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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

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【Re-Edit】 Your Song - Elton John 【70年代バラード】

【Re-Edit】【70年代洋楽バラードの名曲】


Your Song






1983年9月13日(火)

――建長寺の外門を出ると、ボクたちは鎌倉街道を鶴岡八幡宮のほうへとのぼっていった。「巨福呂坂(こぶくろざか)」と呼ばれる、この切通しをしばらく行くと、道はやがて緩(ゆる)やかに下りはじめる。この坂道も午前中に比べれば、だいぶ観光客で賑わい出していた。

「結局さぁ、なんだかんだで結構いい時間になっちゃったわよねぇ」

山々の深緑が、背後のほうへ遠ざかっていくのを眺めながらショウカはつぶやく。
午前中、ボクたちが建長寺を訪れてから、すでに4時間近く経っていた。

隣で田代は制服を脱ぎ、さっきDt中学のヤツらと交戦したとき、できたのであろう肩口に開いた裂け目をぼんやり見つめている。ボクは、右の耳にヘッドフォンを差したままうしろを振り返り、並んで歩くメイとミチコを確かめた。

さっきカセットはオートリバースされ、ヘッドフォンからは、B面一曲目に録音されたエルトン・ジョンの「僕の歌は君の歌(Your Song)」が流れている。この曲のピアノを何度か弾いてみたことがあるけれど、延々、アルペジオ状態で和音コードを弾かねばならない右手のパートが、思いのほかにシンどい曲だ。けれど、その旋律の美しさは、70年代初期のバラードのなかでも群を抜く。とりわけ抑え目に重なるストリングスの音色が、ものすごく心に染み渡る。――

坂道は右のほうへとなだらかにカーブしており、正面には鶴岡八幡宮を囲う樹々の枝葉が生い茂る。今日、すでに二度もDt中のヤツらと喧嘩したせいだろうけど、なんだかこの坂道を歩くのもだんだシンドくなってきた。きっとボクのカラダは、明日には全身アザだらけになってることだろう。

ふと、うしろからミチコが近寄ってきて、田代のずんぐりした背中に声をかける。

「あの、……ワタシ、たぶんお裁縫セット持ってると思うから、あとで縫ってあげる」

田代は、じっと制服の穴を見つめていたが、やがてミチコのほうへ肩越しにつぶやく。

「あっ、ありがとう。……でも、いいよ。ウチに帰ってから自分で縫うから」

「お前さぁ、女の子に縫ってもらったほうがいいに決まってるだろ?」

と、横目で田代を見ながらボクは笑う。

「もし嫌じゃなければ、ワタシ縫うよ」

ミチコにそういわれ、やがて田代は、

「あ、……それじゃぁ、お願いしようかな」

と、照れながらいった。

「とりあえず八幡宮、行ってみようよ」

鎌倉街道沿いの専用駐車場を過ぎて、その先にある小さな鳥居をくぐり、ボクたちは鶴岡八幡宮の裏手側、「裏八幡」の石階段をのぼった。

うっそうとした老木の陰を抜けると、朱色を基調とした雅やかな本宮の社殿が見えてくる。やがて境内に入り、女の子たちは売店を覗きながら、お守りなどのお土産を選びはじめる。ボクは本宮を眺めながら、7年前、おそらく最後にこの場所へきたんであろう七五三のときの記憶を思い出そうとしたけれど、せいぜい、「千歳飴の先をどれだけ細くできるか」を、妹と競い合って舐めてたことくらいしか思い出せなかった。

(いや、――両親たちと『どこかへ出掛けた』という記憶自体、ほとんど思い出すことができない。最後に家族で行った場所って、いったいどこだったんだっけな?)

本宮の正面からうしろを振り返る。大石段のすぐ下に「舞殿」と呼ばれる舞台が建ち、その向こうには広々とした参道が、ずっと赤い鳥居のほうまで延びていた。この参道のもっと先には鎌倉の海がある。

――そのときボクは思い出していたんだ。最後に会った、マレンのお母さんが入院している病院近くの海ではなくて、その前週、彼女と2人でお墓参りに行った帰り、なんとなく江ノ電を降りた七里ガ浜の海岸の風景を。

【もしさぁ、川澄のお母さんが元気になったらね。2人でさぁ。一緒に暮らそうか……】

あの日、ずっと霧雨を降らし続けていた雲間から、ようやくこぼれ落ちてきた7月の太陽が、彼女の髪を夕暮れ色に染めてゆくのを見つめながらボクは、そんな決意の言葉を口にしたんだ。――けれど、その後、親から現実を突きつけられ、ボクの描いた夢物語をさんざん罵られた挙句、自暴自棄になったボクは彼女に別れ話を口走ってしまう。

(その結果、いまのボクに、いったいなにが残ったというのだろうか? たしかにマレンと過ごした日々の記憶は、苦しくなるほど大量に心のなかへ残された。けれど、どれだけ笑顔のマレンを思い出しても、いつだって最後には、失意に震えた彼女の瞳を思い出してしまう。――ボクを見つめるその大きな瞳から、静かに溢れ落ちていった透明な涙を思い出してしまう。――その涙の色を忘れようとボクはまた、笑顔のマレンが映し出される光景を必死になって思い出そうとする。――そんなことばかりが、ただ毎日、ひたすらに繰り返されてゆく)

もう潮の香りなんてほとんど感じられない鎌倉の風が心に吹き込んできて、どれだけ閉じようとしてみても、マレンの泣き顔が残されたページばかりを「パラパラ」と、勝手にめくり続けてくんだ。――いや、違うな。この風のせいじゃない。――そんなの最近、いつものことじゃんか。




【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】



【2012.03.17 記事原文】

エルトン・ジョンの代表曲の「Your Song」
1970年つうことは、ボクが2歳の時の曲か?
ん?42年前ってことかぁ?
いやいや。。。

歌詞も素晴らしいが、この当時のバラードの中で
何よりもピアノやアコギ、そしてストリングスのアレンジが際立って良い。
紛れもないバラードの傑作である。






Your Song - Elton John
Your Song - エルトン・ジョン
2ndアルバム『Elton John』 1970年


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