【80年代洋楽バラードの名曲】
Making Love Out of Nothing At AllI selected "Making Love Out of Nothing At All"
from Best album "Greatest Hits" of Air Supply released in 1983.1983年の洋楽ヒットチャートから1983年10月9日(日)
" 最高気温は20℃を超える " って昨日の天気予報では言ってたけど
窓の外は 朝からずっと雨が降り続いている。
だから 実際 外がどのくらいの温度なのかまでは分からなかった。
ボクは " サンスイ AU-D607F" のアンプの入力を切り替え
" ラックスマン T-40X " のチューナーの電源ボタンを押すと
床の上に寝転がる。
ボクが中学に入学するとき 秋葉原で親父に買ってもらった
ステレオ機器は おそらく全部合わせれば30万程度はしたはずだ。
ホントは その当時 ステレオ関係の雑誌の裏広告などで
やたらと見かけるようになった" BOSE 601 Ⅱ" のスピーカーが
ものすごく欲しかったけれど 確か8万くらいしたので我慢したんだったな。
ボクは仰向けのまま 白い天井を見上げ続けていた。
FMからはエア・サプライの
「Making Love Out of Nothing At All」が流れている。
さっき この曲が掛かる前 " つい先日 ビルボードチャートで2位になった "
って 女性DJが云っていたような気がする。
ボクはふと 去年 川澄マレンが好きだったエア・サプライの曲
「
Even the Nights Are Better(さよならロンリー・ラブ)」のことを 何となく思い出していた・・・
「パル! この曲っていいねぇ」
たしか初めてFMの音楽番組で「Even the Nights Are Better」を聴いたとき
マレンは 大きな薄茶色の瞳で ボクの横顔を見つめながらそう云ってたんだ。
そのとき ボクが彼女に何て答えたかまでは良く覚えていない。
でも 多少否定するようなことを云ったんだと思う。
たぶん「別につまんねぇ曲」だとか「ベタ過ぎ」みたいな
そんな感じの言葉だったんだろう。
当然ながら マレンは頬を膨らませていたけれどね。
だけど本当はね。 今年に入ってから その曲が入ってるアルバム
『Now and Forever』を買ってたんだよ。
いつかマレンに聴かせようと思ってたんだけどさ。
結局 なんか恥ずかしくって ずっと黙ってたんだ。
何で恥ずかしかったのか。
それはボクにも良く分からない。
やがてラジオから「Making Love Out of Nothing At All」
がフェードアウトしていくと ベランダを打ち付ける
雨音が さっきよりも強くなってることに気付く。
ボクらが最後に会った あの鎌倉の夏からすでに2ヶ月が過ぎた。
あの日以来 もうボクらは電話ですら話していない。
何度か電話をしようとは思ったんだ。
だけど どうしてもダイヤルを廻せなかった。
ボクは 立ち上がるとレコード棚から
エア・サプライの『Now and Forever』を取り出す。
マレン もう一度ちゃんと聴いてみるよ。
キミが好きだったあの曲を・・・
【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】
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Making Love Out of Nothing At All - エア・サプライ ベスト盤『Greatest Hits』 1983年 |
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