲む?」
と、ボクが本気とも冗談とも取れない彼女の、
その語尾の余韻に訊ねると、ナオは向こう側で笑った。

「いつでも誘って」って――
ボクはふたたび冗談めいた口調で訊く。

「じゃぁ ”今夜”って暇?」

――当時、ボクには3年ほど付き合っている彼女がいた。
彼女とは、そろそろ「結婚」という言葉も、
時折、会話のなかに織り交ざるような関係になっていた。

別に「彼女と結婚したくない」というわけでもなかった。
どちらかといえば「なんとなくそうなるんだろうな」って思ってたんだ。


午後7時過ぎ。
新橋駅の雑踏の向こうからナオが手を振りながら歩いてくる。
艶やかな黒髪を秋の夜風にそよがせながら近づいてくる背の高い彼女は、
遠目からでもすぐに判った。

やがてボクらは、サラリーマンで賑わう ”ありきたり”な居酒屋に入る。

互いに生い立ちめいた話などをしているうちに、
ナオは「彼女が今付き合っている」という彼のことを、
隣の親父たちが吐き出す雑音のなかで話し始める。

そして、たまにしか会わないという、
その彼の子供を妊娠しているのだと云った。
ボクは特に気にもしなかった。酔っているせいもあったのかもしれない。

暫くすると、ナオは「その彼とは、近々別れる」のだと呟く。
そして彼女に子供が出来たことを「彼はまだ知らないのだ」と、
薄く微笑みながら、その話しの最後に付け足した。


居酒屋の有線放送からはエレファントカシマシの
「悲しみの果て」が流れている。

ボクらはなんとなく、隣のサラリーマンたちが
馬鹿騒ぎしている雑音の奥のほうで微かに流れるその曲を、
黙ったままで聴いた。

サワーのグラスを、その魅力的な唇へと運ぶナオに、
ボクはなんとなく微笑みかける。

「今度さぁ。どこかに遊び行かない?」
ボクがそう訊ねると、ナオは口元に笑みを浮かべて小さくうなずいた。

なにを祝福するというわけでもなかったけれど、
ボクらは、互いのグラスの淵を小さく寄り添わせるかのようにして、
なんとなく2度目の乾杯を交わしたんだ。

ナオに、ものすごく惹かれていたというわけでもなかった。
けれど彼女の微笑みのなかにうっすら入り混じる、
どこか悲哀めいた寂光が、馬鹿騒ぎするサラリーマンたちの
能天気さによって激しく強調され、その薄倖のオーラがまとわすせつなさに、
ボクはほんの少しだけ引き寄せられたんだろう。




悲しみの果て - ココロに花を悲しみの果て - エレファントカシマシ 
8thアルバム『ココロに花を』 1996年



関連記事
スポンサーサイト
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

Masterpiece of the Western music of the 70s/70年代洋楽の名曲
If you want to cry/泣きたいとき
If you want to be healed/癒されたいとき
Drinking alcohol/お酒を飲みつつ
While driving/ドライブしながら
If you want to Fever/血が騒ぐ
Masterpiece of the Western music of the 80s/80年代洋楽の名曲
80's Ballard masterpieces/80年代バラードの名曲
80's Rock masterpieces/80年代ロックの名曲
80's Pops & AOR masterpieces/80年代ポップスの名曲
70's Dance masterpieces/70年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Western music of less than 70s/70年代未満洋楽の名曲
Less than the 70's classic Ballad/70年代未満バラードの名曲
Less than the 70's classic Rock/70代未満ロックの名曲
Less than the 70's classic Pops & AOR/70代未満ポップスの名曲
Masterpiece of the Western music of more than 90s/90年代以上洋楽の名曲
Ballade more than of the 90s/90年代以上バラードの名曲
Rock more than of the 90s/90年代以上ロックの名曲
Pops & AOR more than of the 90s/90年代以上ポップスの名曲
90's Dance masterpieces/90年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Japanese music/未来に残したい日本の名曲
Dedicated to sweethearts/恋する二人に捧ぐ
Spend the night with sadness/悲しみと共に過ごす夜
Nostalgic feelings/ノスタルジックな想い
In the room which shines with the morning sun/朝日が差し込む部屋で
While looking at the setting sun in a hotel/夕陽が見えるホテルで
Memories of youth/若かりし日々の思い出
If you want to fuss/タテノリしたい気分なとき
If you want to feel the Rock/かなりRockな気分
Masterpieces of Instrumental/インストルメンタルな名曲
 
Profile

rakiworld21

Author:rakiworld21
Hai ☆I m Raki  (*^・ェ・)ノ ☆


Group / Duet 【 A ・ B ・ C 】
Group / Duet 【 D ・ E ・ F 】
Group / Duet 【 G ・ H ・ I 】
Group / Duet 【 J ・ K ・ L 】
Group / Duet 【 M ・ N ・ O 】
Group / Duet 【 P ・ Q ・ R 】
Group / Duet 【 S ・ T ・ U 】
Group / Duet 【 V ・ W ・ X 】
【 Artist V 】
Van Halen
Vapour Trails
The Velvet Underground
The Ventures
Virus

【 Artist W 】
The Wailers
Wang Chung
Was (Not Was)
Wishbone Ash
The Who

【 Artist X 】

Group / Duet 【 Y ・ Z 】
【 Artist Y 】
Y & T
Yazoo
Yes

【 Artist Z 】
ZZ Top



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。