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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

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【Re-Edit】 マジック - レインボー 【80年代ロック】

【Re-Edit】 【80年代洋楽ロックの名曲】


Magic






Epi-17

 1983年4月18日(月) 中学3年の一学期
 夕方の3時少し過ぎ


「新しいクラスはどう? 面白い?」

 放課後、桜の花びらで埋め尽くされた正門までの道を楽しそうに歩きながら、川澄マレンはずっと微笑んでいる。

「あたしのクラスはねぇ、なんだか大人しい子ばっかりでイマイチなんだよねぇ」

「2年のときのヤツとかは? 誰か一緒のクラスになったんだっけ?」

 と、ボクは彼女の横顔に訊ねる。

「う~んと、まぁ、何人かいるけどさぁ。でも、あまりその子たちとは仲良くなかったからねぇ」

 と、いいながら、マレンは満開を少し過ぎたばかりの枝先に目を向ける。白々とおぼろな春光がマレンをほんのり照らし出す。優しく霞(かす)んだ霧状の光を浴びてる彼女がなんだかやけにキレイに思えた。

「ふぅーん。オレのクラスもそんなに面白くはないけどね。ウゼェ野郎連中が休み時間とかに騒いでて、なんだかスゲェうるせえしさぁ」

 吹き抜ける春風に桜の薄片が「フワッ」と一斉に舞いあがる。浮遊する淡い桜色の雨は、やがてボクらの上に「ヒラヒラ」と舞い降り、そのたびにマレンの艶やかな黒髪にはピンク色の花びらが数片づつ残されていく。

「あたしさぁ、パルのこと、これから『カミュちゃん』って呼ぼうかな」

 マレンは相変わらず微笑みながらそういって、「チラチラ」降り落ちてくる薄桃色の花びらに手をかざした。

「まぁ別にいいんじゃねぇの。……じゃぁオレは『マレンちん』って呼ぼうかな」

 と、ボクはなんとなく彼女のことをからかってみる。

「なんで『ちん』なのよ」

 と、マレンは予想通り、少しだけ「プクッ」と頬を膨らます。

「なんとなく、……」

「いやだ!」

「いいじゃん『マレンちん』で、別に」

「絶対にイ・ヤ・だ!」

 彼女は頬を膨らませたままでボクの左腕をつねってきた。ボクは彼女の左頬を指先で押しながら笑う。海にほど近い、この界隈に建ち並ぶ大きな屋敷の庭先には、パステルカラーの花々と新緑の若葉が眩しく咲き誇っている。ほんのり暖かな風のなか、ただようそれらの香りが、風景の彩りを淡色に変化させてゆく。新しい季節の到来を告げるその春風は、たゆたいながらマレンの長い黒髪をなびかせ続けていた。――――

 マレンを家のほうまで送ってから自宅へ帰ると、すぐ二階へあがりレコード棚をあさる。
 昼間、竹内カナエと話したせいかもしれないが、無性にレインボー5枚目のアルバム『アイ・サレンダー(Difficult to Cure)』が聴きたくなったんだ。このLPも、中1のときにはよく聴いていたけれど、最近ほとんど聴いてなかった。

 ようやく棚のなかから見つけ出すと、ジャケットを広げレコード盤を取り出した。新しい印刷物に似たようなレコード特有の濃密な異香(いこう)がほんのりただよう。――
 どことなく上品なこの匂いがボクはすごく好きだ。さすがにちょっと汚れてたけど、構わずプレーヤーにセットし針を落とした。

 1曲目のタイトルトラック「アイ・サレンダー(I Surrender)」のイントロがステレオの両脇に置かれてる大きなスピーカーから鳴り響いてくる。ボクはさらに少しだけボリュームをあげる。ジョー・リン・ターナーのボーカルは、この曲のメロディには合ってると思う。でも新たなドラマー、ボビー・ロンデイネリの音は、やはりコージー・パウエルとは明らかに質感が違う。もしコージーのキックをこのボリュームで聴いたとすれば、もっと「ズシン」との重低音が体に響き渡るはずだ。ボクは部屋の壁に立てかけてあったエレキギターを数ヶ月振りに手にした。弦は少しサビついてたが、適当にペグをまわしてチューニングし、埃を被ったアンプにプラグを差し込み電源を入れる。

 そして、いったんレコードの針を持ちあげ、ふたたび「アイ・サレンダー」をあたまから聴いた。

(この曲は、去年、よく練習したんだよな)

 イントロのリフをギターで同時に弾きはじめる。しばらくはリッチーのリフに合わせて弾くことができた。でもサビの前でコードを数箇所間違えると、もはやそのあとの音を追えなくなってしまった。やはりブランクのせいで指先が全然動かない。――アルバムは2曲目の「スポットライト・キッド(spotlight kid)」に変わった。久しぶりに聴いたんだけど、この曲の間奏部分のリードとシンセのソロパートは、やはりすごい。

 ギターを床に置き、なんとなく竹内カナエのことをぼんやりと思いはじめる。別に「好き」とかそういうんじゃないんだろうけど、「一度彼女の演奏を生で聴いてみたいな」って思ったんだ。

 展開が激しい3曲目の「ノー・リリース(No Release)」が終わると、ドラマティックな「マジック(Magic)」のイントロフレーズが流れてくる。

(この曲もむかしは、すごく好きだったな)

 ボクは寝転がって天井を見上げる。なんだか中学1年の頃が、ものすごく懐かしく感じられた。あのときって、どんな気持ちでこのアルバムを聴いてたんだろう。たかだか2年しか経ってないが、なんだか、なにもかも変わってしまったような気がする。ボクは窓際に寝転がり、射し込む太陽の残光を浴びて、金色っぽく変色した長い前髪を一束摘みあげると、しばらくは鼻先でその色を眺め続けていた。――――




【2012.03.12 記事原文】

リッチー・ブラックモア率いるレインボー1981年のアルバム
『Difficult to Cure』から、
イントロが爽やかなロックナンバー「Magic」をどうぞ♪







Magic - レインボー
5thアルバム『Difficult to Cure(アイ・サレンダー)』 1981年



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