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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

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【Re-Edit】 Year of the Cat - Al Stewart 【70年代ポップス】

【Re-Edit】【70年代洋楽ポップスの名曲】


Year Of The Cat






1983年9月13日(火)

「……ワタシ、さっきは本当に嬉しかったんだ」

そういって田代のほうへと視線を移し、口元に喜びを湛(たた)えたままで、彼女は嬉しそうにささやいた。

「山門でね、田代君がワタシの名前を呼んでくれたから。――」

田代は割り箸を持ったまま、ずっとミチコの小さな顔を見つめ続けていた。


「ワタシもこんなに食べきれないから、シーナ君も食べない?」

ふいに、白いプラスティックで編み込まれたサンドイッチケースをボクのほうへ向け、斜め前からメイが訊ねる。

「あっ、じゃぁ」

ハムと卵が入った長方形のサンドイッチをひとつ手に取り、ボクは、それを一気に口のなかへと押し込む。

「そんなに慌てなくてもいいのに」

ほおばるボクを見つめて、穏やかにメイは笑った。

――うっとしくなるような奇声を時折、山中に響かせて、大騒ぎしながら石階段をのぼってくる複数の若い男の声が下のほうから聞こえてくる。ショウカは顔をしかめて立ち上がると、石塀の向こう側、声するほうを見下ろした。

「あっ、どうしよう! さっきの連中があがってくるよ!」

振り返ったショウカが、おもわず大声でボクらに叫ぶ。ゆっくりボクも立ち上がり、彼女の隣で長い階段の先を見つめる。たしかに今朝、円覚寺を出たあと、駐車場で殴り合った不良学生たちが、こっちに向かって石段をのぼってきていた。

しかも、あのときはまだ5人だったが、どうやら途中でほかのヤツらも合流したらしく、いまでは10人程度にその人数は増えてるみたいだ。

そのうちの2人、――ボクに滅多打ちを食らった坊主あたまと、田代が鼻っ面に頭突きを叩き込んだ男子学生は、もはや原形をとどめぬほどに大きく顔を変形させている。

「あっ! おい! ほら、あそこに『サウス』の野郎がいるぞ」――おそらくは今朝いた5人のうちの誰かが、石塀から彼らを見下ろすボクの姿に気づいたらしく、いきなり大声を張りあげた。

ボクはうしろを振り返り、なんとなく座ったままの田代の顔に目を向ける。

「どうするの? シーナ君」

隣でショウカが不安そうに声を漏らす。

「どうするもこうするもねぇだろうな。こういう場合って」

やがて、その不良連中は、半僧坊の境内へ上がってくるなり、ボクらが陣取るレジャーシートのまわりを「グルッ」と列をなして取り囲んだ。怯えるミチコのほうへ、メイはうっすら細めた視線を送る。田代はうつむき、ひざのうえに置かれた弁当箱ばかり見つめている。ボクはたじろぐショウカの隣で石塀に寄りかかって腕を組み、その連中たちを睨みつけていた。

茶髪をチックみたいなもので固めた一番体格のいい男子生徒が、ボクのほうへと鋭い視線を向けながら荒っぽい言葉を投げ放つ。

「オメェよぉ、『サウス』のメンバーらしいな。オレ、Dt中の飯島ってんだけど、ウチの後藤、――名前くれえは知ってんだろ? 後藤たちとな、ちょうど、オメェらをシめに行こうと思ってたとこなんだよ」

(後藤? あぁ、Dt中の番長ってヤツか、――)

Dt中学、――ボクたちの地元では、やたらと不良が多いことで、湘南界隈にその名が知れ渡っている学校だ。

「お前ら、Dt中のヤツら?」

ボクがそうつぶやくと、

「なに余裕かましてんだ、テメエはよぉ! 女と仲良くメシなんて食ってる場合じゃねぇんだよ! コラ」

今朝、駐車場で揉(も)めた男のひとりが怒鳴り声をあげる。そしてレジャーシートの手前に座り込むと、ランチボックスを抱えて震えるミチコの顔を覗き込んだ。すると、ソイツは「ニヤリ」と笑い、

「おっ! ここにもひとりいるじゃん。Rs小の『ゴミ女』だろ? お前ってさ。おぉ、すげぇな! なんだか有名人だらけじゃん」

と、ミチコの横顔にあざけりの言葉を吐きかけた。
ミチコはじっとうつむいたまま、両手でしっかりランチボックスを握り締めていた。彼女の細い肩の周辺には、教室で時折見かける溜め息色の失望感が、ほんのり浮かびあがっている。

メイは鋭い眼差しを、その男のほうへと向ける。――彼女も、どことなくいつものメイではない。この状況にも一向に動じる気配を見せず、よりいっそう氷のような冷酷さを体全体に浮かびあがらせている。――ボクは、隣で小さな体を強(こわ)ばらせるショウカの耳元にささやいた。

コイツらにはもう、『サウス』とか『ホワイト・クラッシュ』という程度のハッタリじゃあ、まったく効果はないってことだろう。だから、もし本当にヤバそうになったときは、『ある言葉』を大声で叫ぶように、――と彼女へ伝えたんだ。ショウカは一瞬考えたあと、ボクを見つめて小さく頷く。

「後藤」とかっていう、Dt中学現役番長の名前を聞いた途端、やたらと戦闘意欲を満ち溢れさせはじめた、こんな連中とヤり合ってみたところで絶対勝てやしないのはわかりきっている。――だけど、ボクは思い出したんだ。さっき田代がいってた言葉を、――

【彼女を守ってあげれるのはもう、ウチの学校で、……お前だけしかいないんだよ】

さっきまでは、普段、教室で一度も見せたことのないような笑顔をミチコは口元に浮かべてたんだ。メイも、ショウカも、そんなミチコのことを、なんとなく受け入れはじめてたんだ。――

コイツらがここにくるまでは。――そうやってほんの少し心のなかで膨らんだ、風船にも似た小さな喜びを、いつだって必ず誰かが無理やり萎(しぼ)ませていく。理由はよくわからないけど、きっとミチコはそうやって、小学校のときから、ずっといろんなヤツらに心を萎(しぼ)まされ続けてきたのだろう。

別に、彼女を守る義理なんてものはボクには最初からありゃしない。だけど、なんで彼女が安らげる時間や空間ばかりを、どいつもこいつも奪っていこうとしやがるんだ。彼女がいったいお前らになにをした? これ以上、彼女からなにかを奪っていこうってんならよぉ、義理も理由もそんなもん関係ねぇ。お前ら全員、ボクが、――

突然、田代が立ち上がり、ミチコの脇にしゃがみ込んでニヤけてる男の鼻先を、正面から両手で「掌底(しょうてい)打ち」のように突っ張り、押し倒す。そして制服の肩越しに横目でうしろを振り返り、震える声でボクに訊ねた。

「本当なんだよな、――シーナ、さっきの言葉、……」

(さっきの言葉? あぁ、――『もし本気でヤったら、オレなんかよりぜんぜん強い』って話か?)

ボクは田代を真剣な瞳で見つめ返し、頷き、そしてつぶやいた。

「あぁ、間違いねぇよ。オレなんかよりも、ぜんぜん、……」

その言葉を背中で聞くや、躊躇(ちゅうちょ)なく田代は、鼻を押さえて倒れ込む男子生徒の胃袋のあたりを踏み台にし、うしろで腕組む飯島ってヤツ目がけて駆け出すと、おもいっきりその分厚い胸板を突き飛ばす。――上背のある飯島だったが、ポケットに両手を突っ込み、ぼんやり突っ立てた2人の不良学生ともども「富士見台」があるほうへ折り重なって、ひっくり返った。

その瞬間、ボクはレジャーシートに座ってるメイとミチコのあいだを飛び越え、すぐ手前にいた男子生徒の爪先を、かかとで上から踏み潰す。そのまま下腹部に右ひざを深々と突き刺した。――前のめりになったソイツのうしろ襟を引っつかみ、地面にあたまから引き倒すと、その背後に隠れてた、今朝、駐車場でヤり合ったばかりの坊主あたまと、ふたたび視線を交わした。

「久しぶり!」

と、叫ぶなり、ボクは正面から頭突きを食らわす。――坊主あたまが鼻を押さえるとほぼ同時、――すぐ隣に立っていた男子学生の右ひざを外側から、かかとでおもいきり蹴りつけ、「くの字」にかがんだソイツの顔面をさらに右足の甲で蹴りあげる。――そこで一呼吸入れた。

(あと7人、――か)

「テメェ!」

さっき押し倒された飯島ってヤツが起き上がり、そう叫ぶと正面から田代に躍(おど)りかかった。――Dt中の何人かの生徒たちが田代の制服を四方から引っ張っている。――ボクは一番手前にいたヤツの襟足をおもいきり鷲づかんだ。――が、両側から誰かに肩口を押さえつけられると、掴んだままのソイツの髪の毛を数本引きちぎりながら、うしろ向きに土の上へと引き倒されてしまう。

(あーぁ、ヤベェなぁ)

ひたすら両ひじであたまを抱え込むボクは、3人の男どもから、わき腹や胸元を蹴られたり踏みつけられたりしていた。一度地面に倒されてしまえば、もはやどうすることもできない。ほとんど起き上がるチャンスなんてものは与えてもらえやしない。



【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】



【2012.03.20 記事原文】

名曲の定義は個々さまざまであろう。


しかし、大別すれば2種類。
聴いた瞬間に感動をもたらす「即効性」のある名曲。



そして聴き終わった後、
しばらく頭からフレーズやメロディが離れなくなる「持続型」の名曲。


アル・スチュワートの「Year Of The Cat」は、
間違いなく後者に該当する名曲である。


儚くも力強いピアノのイントロは、
今もなお、ボクの心の中に留まり続けている。


※テンポは違うが、ピアノ・イントロの感じは、
サカナクションの「ネイティブ・ダンサー」っぽい。

サカナクションは、最近の邦楽アーティストのなかでは、
音楽を良く知っているなぁと感じた…余談ですが。。。






Year of the Cat - Year of the CatYear Of The Cat - アル・スチュワート
7thアルバム『Year Of The Cat』 1976年
アルバムお薦め度「持っていても良いでしょう」


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