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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

70~80年代の洋楽&邦楽を中心に未来に残したい名曲&名盤を独自にチョイスするBlogです☆
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G.W.D - ミッシェル・ガン・エレファント 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


G.W.D






ベースとリズムのイントロが超イカしてるナンバーといえば。。。


やっぱミッシェル・ガン・エレファントの「G.W.D」も
ハズせないでしょうねぇ☆

ヘヴィなR&R系の ものすごくドライなバックアレンジ☆
まさにスタジオ一発録りをしたかのような臨場感と迫力に満ちたナンバー♪

この曲も最初に聴いたときには ズドンとキましたねぇ♪


ミッシェルも このくらいまでの楽曲ってスゴ~クかっこいいんですが
次作あたりから 何か妙にパンチ力を無くしていくんですよねぇ・・・


この唯一無二の" ドライブ感 "あってこその彼らだったんですけど・・・




G.W.D - G.W.D - SingleG.W.D - ミッシェル・ガン・エレファント 
4thアルバム『ギヤ・ブルーズ』 1998年


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明日はどっちだ - 横道坊主 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


明日はどっちだ






ジャンルではパンク扱いとなっている横道坊主なんですけどね。
彼らって何気にすんごく演奏も楽曲のアレンジも丁寧なんですよねぇ~。

そんな彼らの最近のナンバーから2007年リリースノナンバー
「明日はどっちだ!!!」をチョイす☆


Yを観る限り 映画の挿入歌か何かで使用されてたようですけど・・・

ベースアレンジに超Coolなタイトめなリズムが絡む
このイントロを初めて聴いたときは
ここ数年で最もイカすナンバーだと思いましたね☆


でも・・・
個人的には軽快なR&Rナンバーの「TRASH SONGS」もGOOD☆


彼らは最高ですな♪




明日はどっちだ!!! - 明日はどっちだ!!! - EP明日はどっちだ!!! - 横道坊主 
ベスト盤『Best Selection Dragon High』 1991年


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陥没 - あぶらだこ 【パンクの名曲】

【邦楽パンクの名曲】


陥没






そもそも 80年代までのジャパニーズ・ハードコア・パンク
ってものは どんだけ聴き手に"嫌悪感"を抱かせられるか?
を それぞれが競っているように思えた気がしましたね☆

無論 サウンド、歌詞、パフォーマンス、そしてバンド名に至るまで
リスナー無視の" やりたい放題 "が許されてたのがパンクって音楽だと
少なからずボクは思うんですね☆


そんなパンクシーンにおいても
ズバ抜けた世界観を確立してたのが「あぶらだこ」でしょう☆


以前 誰かが言ってましたね。

「あぶらだこを聴いたことないくせに 日本のロックがどうだこうだと抜かすな!」

と・・・


彼らの場合 サウンドがパンクというよりも
そのサウンドすらも 実に無秩序かつ難解であり
一歩間違えば 誰一人聴かなくなるような
狂人たちのフリーセッション的な要素も多分に含んでいるのは確かでしょう。


でも・・・それがパンク・スピリッツだともいえるんでしょうね☆


では!

彼らが1989年にリリースした3rdアルバム『あぶらだこ(亀盤)』から☆
"まだ" 彼らにしては難解・・・とまでは行っていない
グランジテイストなロックナンバー「陥没」をチョイス☆





陥没 - あぶらだこ 
3rdアルバム『あぶらだこ(亀盤)』 1989年


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☆ちょっとお知らせ☆


さて。

私事なんですけど・・・

当ブログで不定期連載中の「ALOHA STAR MUSIC DIARY」。。。
とりあえず 加筆修正したものをアメブロで公開しようと思いまして・・・

ALOHA STAR MUSIC DIARY ディレクターズ・カット


コッチのプロフ画像で ボクの素顔がちょこっとだけ見られます(笑
まぁ興味があればどうぞ☆


ちなみに・・・アメブロでは 音楽リンクは一切しておりません。

でも FC2 Ver.では掲載しない予定の挿話や 当時作った歌詞などなどを
そちらのほうで 今後公開していく予定です☆

とりあえず今 FC2でUPしてる分が
全部 移動し終わったら またご報告しますね☆

※それにしてもアメブロって使いにくいなぁ。。。



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[ 2013/02/27 23:21 ] コラム | TB(0) | CM(0)

ジプシー・クイーン - 中森明菜 【バラードの名曲】

【邦楽バラードの名曲】


ジプシー・クイーン






中森明菜さんといえば・・・
晩年(とは云わないか・・・)には いろいろと
ワイドショー等々で話題になったりもしてましたけど 。。。

80年代にヒットチャートのNo.1を連発しまくった
超売れっ子アイドルシンガーだったのは まぁ間違いないでしょう。


彼女も相当な枚数のシングルをリリースされてますねどね。
ボク的に一番好きなのは やっぱり1986年リリースの15thシングル
「ジプシー・クイーン」ですね☆

基本的にメジャーコードの作品が極端に少ない彼女なんですが ・・・
この曲は シックでエレガントなサウンドアレンジもいいんですけど
何といっても 抑え気味なギターの刻みがすんごくカッコいいっす☆


当然 彼女の作品もプロテクトキツめなんで
もしリン元削除の場合はご容赦くださいませ・・・


ちなみに・・・ジプシー・キングとは。。。
全く関係ないんでしょうねぇ☆




ジプシー・クイーン - ジプシー・クイーン(オリジナル・シングル・ジャケット)ジプシー・クイーン - 中森明菜 
ベスト盤『ベスト・コレクション ~ラブ・ソングス&ポップ・ソングス』


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サマータイム グラフィティ - TOM★CAT 【ポップスの名曲】

【邦楽ポップスの名曲】


サマータイム グラフィティ






さてさて。。。洋楽ファンの方々には申し訳ないですけど・・・
しばらくは ボクの心に残った邦楽の名曲を 思い出すままに続けます☆


え~っと・・・
「ポプコン」出身の女性アーティストといったら
どうしても女性3人組みのコーラス・グループだった
Sugarを思い出してしまいます☆

でも・・・どういう訳か
楽曲のプロテクトがすんごく厳しいようでして。。。
まぁ しばらくしてまだ残ってるようなら ご紹介するとして・・・



「ふられ気分でRock'n' Roll」が1984年の第15回世界歌謡祭で
グランプリを受賞したTOM★CAT☆

こちらの方々も超インパクトがありましたわねぇ。。。

ふ~ん。TOMさんって言うんですね。ボーカルの御方は・・・

まぁ その後の吉川晃司氏あたりのファッションに
大きな影響を与えた?かもしれない
前衛的なファッションが実に印象的でした☆

さて。
そんな彼女たちの2ndリリースナンバーが
「サマータイム グラフィティ 」☆

80年代中期において このシンセ絡みのロックを
バンド形態で実践してたところが 今にして思えばスゴイ☆

すんごくキャッチーで 良い曲だなと思いますね♪




サマータイム グラフィティ - サマータイム グラフィティ - Singleサマータイム グラフィティ - TOM★CAT 
ベスト盤『TOM☆CAT ベスト』


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窓ガラスのへのへのもへじ - さそり座 【バラードの名曲】

【邦楽バラードの名曲】


窓ガラスのへのへのもへじ






当時 まだ中学2年生だったという
杉山加奈さんと堀部雅子さんの女性デュオ「さそり座」が
第28回ヤマハポピュラーソングコンテスト(ポプコン)で
優秀曲賞を受賞したのが「窓ガラスのへのへのもへじ」☆

※彼女たちは その後「SWAY」と改名したようですけど・・・


この曲自体 たぶん数回程度しか聴いてないと思いますが・・・
あの頃は 何となく「あーいい曲かも?」って感じる程度でした。。。


でも・・・さっきふと思い出して聴いたとき
ボクはマジで心が震えてしまったんすよねぇ・・・

きっとホンモノの名曲にしか含まれていない
その歌の世界の中に 心が引き込まれていくような感覚。。。

久しぶりに味わいましたな・・・


何といっても 歌声があまりにも刹那過ぎる。。。


この曲は 決して" 埋もれ "させてはいかんでしょう。


彼女たちって次作となるシングル「おいでブランコリー」では
第17回世界歌謡祭で金賞を受賞したようですね☆

さっきデモ音源を視聴しましたけど・・・こっちもグっときますね。
つうか彼女たちって天才なんじゃないでしょうか???

YにUPしてある彼女の楽曲を数曲聴いてみたんですけどね。。。

絶対に今の時代でも確実に通用する・・・
いや 今の時代だからこそ 絶対に必要な" ノスタルジックなヒーリング効果 "を
ふりまく楽曲ばかりっす☆

いやいや・・・卓越したライティングスキルに脱帽♪




窓ガラスのへのへのもへじ - さそり座 1985年
オムニバスアルバム『ポプコン・ガールズ・コレクション』


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あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す - 銀杏BOYZ 【パンクの名曲】

【邦楽パンクの名曲】


あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す






2005年に『DOOR』とともにリリースされた銀杏BOYZのダブルリリースアルバム
『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』☆


" パンクってこういうんだったよな~ "っていう気分に
ついなっちゃうのが「あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す」☆

スタジオ録音なのに ミキシングも無視してライブのノリで録っちゃってる感じ?
うんうん!これでいいんです☆



峯田和伸氏の世界って 結局のところ
リアルというよりも"ピュア"なんだろうと思います。

歌詞に歌われるのは キレイなモチーフばかりではなく
" そのままズバリ "的な性表現ものも多分に含んでおります。

ボクらが もし日常の中で聴けば きっと嫌悪する" 生生しき欲望 "。
何で嫌悪感を抱くのかといえば・・・

ボクらの内側にのみあって 決して表に見せないものだからですよね。
つまりは " 人に見られたくない " もしくは
" 触れて欲しくない "要素だからなんでしょうね。

性欲も物欲も・・・食欲も???


峯田氏の歌詞は 基本的にティーンの思いを代弁しており
彼らの" リアリティ "を 開けっぴろげに歌ってる訳なんですね。

だから別に露骨なんだけど ウソっぽくはない。
聞こえの良い言葉をつなぎ合わせたような
偽の青春ソングなんかよりは 全然 心に響きます☆




あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す - 君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す - 銀杏BOYZ 
アルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』 2005年



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YOU GOTTA CHANCE - 吉川晃司 【ポップスの名曲】

【邦楽ポップスの名曲】


YOU GOTTA CHANCE






当時の邦楽シーンにおける 次世代的なサウンドセンスを持った
ライター&プロデューサー陣が多数集結して生み出されていくのが
自らSSWとして作品リリースするまでの吉川晃司氏のナンバーでした☆

彼自身も その圧倒的なルックスとクールなダンスで
時代のトレンドを代表する" メディア・ヒーロー "になっていくのですね☆

たしかに・・・当時 彼を超えるインパクトを持った歌手って
いなかったように思えますなぁ☆

では!
NOBODYの作曲により 彼が初のオリコンNo.1を獲得した1985年リリースのナンバー
「YOU GOTTA CHANCE」をチョイスです☆


まぁ・・・ボク的には彼の楽曲で
聴いてて一番気持ちいいサウンドですね☆




YOU GOTTA CHANCE ~ダンスで夏を抱きしめて~ - 吉川晃司 
ベスト盤『BEAT GOES ON』 1988年



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EVERYBODY SHOUT - NOBODY 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


EVERYBODY SHOUT







相沢行夫氏&木原敏雄氏コンビによって ジャパニーズ80'sロックの
新たな方向性を切り開いたロックバンド NOBODY☆

まぁ。ズバリ 吉川晃司氏をブレイクさせた方々ですね♪


彼らが1985年にリリースした5thアルバム『FROM A WINDOW』 から
彼らの代名詞となったゴリゴリしたベースラインに
強烈なビートとタイトなギタリフが絡む ヘヴィなダンサンブルロック
「EVERYBODY SHOUT」をチョイス☆


さて。
お二人は かつて矢沢永吉氏のバックバンドを努めてたようなんですけど
Wikiで初めて知ったしたのが あの永ちゃんを代表する初期バラードの名曲
「アイ・ラヴ・ユー、OK」の歌詞を書いてたのが
相沢行夫氏だったんですねぇ☆


これにはマジでビックリです☆






EVERYBODY SHOUT - NOBODY small BOX
EVERYBODY SHOUT - NOBODY 
5thアルバム『FROM A WINDOW』 1985年




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【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.29】 Rocket to Russia - ラモーンズ

【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.29】 Rocket to Russia - ラモーンズ







1983年11月


" L (エル)"

スウェットにサングラス姿の男はそう呼んでいた。



やがて電話が終わり カウンターの奥からGENが戻ってきた。


「今回は " ペーパー" と " チケット" しかねぇのか?」

「いやいやぁ 効果は大して" 錠剤(ドット) "と変わりませんよ」

「まぁ ヤってみりゃ判るがな。粗悪品なら要らねぇぞ」


GENは 紙の束から1枚だけ引き抜き それをヒラヒラと扇いだ。


「おめぇ 最近" S "なんて持ってねぇだろうな」

「さすがに最近は無理っす。" あいだ "の抜きが多くって 買い値も合わねぇ」

「いや そういう意味じゃねぇよ。
まさか" S "なんて扱ってねぇだろうな!って言ってんだよ」

「まぁ 高いくせに リスクがあり過ぎるんでね。
オレんとこじゃぁ 最近 仕入れてないっすねぇ。」



【 そういえば いつだったか隣の兄貴が言ってたな。
" S "とは 警察用語でいうところの" スピード " もしくは" シャブ "
つまりは覚せい剤のことだろう 】




やがてGENは さして可愛くもない4人の追っかけ少女に さっきから
つまらないギャグばかり飛ばしてるロックンローラーたちのボックス席へと向かった。


ボクはカウンターに座ってるサングラスの男にそれとなく聞いた。


「" L "って 覚せい剤なんですか?」

男は口元だけを少しほころばせながら言った。

「覚せい剤じゃぁねえな。 これは" 幻覚剤 "だ。
おめぇ その違いが分かるか?」

「違い・・・ですか」

「まぁ分かりやすくいえば" 快楽 "と" 幻想 "の違いだな」


ボクは その" 幻想 "という言葉の響きが妙に気になった。


「ソレって " マリファナ "とかと似たような感じですかね?」

「はぁ? マリファナ?  バカ言ってんじゃねぇよ。 
LSDと比較すりゃぁ あんなのデザートにもなりゃしねぇ」

「へぇ。 そんなに すごいんですねぇ」

「まぁ 人によっちゃぁ10倍も100倍もスゲェことになる」



GENはボックス席の連中に ちぎった小さな紙片を配っている。


「あのさぁ。とりあえず" テイスティング "の前に言っとくけどよぉ。

コイツをキめたら とりあえず完全に" ヌけ切る "までは絶対に店から出れねぇからな。
まぁ 大体 今から12時間くらいは帰れねぇからよぉ。
そのつもりでいてくれや。」


【 今から12時間後・・・つまりは明日の昼過ぎってことじゃん 】


「それからよぉ。 おめぇら 刃物預かっとくからよこせ。
" BAD "に堕ちた場合 何しでかすか分からねぇからな」


ローラー風のヤツらは ポケットからバタフライナイフを取り出し
それをGENに預けた。


ボクは見ていた。

さっき" バタフライアクション "を披露してた にきび面のダセェヤツは
ずっと隣の女の子とイチャついてて まだヤツだけはナイフを持ったままだ。

GENに そのことを言おうとしたけど まぁ別にいいやと思った。


「いいか。 絶対にキめたら外に出るんじゃねぇぞ。
むかし そこの階段から飛び降りたヤツがいるからな。
" 空を飛びたい "って抜かしながらよぉ」

GENは笑いながらそう言って 入り口の扉の鍵を掛けた。
さらに左右の扉の上のほうある穴の開いたL形金具に
大きな南京錠のフックを通して鍵を閉めた。


【 ん?じゃぁ もうボクも帰れないってことか・・・
じゃぁ 明日は学校に行けないってことだな 】



「ホントは 酒と混ぜると ちっとマズイんだけどな。
特に " 泣き上戸 "とかは " BAD "に堕ちやすいからよぉ。

酔うと 泣いたり喚いたりしやすいヤツはいねぇか?」


女の子たちは 渡された小さな紙切れを興味深そうに眺めながら
ローラーたちに 小声でいろいろと質問している。

多分 彼女たちも きっとまだ" L "を経験したことがないんだろう。
おそらくは " SEXドラッグ "かなにかと勘違いしてるようだ。


「おめぇもヤってみるか?」


" L "の紙片を 切り取り線に沿ってちぎりながら
カウンターに座ってるサングラスの男がボクにそう言った。

ボクは " 幻想 "という言葉に惹かれてたんで つい試してみたくなった。


「じゃぁ とりあえず・・・」

男はちぎった紙片を ボクの手のひらの上にそっと置いた・・・




「じゃぁ 諸君! Have a Nice Trip!」

GENはそう言うと 舌を出し 小さな" ペーパー・アシッド"をその上に乗せた。

ボックス席の連中もみな 同じようにして口に入れた。


「これって飲むんですか?」

「いや。飲み込んでもいいけど とりあえず舌の裏にでも挟んで
しばらく吸収させときな」

サングラスの男は続けた。


「" L "の場合 特に重要なのは" セット "と" セッティング "だ。

ソレをキめてるときは あらゆる要素に精神が影響を受け易くなるから
" 精神状態 "と" 場所 "次第じゃぁ 見える" 幻覚 "が全く違うものになっちまう。

たしかに・・・マリファナと違って 酔ってると 危険かも知れねぇな」


ボクはしばらく その小さい切手のような紙切れを眺め
やがて ゆっくり口に含んでみる。

何の味もしない。
ただ 口の中に 繊維質な紙の風味が広がっていっただけだった・・・


・・・別に何も変わらない・・・


ボックス席の連中も すっかりそんなことを忘れたかのようにして
また女の子にちょっかい出したりしながら騒いでいる。


ボクはレコード棚を眺めていた。
何となくラモーンズが聴きたくなったんで
彼らの3枚目のアルバム『Rocket to Russia』を引っ張り出した。

このアルバムは パンクというよりもかなりロック色が強い。

ラモーンズは ピストルズとかに比べればデビュー当時から
割とロックっぽかったんだけど この3rdアルバムは
R&Rっぽいテイストも多少は感じられるんで
テディとかロックンローラー連中も文句を言わないだろう。


軽快なオールディーズ風な5曲目「Sheena Is a Punk Rocker」
が流れてきた頃 ボクはちょっと眩暈のようなものを感じた。

何となく耳の奥のほうから 音楽とは別の なにか低く籠った
"ゴォー"っという" うねり "のような音がしてる気がする。


サングラスの男とGENは 奥のボックス席で2人で話し込んでいた。
ローラーたちの席のほうを見ると 明らかに女の子たちの雰囲気がおかしい。
" 動きがおかしい "というよりも " 動きそのもの "が止まっている。


ボクは徐々に カラダが重たくなっていくのが分かった。

きっと もうレコードを交換するのは難しくなるだろうから
プレーヤーの電源を切って チューナーに切り替えた。

そしてそのままカウンターの一番端の椅子に座り込んだ。

ラジオからはFENが流れている。
全く意味の分からない早口の英語を そのまましばらく聴いていた・・・


ちょうど よくアニメとかで" 催眠光線 "を食らってるときみたいに 
蜘蛛の巣のような 白くてキレイな放射状の" 円網(えんもう)"
が 揺れ動きながら ボクの視界を細かく分断し始めた。

ボクは慌てて目をこすったが その円網は
次々と目の前に小さな点のようにして生まれては
やがて大きく広がりながら ボクを包み込むようにして
あたまの後ろのほうへと流れていった。

真っ白な輝きを放ちつつ 円網の流れは急加速してゆく。
ボクの眼の焦点は もはや その動きを捉えることなど出来なくなった。



【 つまり・・・これが" Trip "か・・・】


ボクは 本当に超高速でワープしているような気分になり始め
やがて" 幻想の世界 "へと旅立っていった・・・

もはや時間の感覚を失ってきている。
数分のようで数時間にも思える。

カラダの外側がものすごく重たく
そのくせに その内側は やたらと軽くなっていくような感覚・・・



しばらくして そのワープの速度が だんだんと緩みはじめると
遠くに青い海のような色が見えてきた。

それは風景ではなく 単なる色だったけれど
ボクは その色にすごく淡い懐かしさを抱いていた。


ラジオから流れるDJの英語が 波の音に変わり
風の音に変わり そして街の音に変わってゆく。


【 この場所って" あの日 "の海なんだろうか・・・だとしたら・・・ 】



ボクは見つけた。

ターコイスブルーに揺らめく背景色のなかに
輝きを放ちながら 笑顔で微笑むマレンを見つけた。


「マレン・・・」

「カミュちゃん」

「ゴメン・・・何か変なこと言っちゃったまま あの後 会えなくなっちゃって 」

「ううん いいよ。 分かってる。 本心じゃなかったんでしょ。

カミュちゃんは優しいからさぁ。
きっと 一人で悩んでるんだろうなって思ってたよ」

マレンは眩しそうな顔で笑った。


「オレさぁ。

マレンがいなくなって はっきり分かったことがあるんだよ。
どうしても マレンにそのことを言いたくて・・・

でも ずっと会えないままだったから言えなかったんだけど・・・
オレはね・・・」

「あーっ  カミュちゃん それ以上言っちゃダメ!」

「えっ! 何で・・・」

「アタシの誕生日にその言葉をカミュちゃんの声で聞きたいから・・・

だから誕生日まで待って。それから・・・」


マレンは微笑んだままで続けた。


「あの手紙は 絶対に当日まで読んじゃダメだからね!」






1984年3月


言うことなんて ホントは何も考えてなかったんだけど
ボクは 目を閉じたままで マイクに向かって語りかけ始めた。



「最後に・・・

本当はね この曲を誰かの前で歌うことって
絶対にないだろうと思ってたんだけど・・・
この曲はね ある人のために去年の今頃 作った曲なんですよね。

この曲を作ったときは 歌詞を 何度も何度も書き直したんだけど
何度書き直しても やっぱり いざ読み返すとものすごく恥ずかしくって・・・

その人に初めて聴かせたときも なんだか すごい恥ずかしくってね。
" 作んなきゃ良かったかなぁ " とかって ちょっと後悔したんです。


みんな 好きな人の前で 本当に素直な気持ちになってるかといえば
きっとそうじゃないんだと思う。

家で独りでいるときは 好きな人のことばかり考えてるけど
本人の前では そんな素振りを全然見せなかったりしてるんだろうと思う。

何となく 誰かのことを好きになったり " 好き "って言葉で
ホントの気持ちを伝えたりするのって恥ずかしいですからね。

ボクだって たぶん  きっとそうなんだろうし・・・


だけど・・・

たかだか14、5歳のボクたちが 真剣に誰かを大切に想う気持ちが
すごく子供っぽい感情なのかといえば そうじゃないんだと思う。

" 愛してる "って言葉にするのが恥ずかしいだけで
ボクらが大人になってから誰かに対して抱く気持ちと
何も変わらないんじゃないかな・・・


ボクがこの曲の歌詞を書いてた頃って
まだ14歳になったばかりだったから・・・
正直 この内容が本心なのかは分からなかった。

当然 ウソの気持ちを書いたんじゃないんだけど
全部が本当の気持ちかと聞かれたら きっと全部じゃなかったと思うんです。

好きだとは思ってたけど そのときは
彼女のことを" ものすごく大切 "だとは別に思ってなかった・・・

それでも この曲を聴いたとき 彼女は ものすごく喜んでくれた・・・


そしてボクに「これって本心?」って聞いてきたんです。
ボクは「ウソじゃない」って答えた。


彼女は いつだって何度も・・・何度も・・・
ボクに" アタシのこと好き? "って 聞いてきてた。

いつも一緒にいるのに 何度もボクに聞いてきた・・・

別に何かに不安があったからじゃない。
きっと" 好き "って言葉を・・・
いつだって 何度でも聞いていたかっただけなんだろうと思います。


好きな人から" 好きだ "って言われることって
もしかしたら 一番幸せな気持ちになれることなのかもしれませんよね。


だけど・・・でも ものすごく大切だと思っているのに
" 大切だ "という気持ちを言葉に出来ずに もう二度と会えなくなったとしたら・・・


ホントはずっと一緒にいて欲しかったくせに・・・
その気持ちを一言も伝えられないまま もう会えなくなってしまったとしたら
ボクらは その言葉をずっと心に閉じ込めたままで 生きていかなきゃならなくなる。

その想いだけが 行き場を失ったままで 心のなかに置き去りにされてしまう。


吐き出す先を見失って いつも自分の心のなかに取り残された
その人の思い出の残像に対して ひたすら毎日語り続けてしまう・・・
何で そんなことさえ言えなかったのかを ずっと後悔し続けてしまう・・・


結局 ボクは彼女に聞かれたときだけにしか「好き」とは言わなかった。


一度も自分のほうから彼女に対して心から「好きだ」とは言えなかった。
1年も付き合ってたくせに 最後までそんなことすらも言えなかった・・・

だけど一度だけ" 愛してる "という言葉を使ったことがあるんです。
それは 彼女のために作った この曲の歌詞の中でなんだけど・・・


" 好き "と" 愛してる "って言葉くらいしか
誰かに想いを伝える" 響き "ってないんですよね。

でも" 愛してる "って言葉を 普通ではボクらは絶対に使わない。
何だかウソっぽく思えてしまうからね。


だけど・・・

今にしてみれば それがボク自身に対する せめてもの救いになってるかもしれない。
たった一度だけなんだけど 彼女に直接" 愛してる "と伝えられたということが・・・


" 愛しい想い "は 自分の心の中で飼い慣らしていくものじゃなくって
それを言葉にすることで 相手に喜びを与えられるものなんだから・・・

そのことで 大切な誰かが ちょっとでも幸せを感じてくれるんなら
絶対に その想いを言葉で伝えるべきなんだと思います。


どんなに恥ずかしいと思ってても・・・ちゃんと云うべきだと思うんです。

ボクのように後悔しないためにも・・・ね。



ちょっと 訳の分からない話を長々としちゃったんですけど・・・


この曲を作ったときには 100%本心じゃなかったけれど

今ならば・・・

今であれば この曲を 好きだったその子の前でも
恥ずかしがらずに歌えるような気がします。

この内容に やっと" 気持ち "が追いついたのかな・・・


その子にしか絶対に聴かせないと決めてたつもりだったんだけど・・・

最後に この曲を歌うことで
ボクの心のなかに閉じ込められていた 彼女への想いを解放させて欲しい。


ボクが大好きだった・・・

きっと愛していた・・・


川澄マレンに対してのボクの気持ちを・・・

今日 ようやくボクの心から解放したいと思います」






Rocket to Russia - ラモーンズ




 1 Cretin Hop
 2 Rockaway Beach
 3 Here Today, Gone Tomorrow
 4 Locket Love
 5 I Don't Care
 6 Sheena Is A Punk Rocker
 7 We're A Happy Family
 8 Teenage Lobotomy
9 Do You Wanna Dance?
10 I Wanna Be Well
11 I Can't Give You Anything
12 Ramona
13 Surfin' Bird
14 Why Is It Always This Way?

リリース 1977年11月4日 |レーベル サイアー

パンクといえばUKという概念を覆したアメリカン・パンクバンドであるラモーンズ☆パンク創設期のバンドが軒並み別方向の音楽へとシフトしてゆく中にあって ラモーンズだけはデビューから一貫してシンプルなロックを貫き続けるのですね♪そんな彼らが1977年にリリースした3rdアルバム『Rocket to Russia』は " 乱雑でノイジー "といったパンクテイストではなく 非常に丁寧なアレンジが施されたイカしたロックアルバムといえるでしょう☆






ALOHA STAR MUSIC DIARY

Rakiの名盤紹介 洋楽アルバム編

Rakiの名盤紹介 邦楽アルバム編
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オデッセイ 1985 SEX - 遠藤ミチロウ 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


オデッセイ 1985 SEX






ハードコア系パンクバンド ザ・スターリンのフロントマンだった
遠藤ミチロウ氏が ザ・スターリン解散後の1985年にソロリリースした
驚愕のドラッグ系ナンバー「オデッセイ 1985 SEX」☆

ザ・スターリン時代とは全く異なり エレクトリックな
プログレッシブ・ファンクアレンジのバックトラックに
遠藤ミチロウ氏が好き勝手なことを ひたすらに喚きまくる
超前衛芸術的な1曲☆


80年代の日本の音楽シーンって
ある意味では こういうのイカれた楽曲を
躊躇なくリリース出来てた すごい寛容な時代だったっつうことですね☆


大衆迎合主義にばっかハシらんで
こういう リスナーを一気に引かしちゃう感じのナンバーを
メジャーリリースできるヤツらって 多分もう出てこないんだろうなぁ。。。




オデッセイ 1985 SEX - 遠藤ミチロウ 
3rdアルバム『Odyssey 1985 SEX』 1985年



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気い狂て - INU 【パンクの名曲】

【邦楽パンクの名曲】


気い狂て






80年代のパンクシーンにも当然ながら
アングラの系譜を引き継ぐバンドが多数デビューするんですけど・・・

まさかの芥川賞受賞作家となった町田 康氏が
かつて" 町田 町蔵 "という名でぶっ壊れてた時代に結成してたバンドINU。。。


無論 彼らはアングラ系ですんで 決してメジャーコードの
カラっとしたサウンドではないんですけどね。。。

でも どことなくシュルレアリスムを感じさせる
ある種の崇高さも兼ね備えておりましたnな。


では!
1981年リリースのメジャー1stアルバム『メシ喰うな!』 から☆
中期デヴィッド・ボウイ氏のニューウエイブ・グランジ風で
ピンクフロイド的な哲学性すら感じさせるサウンド芸術!
「気い狂て」をチョイス☆



気い狂て - INU 
メジャー1stアルバム『メシ喰うな!』 1981年



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Get The Glory - ラフィン・ノーズ 【パンクの名曲】

【邦楽パンクの名曲】


Get The Glory






80年代初期の邦楽ロック・シーンにおける
次世代のパンクムーヴメントを牽引したバンドであるラフィン・ノーズ☆

70年代的なコアでアングラ系のパンクロックではなく
よりスタイリッシュで 若きエネルギーをそのまま音にしたような彼らのサウンドは
エレクトリカルな方向へと全てが飲み込まれていく時代に立ち向かう
レジスタンスとしての輝きを放っておりましたなぁ~。


そんな彼らの代表曲といえば・・・
やっぱこのナンバーしかありません☆


1985年にリリースされたメジャー1stアルバム『LAUGHIN' NOSE』から
「Get The Glory」をチョイス☆


ちなみに・・・ボクが高校時代に聴いてて 一番燃えたのは
同アルバム収録の「テイク・ユア・シチュエーション」でしたね☆

もう40を過ぎてますが・・・やっぱ彼らの音って 未だに燃えますなぁ☆



Get The Glory - ラフィン・ノーズ
メジャー1stアルバム『LAUGHIN' NOSE』 1985年




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カサブランカ・ダンディ - 沢田研二 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


カサブランカ・ダンディ






もし邦楽ロック史に残る名曲を挙げるとすれば ・・・

やっぱ上位にランクインするのは 沢田研二氏が
1979年にリリースのブルーステイストなロックナンバー
「カサブランカ・ダンディ」でしょうねぇ☆

イントロで ジュリーがバーボン(だっけ?)を口に含み 霧状にして吐き出すという
ザ・グレート・カブキの毒霧のようなパフォーマンスが
すんごくイカしてましたねぇ☆

当時の様子



さて。。。

当時のジュリー楽曲を支えていたのが
ご存知『太陽にほえろ!』の音楽を手掛けた 井上堯之バンドでした☆

彼らのギターロックバンドとしての演奏アレンジが 最も秀逸だったのが
この「カサブランカ・ダンディ」だったんでしょうねぇ♪

イントロのギターフレーズや この作曲者である大野克夫氏の
洒落たオルガンの音色などなど・・・

まさに大人ロックの名曲って感じでしょうかね♪

しかも 間奏では ちゃんと得意の" 泣き系のソロ "を挿入してるとこも
まさに井上堯之バンドって感じがします☆


阿久悠氏 作詞による「そんなことあるかい!」みたいな
ダンディズムな世界にも 酔いしれてしまいます☆


とくに2番の

" 思い出ばかり積み重ねても
明日を生きる夢にはならない "

の くだりは素晴らしい☆


もちろん。ジュリーも相当にSexy ☆☆☆


80年代に入ると よりポップな方向のロックサウンドへいってしまうんですけど
やっぱ どうしたって この当時の渋い感じが好きですねぇ☆



まぁ彼もプロテクトがキツめ傾向ですんで
リン先消去の場合はご了承願います☆




カサブランカ・ダンディ - ROYAL STRAIGHT FLUSHカサブランカ・ダンディ - 沢田研二 
ベスト盤『ロイヤル・ストレート・フラッシュ』



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強く儚い者たち - Cocco 【バラードの名曲】

【邦楽バラードの名曲】


強く儚い者たち







さて。
Coccoさんといったら!

やっぱり彼女のブレイクソングとなった1997年リリースの2ndシングル
「強く儚い者たち」でしょうねぇ。

「JALハワイ・キャンペーン」のCMタイアップソングとなった
涼しげなレゲエテイスト・アレンジの名曲で御座んす♪


でも・・・この曲って歌詞の内容と 淡くて強いメロディが
すんごくミスマッチしてるんですけど
実は 作曲したのって Coccoさんじゃなかったんですねぇ。。。



ちなみに。。。

この曲が収録された2ndアルバム『クムイウタ』ですけどね。。。
彼女のイメージからすれば アコースティックでアーシーな
サウンドがメインなのかなぁ~かと思いきや
結構な比率で ヘヴィなロックテイスト作品も含んでおりましてねぇ。。。

ちょっと意外でした・・・




強く儚い者たち - クムイウタ強く儚い者たち - Cocco 
2ndアルバム『クムイウタ』 1998年


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初花凛々- SINGER SONGER 【ポップスの名曲】

【邦楽ポップスの名曲】


初花凛々

↑ ニコニコへリンク




近年における 男女アーティストのコラボレートナンバーといえば・・・

プッツン系?女性SSWのCoccoと岸田繁氏を中心とするロックバンドくるり
がコラボしたポップバンドのSINGER SONGER☆

そんな彼らが2005年にリリースしたデビューシングル「初花凛々」をチョイス♪


2001年から音楽活動を停止していたCoccoさんの復帰作ということで
どんなアヴァンギャルドな作品になるかと思いきや・・・

超爽やか系フレーバーに満ちた ノスタルジック&ハートフルな
ポップナンバーでしたね☆


一番最初に この曲をFMかなんかで聴いたとき
まさかCoccoさんが歌ってるとは思わずに

" 初夏の風景が伝わってくるような すんごいいい曲だなぁ~ "

って感じたことを思い出します。

まぁ。Coccoさんが歌ってたと知っても
その感想については特に変化はありませんがねぇ。。。☆


彼らの1stアルバム『ばらいろポップ』は
まさに この超爽やか系フレーバーとノスタルジック&ハートフル
という印象通りの どこか懐かしい気分にさせてくれる楽曲が揃った名盤です☆☆☆


ちょうど雨が終わったくらいの頃に
訪れ来る夏のはじまりを待ちながら聴くには最適でしょう。




なお・・・くるり作品の販売元と同じ 著作管理のすんごく厳しいVレコード系の
アルバムなんで ほとんどY等ではオリジナル音源が残っておりません。。。

唯一?見つけた ニコニコねたに一応リンクしておきますが・・・
いつまで残ってるかは定かでは御座いません。。。




初花凜々(しょかりんりん) - ばらいろポップ初花凛々- SINGER SONGER
1stアルバム『ばらいろポップ』 2005年




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約束は赤い窓辺で - AJICO 【ロックの名曲】

【邦楽ロックの名曲】


約束は赤い窓辺で







女性シンガーUAとBLANKEY JET CITYの" ベンジー "こと浅井健一氏による
オルタナティブ系なロックバンドのAJICO☆


Wikiによると・・・
バンド結成のいきさつは

"UAのアルバム『turbo』(1999年)に「ストロベリータイム」と
「午後」の2曲を浅井健一が提供しレコーディング終了翌日に
浅井がUAの留守電に“バンド組もう”というメッセージを残したことによる "

との事ですね☆

そんな彼らが2001年にリリースした2ndマキシ「美しいこと」
に収録されたフォーキーなアコースティックバラード
「約束は赤い窓辺で」をチョイス☆


超シンプルなアンサンブルのなかに展開されてゆく
UAのソウルテイストな歌声とベンジーのタイトなタッチのアコギとが織り成す
まるで" 霧深き森林のなか "で演奏されたかの如き幻想曲っす☆




約束は赤い窓辺で - AJICO 
2nd マキシシングル「美しいこと」収録曲 2001年


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Tic-Tac-Toe - Kyper 【90年代ダンス】

【90年代洋楽ダンスの名曲】


Tic-Tac-Toe





I selected "Tic-Tac-Toe"
from 1st album "Tic-Tac-Toe" of Kyper released in 1990.



D.Jラッパーのカイパー氏が 1983年にイエスが大ヒットさせた
Owner Of A Lonely Heart」をまんまサンプリングし
ハードスクラッチで こすりまくった1990年リリースの「Tic-Tac-Toe」をチョイス☆

ビルボードのシングルチャートで最高14位をGetします♪


カイパー氏も この曲1発のみでシーンから消えておるようですね;;;


彼に関しちゃぁ。。。う~む・・・
これ以上記事を引っ張れませんねぇ。。。




Tic-Tac-Toe - カイパー 
1stアルバム『Tic Tac Toe』 1990年

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Get Up! (Before the Night Is Over) - Technotronic 【90年代ダンス】

【90年代洋楽ダンスの名曲】


Get Up! (Before the Night Is Over)





I selected "Get Up! (Before the Night Is Over)"
from 1st album "v" of Technotronic released in 1989
.


中心人物であるジョー・ボガート氏によって結成された
ベルギーのダンス系音楽プロジェクトであるテクノトロニック☆

彼が1989年にリリースしたデビューアルバム
『Pump Up the Jam: The Album』から2ndカットナンバー☆

ティーンエイジの女性ラッパーのヤ・キッド・Kと
男性ラッパー MCエリックをFeatし ビルボードのシングルチャートで
最高7位を記録した「Get Up! (Before the Night Is Over)」をチョイス♪


大ヒットしたデビューシングル「Pump Up the Jam」の流れを継承しつつ
さらに ジェームス・ブラウン氏の「Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine」を
意図的に引用した Coolなユーロ・ヒップホップチューンっす☆




Get Up! (Before the Night Is Over) - The Ultimate 80's and 90's Dance-Pop Collection, Vol. 2Get Up! (Before the Night Is Over) - テクノトロニック
1stアルバム『Pump Up the Jam: The Album』 1989年


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【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.28】 Silk Degrees - ボズ・スキャッグス

【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.28】 Silk Degrees - ボズ・スキャッグス





1983年9月


その日の学校帰り
李メイは 倉田ユカリが座った車椅子を押しながら
ようやく艶やかなピンク色の薄い唇を ほんの少しだけ開いた。


「もし良ければ ちょっとだけでもウチに来れば?
シーナ君に何も予定がないんなら。。。だけど」

「うーん。 そうねぇ。 それじゃぁ ちょっとだけ・・・ね」


今さっき 初めて話したばかりのユカリに
" メイの家に今から一緒に来ない? "って いきなり誘われて
ボクもどうしようか少しだけ悩んでいた。

だけど メイがそう言うんならば
別に 暇だったし行ってもいいかな。と思った。


【 でも なんでユカリはボクをメイの家に誘ったんだろう 】


車椅子に座りながら ニコニコとボクの顔を 小さくて丸い
まるでリスのような" つぶらな "瞳で見上げているユカリの誘いを
それ以上 理由も無く断れるような雰囲気ではなかった。

だからって 別に行くのが嫌だったという訳でもない。

メイが纏(まと)う どこか" 涼しげな魅力 "が
最近 少しだけ気になっていたのは確かだった。


もしかしたら 左目の下にある" 泣きぼくろ "のせいで
彼女が余計に大人びて見えているのかもしれない。


【 " ほくろ "ってすごいな。ほんの チョコっとあるだけで 
表情をものすごく変える魔力を持ってる。
しかも " ほくろ "の場所によって その人の雰囲気が全く違って見えてしまう。

そういえば マレンにも唇の上に小さな" ほくろ "があったな。
だから何となく キレイで大人びた顔立ちに思えたんだ。 きっと・・・ 】





ボクが生まれたときから すでにそこにあったんだろう。

錆びたトタン作りの古い酒屋は 昔から何も変わっていない。
まだ昼間なのに 電気が点いてないせいで 光の当たらない店の奥のほうは真っ暗だ。

ボクらは その店でジュースを買ってからメイの家へと向かう。

「ボクが払うよ」と言ったんだけど
「誘ったのは私だから」とユカリがそれをまとめて買った。

ユカリは店を出てからも ずっと車椅子の上で嬉しそうにはしゃいでいる。

ボクは 車椅子を押すメイのちょっと後ろを 買ったジュースの袋を持って歩いた。
きっと他の生徒たちが見たら すごく意外な組み合わせに思うんだろうな。


ボクが通っている通学路の 途中の路地を左に曲がると
両脇に建つ家々の庭先から はみ出すようにして
大きな樹木が生い茂った狭い住宅街の通りへと出る。

木の陰に埋め尽くされ ほとんど太陽の西日が遮られたその通りを
少しだけ入った場所にメイの家はあった。


コリアン3世の彼女の家が どんな作りなのかな。とちょっと気になったが
それはごく普通の ありふれた木造2階建ての住宅だった。


考えてみれば 中学になってから
ボクが女の子の家に遊びに行ったという記憶なんて ほとんどない。
マレンの家にしたって せいぜい門の前にまでしか行ったことがなかった。


メイの家の玄関で ボクはユカリが車椅子から降りるのを手伝った。
勝手にカラダを触っていいものか一瞬悩んだけど
とにかく彼女を左側からゆっくりと抱え上げた。

ユカリのカラダは ボクが想像してたよりも ずっと軽かった。

おそらく片手でも持ち上げられそうなほどに軽く
そして ものすごく細かった。


「ありがとう。 ゴメンね」

ユカリはそう言って 玄関の上り框(あがりかまち)に一旦座ると 
車椅子の座席の後ろから杖を外して 一人で立ち上がった。

ボクが慌ててユカリを支えようと 手を差し出した瞬間
彼女の" か細い "両脚には 不釣合いなほどに重たそうな
メタルフレームの補助具が装着されていることに初めて気付いた。

さっきまでは ずっとひざ掛けをしていたせいで " ソレ "には気付かなかったのだ。


玄関にはメイの兄貴のものと思われる" ヨーロピアン "や" 餃子 "
タイプの大きなサイズの靴が何足か置いてあった。

もし" 悪評の絶えない "不良である彼女の兄貴に出会ったら
何て挨拶したらいいものか考えてたけど
とりあえずは まだ彼は帰って来ていないみたいだった。


玄関を上がってすぐ左手の応接間へと ユカリは先に入っていった。
ボクもその後を追うと そこには茶色いソファセットの奥に
1台の古いピアノが置かれていた。

たぶん彼女が小学校くらいから ずっと使ってるものなんだろう。


「ちょっと待てってね」

メイは応接間の入り口でボクらにそう言うと 2階へと上がっていった。





1983年11月


土曜日


時刻はすでに 深夜零時を過ぎている。

ヤンキー女子高生の彼女たちも さすがに数時間前までの勢いは
すっかり無くなってしまっているようだ。

おそらく まだグラスを持てる気力のある子は
せいぜい2、3人くらいなものだろう。

しばらく前に彼女たちの輪の中に戻っていった浅倉トモミは
目が据わってる先輩らしき女から ずっと同じような" 武勇伝 "みたいな話を
何度も聞かされているみたいだった。


でも・・・
隣のボックス席に すっかり倒れ込んでしまっている子たちを
どうやって彼女たちは 連れて帰るんだろう。


「GENさん ちょっと電話借りていい?」

" ケバい "化粧の先輩風の一人が そう言うと
かなりフラツキながら カウンターへと入ってきた。

シンクの前に立ってセブンスターを吸っているボクを見ると


「アンタさぁ。 あの子は ダメだよ。
西尾のお気に入りなんだからね」

「西尾? 西尾って誰すか?」

「Kf高校の西尾だよ。Ys中学七人集の" 裏番 "だったさぁ」


ボクもその名前は どこかで聞いたことがあるような気がした。
隣町にあるYs中で 確かボクらの2校上の人だったと思う。


【 夏に 一緒にシンナー吸ってたときに
隣町の中学の連中から聞いたんだっけな 】



この界隈の中学では そうした" 何人集 "と呼ばれ
一目置かれている不良集団が何グループかあった。


【 " Ys中 七人集 "で一番 喧嘩が強いとされてたのが
確か その西尾ってヤツじゃなかったかな 】




「まぁ " 西 "は 若い中学生が大好きだからねぇ。
トモミは ヤツの今のお気に入りの1人ってことよ。
" 西 "も 相当に飽きっぽい男なんだけどねぇ。

でもトモミもさぁ。 酔うと 結構 見境い無くなって
おかしくなっちゃうけどね。
まぁ とにかく アノ子には手を出さないほうがいいよ」


【 " お気に入りの一人 " ?・・・
西尾ってヤツの" 彼女 "って 訳じゃぁないんだ 】



" ケバい "先輩は 結構マジな顔をしたままボクにそう告げてから
カウンターの奥へと入って行き 誰かに電話を掛け始めた。

うっすらと聞こえてくる その内容からすれば
暴走族の後輩か誰かを G'Zまで迎えに来させようとしているような感じだった。


ボクは何となく カウンターからトモミのほうを見た。
彼女もさすがに 相当 酔っ払っているように思えた。


【 さっき トモミがボクに言ってた「絶対変なことされる」って
つまりは もし今日 その場所に行ったら 西尾ってヤツらに
" ヤらしい事 "でもされるってことなんだろうな。きっと 】



" ケバい "先輩が 電話からソファに戻って しばらくすると
トモミと先輩たちが ちょっとした口論をし始めた。


「アタシ・・・今日は行きたくない」

「何云ってんの? アンタが来ないと
ヤツがまたスゴク機嫌悪くなるんだからね」

「でも・・・何かカラダの具合が悪いから・・・」


トモミが一瞬 こっちのほうを見たような気がした。

さっきまでの三日月がトロけたような微笑みは すでにそこからは消えている。
彼女の瞳は 明らかに " 哀しみの色 "を漂わせていて どことなく虚ろだった。

なんとなく可哀想だと思ったけど
だからって ボクにはどうすることも出来ない。



30分くらいすると 見るからに" ゾク "っぽい連中が4人
店の中に入ってきた。

ソイツらは GENに挨拶をすると ソファに倒れ込んで
泥酔している女の子たちを 抱え上げて外へと運び出し始めた。

彼女たちには もはや全く意識がなかった。
ほとんど" 死体 "のようだったけど まだとりあえずは生きてるようだ。

数人が運び出された後 そのうちの一人の男が
カウンターでタバコを吸ってるボクのほうを睨んだ。

ボクも睨むという訳でもなく 何となくソイツのことを
別に目を逸らさずに見ていた。

ソイツは ボクのほうへと歩いてきて
目の前のカウンター席に" ドカッ "と音を立てて座り込んだ。
ボクは腕を組みながら ゆっくりとタバコの煙を横のほうへ吐き出した。


「オメェ Si中のシーナだろ! こないだDt中の連中とモメたんだってな」

「・・・モメたっていうよりも 一方的に" リンチ "されたんすけどね」

「そんで ナイフで どっか切られたのか?」

「うーん・・・ナイフかどうか分からないけど まぁヤられました」

「刃物使うなんて " 糞 "だな ソイツら」

「まぁ 手を出してたのは 数人だけなんですけどね」


彼は こないだボクが中学の前でDt中の連中に待ち伏せされて
散々殴られた挙句に 刃物で背中を切られたときの話をしていた。


「GENさんは そのこと知ってるのか?」

「いや・・・GENさんには 別に何も言ってないすね」


男はちょっと口元に笑みを浮かべた。

「だろうな。 もしGENさんがその事知ったら
ソイツきっとこの辺 歩けなくなるだろうから」


GENは酔っ払って さっきからソファの上で ずっと大笑いしている。


「知ってるだろ? GENさんって " 組の親分の息子 "だからな」


【 組? ヤクザ? 】



「あの人 最近じゃぁスゲエ大人しくなったんだけどな。
でも 同年代の人達からは 未だに怖がられてるからよぉ。
だからオメェも 絶対に怒らすなよ」

暴走族の幹部って聞いた気がするんだけど 
ヤクザの息子だったということは 初めて知った話だった・・・




帰り際 トモミがボクのほうへと寄って来た。

結局 今から男の先輩の家に連れて行かれることになった彼女の表情に
さっきまで楽しそうに笑ってた面影などは無かった。


「ゴメンね。 たぶん 今日は抜けられそうにないから」

仕事が終わってから彼女の家に 2人で行こうと誘われてたけれど
別にはっきりと そのことを了承した訳じゃぁない。

だけど 彼女との" 何か "を 少しは期待してたんだろうとは思う。


「また今度 店に来てもいいかな」

「あぁ。 いいと思うけど」

「じゃぁ。またそのうち必ず来るからね」


そう言って 慌しく扉を出て行った彼女の唇から 最初に見たとき
すごく気になった真っ赤なルージュの色は 殆ど拭い去られていた。

それさえなければ 彼女は髪の毛の茶色い
ただの中学3年の少女にしか見えなかった。




1983年9月 


「メイはねぇ・・・」

ユカリはオレンジジュースを一口飲んでから
何かを思い出したようにして" クス "っと微笑んだ。


「たぶん シーナ君のこと気に入ってるんですよ」

「えっ。オレを?」

「たぶん いや。絶対そうだと思います」


その言葉は あまりにも唐突だった。

ユカリとは ついさっき初めて話したばかりだというのに
気付いたら すっかり彼女のペースに" はまって "しまっている。


「メイとはね。 中学に入ってから 同じクラスになったことないんだけど
彼女って 小学校時代から あんまり男の子の話をしないんです。
なんか苦手みたいなんでね。

でもね。最近 シーナ君のことを よく私に話すんですよねぇ。
あっ! 私がこんな事言ったなんて内緒にしといて下さいね」


【 そんなの当たり前だ。メイに何て聞けばいいんだ 】


「メイも私も 小学校の頃は よくからかわれたりして
イジメられてたんですよ。

でもメイは すごく強い子だったし それにとっても優しいの。

私は すぐに泣いちゃうんですけど メイは全然平気みたくって
いつも私のことを慰めてくれてたんです。
ものすごくいい子なんですよ」

「そう。 イジメられてたんだ・・・」

「彼女って すごく人見知りというか 特に男の子には
自分から絶対に話し掛けたりしないんです。

他の男の子の話は 昔からほとんどしないのに
なぜかシーナ君の話だけは この頃 かなりするんですよね。

だけど きっと本人もそのことには気付いてないと思うんです。

だから私がね。 今日 ちょっとシーナ君を誘ってみたんです。
というよりも 機会があれば " いつかは誘ってみよう "
と ずっと思ってたんですけどね。

でも やっぱり シーナ君がメイの家に来るのを
彼女は全然 嫌がらなかったでしょ?
まぁ 絶対に嫌がらないとは 思ってたんですけどね」


ユカリはイタズラっぽく笑いながらそう言った。

ユカリが今日 突然 ボクをメイの家に誘ったのは
つまりは" メイのために誘ってあげた "ということなんだろうか。

メイがユカリに どんなことを話してるのか なんだかものすごく気になった。
それとなく探ろうとしたとき 階段を下りてくる小さな足音が聞こえた。

" シーッ " と ユカリは その小さな唇に左手の人差し指を少しだけ当てた。


【 何だかものすごく不思議な雰囲気を持ってる子だな 】


もしかしたら 単におせっかいなだけなのかもしれないけど
彼女のしぐさや話し方には 素朴な子供のような" 繊細な純粋さ "を感じる。

やがて 銀縁の眼鏡を掛けて 黒っぽいワンピース姿のメイが応接間に入ってきた。
普段 見慣れた制服姿ではなく 私服のメイには どこか" しとやかな気品 "が漂っていた・・・




「こないだ メイに映画館へ連れてってもらったんですよ。
私ね。どうしても『戦場のメリークリスマス』が観たくって 」

「" ワタシが連れていった "っておかしいでしょ。
ユカリンと一緒に観に行っただけなんだから。
それに ワタシも観たいと思ってたんだし」


李メイは倉田ユカリの横に座ってそう話しながら
内側にカールしたセミ・ロングの襟髪を
両手の人差し指で後ろのほうへとそっと流した。


【 メイって 家では 普段 眼鏡を掛けてるんだな 】



「あの坂本龍一の曲って すごくいい曲でしょ。
だから 私 あの後 メイにピアノで弾いて欲しいって すぐお願いしたんです」

「ワタシ 譜面がないと弾けないから・・・困ったんだけどね」

「メイ ちょっと弾いてみてよ」


メイはまるでユカリのお姉さんのようだった。
ワガママな妹のお願いを 何でも笑いながらきいてあげてるように思えた。


メイは 奥のピアノの前に座った。
ボクは彼女のうしろ姿を眺めた。

黒いワンピースが 彼女の緩やかで女の子らしい
両肩のシルエットにフィットしていて すごく似合っている。
というよりも 彼女自身 黒い服が とても似合うんだろうと思う。



戦場のメリークリスマス Piano Ver.






メイがイントロの旋律を弾き始めた。

右手の主旋律は 相当高いオクターブで奏でられているようだ。
ものすごく哀愁を秘めた 儚げなメロディだった。

そして あの有名な Aメロの旋律へと移行していく。
Aメロの主旋律が何小節目かで和音を奏で始めた。
するとピアノのシンプルな演奏に厚みが一気に増してゆく。

左手の伴奏はひたすらベースコードで 切ないメロディラインを下支えしている。

やがて 後半のCメロで おそらく両手で四和音づつ鍵盤を強く叩く感じの
メゾフォルテが絡むパートに差し掛かると 強弱記号に合わせるようにして
ペダルを踏み込むメイの肩や背中は前後に揺れた。


ボクは すごく感動していた。
久し振りに 誰かの生演奏を聴いて心が震えた。
ユカリもじっと 瞬きもせずに メイの後ろ姿を黙って眺めている。


演奏が終わると 思わずボクとユカリはメイに拍手を送っていた。


「いやぁ すごいねぇ 李さん」

「でしょ。メイはすごくピアノが昔から上手だったんですよ。
私も本当はピアノを弾きたかったんですけどね・・・」

ユカリはそういって 自分の右手の指先を一度眺めてから
ボクのほうへとかざした。


「子供の頃 車椅子のスポークに指を挟んじゃったみたいで
そのとき 右手の人差し指と中指を骨折しちゃったんです」

ボクはユカリの細い指先を見つめた。
確かに中指は 第2間接から 横にちょっと曲がっている気がした。


「なんか中指の爪の生え方がおかしくなっちゃったみたいで
あと間接もうまく曲げられなくなっちゃたんでね。
それで私 ピアノは諦めたんです」


あんなにも明るかったユカリの声が
その一瞬だけ " フッ "と どことなく沈み込んだように思えた。


「じゃぁ 次は シーナ君も なにか弾いて下さいね」

ユカリは ボクのほうを 二つの" つぶらな "眼差しで見つめながら
再び笑顔に戻って そう言った。


「じゃぁ・・・ホントに久し振りなんで 上手く弾けるか分からないけど」

「ピアノは ちょっと練習しなくなっただけでも
指先が鈍って すぐ弾けなくなっちゃうものね」


メイは 椅子から立ち上がって 静かに笑いながら そう呟いた。

ボクはメイと入れ替わるようにしてピアノの前に座る。
そこには まだ微かに残る メイの温もりが感じられた。


しばらく鍵盤を眺めてから 適当な和音コードを両手で押さえた。

徐々に 和音コードを組み合わせながら
ひとつの楽曲風に音を変化させていった。

でも 特定の曲を弾いてる訳じゃなくって
そのコードに合ったメロディラインを何となく指先で探していたのだ。


【 まだ少しは動くみたいだな。じゃぁ・・・何を弾こうかな 】


テンポを一旦スローに戻していきながら
Gコード上の鍵盤をしばらく" ポーン ポーン "と数回押さえ続ける。


【 このまま簡単にメロディへ移行できるのは「Let It Be」とか
ボズ・スキャッグスの「We're All Alone」あたりだろう 】



ボクはオリジナルよりも少しテンポを下げて
We're All Alone」のAメロの主旋律を
イントロを飛ばして右手で奏で始めた。

特に違和感もなく 普通に弾けていることに自分でも少しだけ驚きながら・・・



「すごーい!ホントにすごい上手ですね!
全然ピアノ弾けてるじゃないですか。
もしかして" 天才 "なんですか? シーナ君って」


曲を弾き終えると ユカリは驚きと喝采の声を しばらく上げ続けた。

彼女は 厭味っぽくならない ギリギリの褒め方がとても上手い。
しかし そこまで褒められると さすがにボクも少し照れる。

メイも 小さく何度か手を叩き
ボクのことを 薄っすらとした微笑みを湛えた瞳で見つめていた。


「じゃぁ 今度は シーナ君が作ったっていう曲を弾いてみてくださいよ」

「えっ! あれはちょっと難しいから たぶん弾けないと思うんだよねぇ」


「絶対に弾けますよ。 じゃぁ 弾けるとこまででいいんで聴かせてください」

ユカリは相変わらず 押しが強い。
彼女にそう頼まれると 不思議と何だかどうしても断れなくなってしまうのだ。



【 もしかしたら今でも弾けるのかも知れない。
でも この曲を軽々しく弾いていいんだろうか。

これは" マレンのため "だけに作ったメロディ。
この曲を彼女以外の人に 聴かせてしまってもいいんだろうか 】




ボクは瞳を閉じた。

今年の3月 この曲をマレンに初めて聴かせた日の情景が
自然と少しずつ瞼(まぶた)の裏にうっすらと浮かびあがってくる。


無意識のうちに 指先が鍵盤に添えられている感触を感じ取っていた。


【 この曲って イントロコードは" B "から始まるんだったな 】



ボクの両手は やがて鍵盤を一気に強く押し下げた。

一度 メロディを覚えた指先は もし そこに何ら意識がなかったとしても
自然と勝手に動き続けてゆく。


何度も繰り返し 繰り返し 耳で 指先で そして心で奏で続けられたこのメロディ。
どれだけの時間が経とうが 心に刻み込まれた この旋律を忘れるはずもなかった。


長くて複雑なマイナーコードのイントロが終わると
やがて静かにメジャー・コードのAメロが始まる。


ボクは瞳を閉じたまま この曲の主旋律上に 心で歌の歌詞をずっと書き綴っていく。

サビのパートに差し掛かる。

マレンが瞳を閉じて ウォークマンを聴いていたときの
あの穏かな表情がはっきりと思い出されていた。


あのときは恥ずかしくって 彼女に感想すらまともに聞けなかったけど
今ならば マレンの目の前でも ちゃんと恥ずかしがらずに
この曲を歌えるような気がする。


やがて カセットを聴き終わり マレンがそっと その瞳を開けた瞬間の
眩いくらいに輝いていた嬉しそうな笑顔が ボクの心を一気に締め付けた。


1番が終わって 間奏に差し掛かったところで 主旋律のメロディを間違えた。
ボクは ふと我に返る。 その瞬間 指先も" ピタリ "と動きを止める。


今度は さっきのような大きな驚嘆の声は 2人からは上がらなかった。
おそらく 変な終わり方をしちゃったせいだろう。

「やっぱ 途中で間違えちゃったなぁ」

ボクは そう笑って2人のほうを振り返る。


ボクを見つめているメイと目が合った。
彼女はさっきと同じような微笑みを瞳に浮かべていた。

だけど その瞳から頬にかけて 一滴の涙が伝っていくのが分かった。


「すごい・・・  ホントにすごいよ。シーナ君・・・
ものすごくいい曲。 ホントにいい曲。 ワタシはそう思う」


ユカリが何かを言おうとする前に
メイは 涙を拭わずにボクの目を見つめたままで
そっと 優しくこの曲を褒めくれた。


ボクも なぜだか少しだけ涙がこみ上げてきそうな気分になっていた。





Silk Degrees - ボズ・スキャッグス



 1 What Can I Say
 2 Georgia
 3 Jump Street
 4 What Do You Want The Girl To Do
 5 Harbor Lights
 6 Lowdown
 7 It's Over
 8 Love Me Tomorrow
9 Lido Shuffle
10 We're All Alone

リリース 1976年3月 |レーベル コロムビア

" ボズ・スキャッグス氏=AOR "という認識を大いに印象付けたAORの歴史的名盤☆ 後のTOTO結成に繋がる若手スタジオミュージシャンを集結させたことで ダンサンブルなディスコナンバーから 珠玉のバラーソソングまで 実に幅広いジャンルのサウンドが凝縮された1枚☆中でもTOTOで中心的役割を担っていくデヴィッド・ペイチ氏の存在が非常に大きいですね♪彼がいなければ このアルバムも生まれなかったんでしょうなぁ☆





ALOHA STAR MUSIC DIARY

Rakiの名盤紹介 洋楽アルバム編

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LOVE IS BLIND - 西野カナ 【ダンスの名曲】

【邦楽ダンスの名曲】


LOVE IS BLIND

↑ Pideo動画へリンク



木下優樹菜さんって 個人的には好きなんですよねぇ☆

まぁ 藤本氏の奥方になられてしまったんですけど ・・・
彼も 何か人柄が良さそうな人みたいなんで
相手に選んで正解だったんじゃないでしょうか☆


そんな木下さんが起用(ん?ローラもいたんだ!)されてたのが
イオンの「Mizugi Magic 2010」のCMでした☆

このBGMで流されたのが 西野カナさんの「LOVE IS BLIND」☆


まぁ 一言でいえば「今風」の音ってことなんでしょうけど 
このCMカラーにはすごくマッチしてて すごく良い選曲だったと思います☆


でも・・・結局 当サイトでも何度か言って(書いて)ますが。。。
2000年代以降の音楽作品って 結局は"消耗品"として扱われてるんで
どんなに名曲だったとしても 絶対に 翌々年には
ほとんどの人に忘れ去られてしまうんでしょうね。


ちなみに・・・
西野カナさんの顔は いつだかテレビでやってた
卓球の 石川佳純さんとのインタビューという実にアバンギャルドな企画で
初めて拝見しました。。。

お顔は・・・まぁ性格は良さそうに思えましたけどね。。。



木下優樹菜さんのCM(ついでにローラ)








LOVE IS BLIND - 会いたくて 会いたくて - SingleLOVE IS BLIND - 西野カナ 
10thシングル「会いたくて 会いたくて」収録曲 2010年



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今のキミを忘れない - ナオト・インティライミ 【ポップスの名曲】

【邦楽ポップスの名曲】


今のキミを忘れない






" すごく好き "って訳じゃありませんけどね・・・
北川景子さんって何だか とても気になるんですよねぇ。。。


「最近いいなぁ」と思ったCMでは ・・・
" au Cyber-shot "の携帯のCMを初めて観たときに
何だかキューんっと胸が すんごく切なくなりましたねぇ。


ユーロテイストなりズムに 透明感のあるメロディ そして・・・
やっぱり どうしたって北川景子さんの美しき存在感・・・




" ボクらは きっと誰かと別れることの" ツラさ "には
知らずに慣れいってしまうんだろう。

一番悔やみ続けるのは 好きだった人に " 好きだ "という気持ち以上の言葉を
伝えられなかったときだ。

その" 後悔 "の想いに慣れることは きっとこれからも ずっと無いんだろうと思う。 "



たぶんシーナ カミウ君は 近々そんなような台詞を言うんでしょうね(笑



北川景子さんのCM








今のキミを忘れない - ADVENTURE今のキミを忘れない - ナオト・インティライミ 
4thアルバム『ADVENTURE』 2011年



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Just Like Jesse James - Cher 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


Just Like Jesse James





I selected "Just Like Jesse James"
from 20th album "Heart of Stone"
of Cher released in 1989.



1990年の洋楽ヒットチャートから


オールマン・ブラザーズ・バンドの弟
グレッグ・オールマン氏の元奥様であるシェールさん☆

彼女の印象っていうと どうしても70年代の
" インディアン・ルック "しか思い出せないんですけどね。。。

実際は彼女の音楽キャリアって フォーク系シンガーとして
60年代半ばからスタートしてるらしいですな。。。
まぁ年齢的にも クラプトンと同期くらいでしょうかね?


さて!最近のシェールさんは?というと・・・
2010年にクリスティーナ・アギレラさん主演で
公開された映画『バーレスク』で女性支配人を演じておりましたね☆

この映画の中でも彼女は歌っておりますが
未だに音楽作品をリリースし続けている現役シンガーなんですね♪

では!
彼女が1989年にリリースした節目となる20thアルバム『Heart of Stone』から☆
ビルボードのシングルチャートで最高8位となった
天才女性SSWのダイアン・ウォーレン女史ライティングの
ロッカバラード調のナンバー「Just Like Jesse James」をチョイス♪


しかし・・・素晴らしい声量&歌唱力ですね☆
彼女ってこんなに歌が上手かったかなぁ???




Just Like Jesse James - Heart of StoneJust Like Jesse James - シェール 
20thアルバム『Heart of Stone』 1989年


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Price Of Love - Bad English 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


Price Of Love





I selected "Price Of Love"
from 1st album "Bad English"
of Bad English released in 1989.



1990年の洋楽ヒットチャートから


元ジャーニーのニール・ショーン氏&ジョナサン・ケイン氏
そして元ベイビーズのジョン・ウェイト氏が組んで結成した
英米混合ロックバンドのバッド・イングリッシュ☆

無論 当時はスーパーバンドとして騒がれたんですけども
実際 大ヒットしたのは1989年にリリースされた
1stアルバム『Bad English』だけでして・・・

もう1枚のアルバムをリリース後に  
彼らはバンド活動を停止したようですね。


では!
1stアルバム『Bad English』から☆
壮大系のロッカバラード「Price Of Love」をチョイス☆


この曲がiTunesに無いって事は・・・
彼らも あまりいい終わり方をしてないっつうことでしょうかね。。。


Price Of Love - バッド・イングリッシュ
1stアルバム『Bad English』 1989年




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Love Song - Tesla 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


Love Song






I selected "Love Song"
from 2nd album "The Great Radio Controversy"
of Tesla released in 1989.



1990年の洋楽ヒットチャートから


おお!テスラ☆
懐かしいっすねぇ(笑

80年代デビュー以降のハードロック系ヴォーカルの声質的には
テスラのボーカルであるジェフ・キース氏の
パワフル&ハイトーン&ハスキー系な歌声は好きですな☆


そんな彼らが1989年にリリースした
2ndアルバム『The Great Radio Controversy』 から☆

彼らにとっては初となるビルボードのシングルチャートでの
トップ10(最高10位)入りを果たしたロッカバラード
「Love Song」をチョイスっす♪


イントロのスパニッシュ系のギターソロが渋いっす☆


でも。
なぜかこの当時 妙に流行してるんですよねぇ。。。
ハードロックバンド系のバラードナンバーってヤツが・・・

まぁたぶん・・・エアロスミスの「Angel」が
大ヒットした影響なんだろうと思いますがね;;;




Love Song - The Great Radio ControversyLove Song - テスラ
2ndアルバム『The Great Radio Controversy』 1989年


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Enjoy the Silence - Depeche Mode 【90年代ダンス】

【90年代洋楽ダンスの名曲】


Enjoy the Silence





I selected "Enjoy the Silence"
from 7th album "Violator"
of Depeche Mode released in 1999.



1990年の洋楽ヒットチャートから


UKのダンス系サウンドといえば・・・


中学生当時 ボクらがエレクトリック・サウンドのことを
「テクノ」と言ってた頃から すでにこのグループ名を知ってたよーな気がする
UKのエレクトリック系グループ デペッシュ・モード☆

彼が1990年にリリースした7thアルバム『Violator』 からの2ndカットにして
彼らにとっては初にして唯一のビルボード シングルチャートでの一桁ヒット
(最高8位)を記録した「Enjoy the Silence」をチョイス♪


エリック・サティの作品のように どこか危うげに揺れ動く
非調性的なフィーリングを漂わす旋律が お洒落っす☆


Enjoy the Silence - デペッシュ・モード
7thアルバム『Violator』 1990年


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Back to Life (However Do You Want Me) - Soul II Soul 【90年代ダンス】

【90年代洋楽ダンスの名曲】


Back to Life (However Do You Want Me) 





I selected "Back to Life (However Do You Want Me)"
from 1st album "Club Classics Vol. One"
of Soul II Soul released in 1989.



1990年の洋楽ヒットチャートから


80年代後半になると UKを中心に"グラウンド・ビート" と呼ばれる
新たなクラブサウンドが生まれ始めます。

このシックなコンテンポラリー調のミディアム・スローなリズムラインと
アダルトムーディなアシッド・ジャズ風サウンドが織り成すダンスサウンドは
90年代以降のクラブシーンを中心に 新たなトレンドを確立していくんですね☆

さて。
その"グラウンド・ビート"を生み出したとされるのが
DJ ジャジー・B氏を中心とする UKのダンス音楽ユニット ソウル Ⅱ ソウルでした☆

このグループでプログラミング参加していたのが 屋敷豪太氏♪
彼は その後もUKを中心に様々なアーティストとのセッションや
プロデュースで活躍していくようですね☆

まぁ 後の日本でも大ブレイクするDJプロデューサーの
大沢伸一氏&朝本浩文氏にも 多大な影響を与えたであろうジャンルといえましょう☆


いずれにしたって80年代ニューロマンティック系サウンド以降
次世代のお洒落系クラブサウンドを生み出していくのは
常にUKのDJたちってことなんですわね☆

※ヒップホップは お洒落系じゃないすから・・・


では!!
そんなソウル Ⅱ ソウルが1989年にリリースした
1stアルバム『Club Classics Vol. One』から☆

女性ボーカルにキャロン・ウィーラーさんをFeatし
UKチャートではNo.1 ビルボードのシングルチャートで
最高4位を獲得した「Back to Life (However Do You Want Me)」をチョイス♪




Back to Life (However Do You Want Me) - Club Classics Vol. One: 10th Anniversary EditionBack to Life (However Do You Want Me) - ソウル Ⅱ ソウル
1stアルバム『Club Classics Vol. One』 989年




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【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.27】 Here's Little Richard - リトル・リチャード

【ALOHA STAR MUSIC DIARY No.27】 Here's Little Richard - リトル・リチャード







1983年11月


「あの手紙は 絶対に当日まで読んじゃダメだからね!」

「あぁ・・・分かったよ」


【 手紙・・・手紙 ? 】


微笑みながらマレンが言った" あの手紙 "って 一体何のことなんだろう。
ボクには それが何を指しているのかが全く分からない。


【 そんなことよりも マレン! 
ボクはキミに言わなきゃいけないことが・・・】



" グォーン "という まるで貝殻を耳に当てたときのような
籠ったノイズ音とともに後ろから追突されたような衝撃を受け
ボクは現実へと引き戻された。

一瞬 " ハッ "と我に返る。

気付くと そこは G'Zの店の中だった。


ソファでは 数名の女の子が半裸で泣き叫び続け
その隣では乱れたリーゼントヘアーを両手で抱え込んだ男がうずくまっている。

店の扉を開けようとしてるのか 何かを" ブツブツ "と呟きながら
ずっと押したり引いたりしてるヤツもいたし
何か宙を舞うものを捕まえようと必死になってるヤツもいた。


どうやら ボクは あのままずっとカウンターに座っていたようだ。


【 一体 いつからここにいるんだっけ? 】


しばらくすると また 頭の奥のほうへと
" グイーン "とカラダが引きずり込まれていくような感覚に襲われる。

天井一杯にまで 青みがかった半透明の水が溜まった
まるで大きな水槽の中にでもいるような気分だ。

いや。すでにボクは水の中にいた。
ボクのカラダの周りから浮かび上がる気泡までが鮮明に見えていた。


【 これが" L " の幻覚作用か。 たしかに強烈だなぁ】



再び" 幻覚 "の中にダイブしようとしていた そのとき 
背中を刃物で下からなぞられたときのような" ゾク "っとした感覚が走った。

いつもの何十倍も カラダは刺激に敏感に反応する。
そのくせになかなか思うようには動かない。

顔だけを後ろに反らすと そこには にきび面のダサいロックンローラーが
口を半分開いたままで ヨダレを垂らしながら立っている。

ボクはマトモに目を開けていられなかった。
この店は こんなにも暗いのに 何だかものすごく眩しい。


「オメェよぉ。 何さっきからずっとコッチ見て笑ってんだぁ。ガキがぁ」

男の視線は左右バラバラに宙をさ迷い 何だか意味不明なことを言っている。
でも その男はきっと 口を一切動かしてはいない。

だけどボクには そう言ってるように聞こえた。


「あぁ?」

カウンターの椅子をどうにか回し ソイツのほうを振り向いたとたん 
男は手にしていたバタフライナイフを ボクの胸に" ドスッ "と突き刺した。

ボクは一瞬 息が詰まった。
だけど痛みは全く感じなかった。
刺された場所からは だんだんと優しい暖かさが広がってゆく。

傷口を見ると 真っ赤な鮮血が
バラの花びらのような形のままで
胸元から" ヒラヒラ "と舞い散っている。

その花びらは ボクの膝の上に積もっていった。

衝動的に立ち上がろうとしたけれど カラダは全く言う事を聞かず
まるで鋼鉄か何かで出来ているかのように ものすごく重たかった。


【 これは夢なんだろうか・・・それともボクは このまま死ぬのかな 】


死ぬこと自体 そのときは別に怖いと思わなかった。

それよりも もう一度 " さっきのマレンに会いたい "
という思いのほうが大きかった。

彼女にどうしても伝えなきゃいけない言葉があるんだ。

もしそれが" 夢 "とか" 幻覚 "でも構わないから・・・

その言葉を心に抱え込んだままで ボクはまだ死ぬ訳にはいかない・・・




1983年7月


ボクは マレンの背中を 左手でそっと包み込むようにして抱いている。
大きな声で泣き続ける彼女が いつか泣き止むのを そうしてただ黙って待っている。


ボクらは 古いケヤキの老樹に囲まれた小さな神社の
真新しい賽銭箱の脇に2人並んで座っていた。


街の風に 僅かばかり含まれた磯の香りは
ボクらが生まれたときから何も変わっていない。

この海を 身近に感じながら成長してきた彼女を癒せるのも
きっとこの潮風だけなんだろう。

しばらくすると " スー "っと波が引いていくように
彼女の気持ちも少しだけ落ち着いてきたようだった。


「ごめんね。 カミュちゃん。 さっきは恥ずかしかったでしょ?」

「何で? 別に恥ずかしくなかったけどね」

「アタシ なんだか毎日泣いてる気がする。 もう泣くのヤなんだけど・・・
夜になるとね。 考えちゃうんだ。 嫌なことばかり」



真夏の陽射しが ボクらの足元の石畳にまで迫ってきている。
まるで太陽が「ここから向う側は自分のもの」だと言っているみたいだった。

この場所は相変わらず 緩やかで優しい " 特別な風 "に包まれている。
ケヤキの緑がザワめくたびに 彼女の心が穏やかになっていくのが分かる。

木々の隙間から無数の光がこぼれ落ちていた。

この神社に祭られているのが何なのかは知らないけれど
その光が描き出す 神々しいオーロラのような線状の帯には
たしかに " 神の力 "が宿されているような気がした。


この街の潮風は 彼女の心を癒してくれるかもしれない。
そして この木々の隙間から 静かにこぼれ落ちる光は
彼女の心を穏やかにさせてくれるかもしれない。

でも 今の彼女が唯一 " すがれる "もの。

それは 彼女を支えようと決意した このボクだけなんだろうと思う。


「この場所って 一緒に来たことあったっけ?」

その白いオーロラのような木漏れ日を見つめ
ボクの左肩に 長い黒髪をそよがせながら
あたまを預けているマレンに聞いた。


「ううん。来たことないよ」

「ここにはさぁ。去年 良く一人で来てたんだよね。
今年 来るのは もしかしたら初めてかもしれないけどね」

「誰もいないし すごく静かなとこだね」


" シャーッ "と重く低く地面をさらってゆく風の音は やがて上空へと舞い上がり
ボクらの頭上の木々の緑をゆっくりと揺らし続けている。


「去年 ミツキたちと一緒にドリームランドに行ったじゃん。
結局 あの日にオレたちって付き合ったんでしょ」

「アタシが帰りにカミュちゃんに 告白したんだからねぇ」


ボクの左肩で マレンは少し笑って言った。


「じゃぁさ。 初めて オレに" メモ "くれたのって覚えてる?」

「メモ? アタシがカミュちゃんに書いたメモって事?」

「そう。川澄が一番最初にくれたメモをね。 ちょうど1年前にここで読んだんだ」

「え? アタシ何て書いたんだっけ?」

「覚えてないの? 川澄がオレにした" 初めての質問 "だよ」

「何だっけなぁ・・・えーっ! アタシ何て書いてたの?」


左肩に乗せているマレンの額に " コツン "と ボクのあたまを軽くぶつけた。


「川澄はオレのことを 何て呼んでたでしょう?」

「えっと・・・ あーっ! パルって呼んでるねぇ。
そうだ 思い出したよ。
" カミュは何て呼ばれたい? " でしょ」


マレンはようやく いつもみたいに楽しそうに弾けて笑った。


「えっ。 じゃぁさぁ。 もしかしたら今日って ちょうど1年目なの? 」

「まぁ確か ドリームランド行ったのって 去年の7月11日だったからね。
偶然にも今日でピッタリ 付き合ってから丸1年目ってことだね」


「あーっ!すっかり忘れてた! そんな大事な日だったなんて・・・
そうかぁ。 もう1年経つんだね。 なんか すごく早いねぇ。

でも・・・神様は やっぱり悪いことばかりじゃなくって
ちゃんと こういう いい事もしてくれるんだねぇ。
ちゃんと この日にカミュちゃんと一緒にいさせてくれるんだからさぁ」


マレンはそういうと ふと何かを思い出したようだった。


「そういえば " あの手紙 " ってまだ読んでないでしょうね?」

「" あの手紙 "?」

「そう! " あの手紙 "は 絶対 当日まで読んじゃダメだからね!」


ボクには彼女が どの手紙の話をしているのか分からなかった。


【 いつくれた手紙のことだろう 】


でも 「それを知らない」なんて言うと
また彼女がすごく哀しむような気がしたんで
それ以上 聞けなかった。


「あれは アタシ達の" 予言の手紙 "なんだからね」

「分かったよ。読まなきゃいいんだろ?」

「うん。絶対に! 絶対に読んじゃダメだからね」


ボクは記憶の中で その手紙のことを探し続けていた。
彼女とボクが出会ってからの1年間の思い出を振り返るついでに・・・




1983年11月


数時間前。
正確には覚えていない。

とりあえず 何時間か前に ロックンロール系バンドっぽい4人のメンバーと
見るからにガラの悪い スウェットに薄いサングラス姿の男がこの店にやったきた。

彼らは 4人の若そうな女の子を一緒に連れてきていた。
彼女たちは せいぜい高1くらいだろうか。
だけど特に可愛くもなかった。


彼らはソファ席に座ると バーボンのロック・セットを注文した。
ボクは未開封の" ワイルド・ターキー "を2本取り出し
製氷機からアイス・ペール2つ分の氷を山盛りにすくって テーブルへと運んだ。


「おう!元気そうじゃん」

マスターのGENは 嬉しそうに彼らに声を掛けていた。


「" GEN兄ィ "も元気そうっすね! ん?新人雇ったんすか?」

サングラスの男は ボクのほうを見ながらGENに言った。


「おぉ。コイツまだ中坊なんだけど 結構いいセンスしてんからよぉ。
こないだからバイトで使ってるんだわ」

「へぇ。兄いに気に入られたっつうことは オメェもかなり悪りぃことしてんな」


サングラスの奥の目は 薄暗い店内の明かりを
反射しているせいで ほとんど見えなかった。


「いや。 ちょっと音楽演ってるんで・・・」

「おぉ バンドやってんのけ? 何? ギター?」

「まぁ ちょっとだけ ギターっすかね」


すると ローラーの一人が突然大声をあげた。


「ヘイ! BOY とりあえず何か掛けてくれや。イカしたのをよぉ」

「・・・何がいいっすか?」

「そりゃオメェのチョイスに任せるからよぉ。" ぶっトべる "ヤツ探してくれや」


若い女の子たちからは" テディさん "と呼ばれているその彼が
ダブルの革ジャンを脱ぐと その両腕は
素肌が見えないほどのタトゥで埋め尽くされていた。


とりあえずレコード棚を眺めたけれど
ボクは ほとんど80年代以降の洋楽しか知らない。

だからロックンロール全盛期である50'sのアルバムを探せといわれても
正直 何が" ぶっトべる "作品なのか分からなかった。


たまたま棚の一番手前にあったのが リトル・リチャードの
『Here's Little Richard』というアルバムだった。

何となく その名前は聞いたことがあるような気がした。

きっと GENが最近このLPを掛けていたんだろうなぁと思いながら
ジャケットからレコード盤を取り出してプレーヤーに乗せた。

1曲目の「Tutti Frutti」が流れてくると
ボクもちょっとだけ" ホっ "とした。
とりあえずボクも聴いたことのあるR&Rナンバーだったからだ。

テディはソファに座りながら
音楽に合わせて上半身だけでツイストを踊り出した。


「ヘイ BOY! グッドチョイス!」

彼は踊りながら右手の親指をボクに向かって つき立てた。

ボクはリトル・リチャードのアルバムジャケットの裏面を眺めた。
3曲目に「Ready Teddy」という曲が入っている。

もしかしたら" テディ "と名乗る彼のニックネームって
この曲から取ったものなんだろうか?


やがて サングラスの男が茶色い紙袋をバッグから取り出して立ち上がり
カウンターにいるGENと何やらヒソヒソと話しながら
袋の中身をカウンターの上へと並べていくのが見えた。

透明なビニールに入ってるほうは ボクにもすぐに中身が判った。
黒茶色いお茶っ葉のように見えるのは 間違いなく" ハッパ "だ。

さらに数本の小瓶は " RUSH "と呼ばれるドラッグだろう。
コレはボクも隣の兄貴に貰ったんだけど タバコのフィルターに浸して吸うと
一瞬あたまがズキズキっとするだけのことで 他にはあまり効き目はない。

そして最後に取り出されたのは 厚紙で出来た切手みたいな束だった。
切り取り線みたいな点線が入ってるんだけど
それが何なのかだけは全く判らなかった。


ソファ席では バンドのメンバーが女の子にちょっかいを出している。


【 彼女たちって このバンドのファンの子たちなんだろうか?
でも一番人気がありそうなのは やっぱりテディなんだろうな 】



後のメンバーは テディと同じようにリーゼントに革ジャンスタイルだったけど
何となく根っからの" ローラー "って感じじゃない。

すると にきび面の男が いきなり革パンツのポケットから
バタフライナイフを取り出し" バタフライアクション "を披露した。


ボクは それを見て素直に感動した。
なんだか ものすごくカッコイイと思った。


GENは店の奥で誰かに電話をしている。

ボクがカウンターに並べられたドラッグを眺めていると
サングラスの男が その切手みたいなのをボクに見せながらニヤリと笑った。


「マジ ブッ飛べるぜ! " L "はよぉ」


【 " L " ? この紙も ドラッグなのかな? 】


ボクは 男が手にした" そのサイケデリック "な模様の厚紙をぼんやり眺めていた。




1983年7月


「覚えてる?」

マレンは 口元に微笑みを浮かべた。

「スイミングスクールで 夏休みに行った合宿のこと」

「あぁ。確か 群馬だかあの辺に行ったんだよね」

「アタシね。 夏になるといつも あの合宿を思い出すんだよ」


ボクらが小学校4年くらいのときだっただろうか。

当時2人が通っていた同じスイミングスクールの催しで
夏休み どこかの山奥へ泊まりに行ったことがあった。

その合宿で ボクが思い出すのは2つの出来事だけだ。

ひとつは朝のラジオ体操をしているとき
一番山側にいたボクは ふと脇で何かを引きずるような物音を感じた。

その音がするほうへ目をやると 低い樹木と樹木のあいだを
ボクの上腕よりもはるかに太い蛇の胴体が移動していたのだ。

蛇の尻尾が完全に消え去るまで 相当に時間が掛かっていた。
ボクは絶対に" 大蛇 "だったと その後 みんなに言ったんだけど
「そんなの日本にいる訳ない」と笑われたのだ。

もし" アオダイショウ "ならば ボクの地元にも生息してたから判る。
ボクが子供だったにせよ ボクの上腕よりも太い蛇なんて
確かに日本には絶対にいるはずがないことは分かっていた。

だから"大蛇"だと言ったのに 誰も信じてくれなかった。


そして もうひとつの出来事。

原因は忘れたけど その合宿の帰りに
夜 電車がどこかの駅で停まってしまい
親父が車で その駅まで迎えに来てくれたこと。

どこの駅だか はっきりとは覚えていないが
確か まだ群馬県に程近いくらいの場所だった・・・


ボクは ふと思い出したのだ。

あのとき ウチの車に 一緒に乗せて帰ったのがマレンだったんだ。
ボクは そのことを なぜか今まですっかり忘れてしまっていた。

当時の彼女は まるで" モンチッチ "のようなショートヘアだった。
ボクは短い髪の女の子が好きじゃなかったんで
彼女に対する印象って あの頃は ほとんど無かったように思う。

でも確かに あの日 ボクらは親父が運転する車の後部座席で
朝まで一緒に眠ってたんだ。


「カミュちゃんと朝まで一緒にいた日だからねぇ」

「そういえば・・・オレたちって 考えてみればさぁ。
そんなに前から知り合いだったんだね」

「アタシはねぇ」


マレンは 目を閉じながら 緩やかな風に向かって呟いた。


「アタシは そのときから ずっとカミュちゃんのことが大好きだったんだ」

ふと気付くと ボクらは すっかり太陽が決めた陣地の 境界線の中にいた。
さっきから真夏の陽射しに照らされているのに 寄り添いあうボクらには
その暑さがほとんど感じられなかった。

そう。いつだって この場所だけには 冷たくて緩やかな風がずっと流れ続けているのだ。




Here's Little Richard - リトル・リチャード



 1 Tutti Frutti
 2 True Fine Mama
 3 Can't Believe You Wanna Leave
 4 Ready Teddy
 5 Baby
 6 Slippin' And Slidin'
 7 Long Tall Sally
 8 Miss Ann
9 Oh Why?
10 Rip It Up
11 Jenny Jenny
12 She's Got It

リリース 1957年3月 |レーベル スペシャルティ

50年代のR&Rを語るうえでは欠かすことの出来ないパイオニアのひとりであるリトル・リチャード氏のデビューアルバムHere's Little Richard『』☆この曲に収められた永久不滅のR&Rナンバーの数々は 50年以上のも歳月を経てもなお 決して色褪せることなく 未だにその輝きを放ち続けております♪彼が1962年に音楽界に復帰した際のコンサートで 前座を務めたのが無名時代のビートルズであり また 当時のサポート・ギタリストの一人に ジミ・ヘンドリックスがいたようですので 彼のロック歌手としての偉大さが改めて分かりますね☆





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大江戸コール&レスポンス






今でこそメジャークラスの俳優となった阿部サダヲや
売れっ子脚本家の宮藤官九郎等々を輩出した
松尾スズキが主宰する劇団" 大人計画 "☆

その大人計画の俳優陣が結成したバンドがグループ魂っす☆
そんな彼らが2005年にリリースした3rdアルバム『TMC』♪


まぁ。基本的にブラック&下ネタ好きな劇団の団員たちらしく
そこそこ まともなロックナンバーも歌っておりますけど
基本的には品位の欠片もないアルバムといえるでしょう!


中でも彼らの代表曲?といったら・・・
やっぱ「大江戸コール&レスポンス」しかありません☆


しかし・・・" 中村屋華左衛門 " を演じる
阿部サダヲの演技力はさすがっすねぇ♪
やっぱ天才なんでしょうねぇ♪



大江戸コール&レスポンス - グループ魂 
3rdアルバム『TMC』 2005年



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