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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

70~80年代の洋楽&邦楽を中心に未来に残したい名曲&名盤を独自にチョイスするBlogです☆
未来に残したい洋楽&邦楽の名曲 TOP > ドライブしながら

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【Re-Edit】 Have You Ever Seen The Rain? - Creedence Clearwater Revival 【70年代ロック】

【Re-Edit】【70年代洋楽フォーク・ロックの名曲】


Have You Ever Seen The Rain?






1983年9月13日(火)


よそ見をしていたボクのみぞおちに、正面から坊主あたまの右ひざが突き刺さる。さっき蹴られた肝臓の痛みが、まだ完全におさまってなかったところへ、不意打ちで胃を突き上げられ、おもわずボクは前かがみとなった。――が、すぐ目の前に見えた坊主あたまの左ひざにそのまま組みつくと、前傾姿勢のまま倒れ込むようにし、体当たりを見舞う。

うしろにひっくり返った坊主あたまの上にそのまま覆いかぶさると、ボクは両手を握り合わせるや、真上から顔面めがけて鉄槌を二度振り落とす。最初の一撃が、どうやらコイツの左眼付近に当たったらしく、坊主あたまは片目を何度も瞬(しばた)かせ、両手を交差させながら「X」を描くように、みずからの顔を隠した。

隠しきれずにむき出されたコイツのあごや唇あたりをめがけ、ボクは下からアッパーでえぐるように、――上から鉄拳を打ち下ろすように、左拳を何発も打ち込んでいった。

どうやらさっき田代を殴ったとき、右手首を傷めてしまったらしく、まだ左手しか使えなかったんだ。

やがて、坊主あたまからまったく戦意が感じられなくなると、馬乗りのままで、さっきショウカのまわりを囲んでいた2人の男子生徒を睨みつけ、

「おい! もし、その子になにかしたら、あそこにいる『サウス』の元リーダーが、今度は本気でキレるからな!」

そういって、ボクは鋭い目つきでこっちを振り返った田代のほうを指差した。

(しっかし、ホントに目つきだけは相当ヤバいな。アイツ、……)

はたして、『サウス』という響きにどれだけ神通力があるのかなんてわからなかったけど、一か八かでハッタリをかましてみたんだ。

坊主あたまにうしろから蹴られた、わき腹へのミドルキックが、なんだか思いのほか効いてるらしく、まだ、まともに呼吸すらできないほどのダメージが残っているうえに右手首も痛くて使えない。とてもじゃないけど、さらに残りの3人を、いまからボクひとりで相手にできるような状況ではない。田代にも少しは期待してみたけれど、おそらくアイツは専守防衛に徹し、さっき見舞った頭突きの一撃くらいしか繰り出せないような気がする。

すると、うしろでショウカが甲高いアニメ声で叫ぶ。

「そうよ! 『サウスのシーナ』を知らないの?」

(ん? それだとちょっと誤解を招くんだけど、……)

駐車場でうずくまる2人以外の無傷の3人が、一瞬、顔を見合わせる。
そして、誰かが小声でつぶやいた。

「『サウスのシーナ』って、『シロ(ホワイト・クラッシュ)』の清川とかとツルんでるヤツだろ?」

コイツらが清川のことを知ってたことにボクはなんだか「ホッ」とする。『サウス』のことはさておいて、少なくとも横浜のあたりまで『ホワイト・クラッシュ』の特攻である清川の名前は知れ渡ってる。こうして3人の男子生徒を少なからず狼狽させるだけの効果が、清川の名前の響きにはあったんだ。

けれど、田代を『サウスのシーナ』だと勘違いされてるってことには、ちょっとだけ不満が残った。まぁ、かといってこんな状況じゃぁ、いまさら訂正する気もないけれど、……

ボクは坊主あたまの体の上から離れ、動揺する不良学生の向こう側に立っていたショウカの右腕を引っ張った。彼女の小さな体をボクの背中へと隠し、ゆっくりと彼女を囲っていた2人の学生のほうへ近づいていこうとしかけたそのとき、――

突然、駐車場の裏手に建つ民家のガラス窓が開き、そこの住人らしきおばさんが怒鳴り声をあげた。

「あんたたち! いい加減にしないと、もうすぐ警察がくるよ!」

それを聞いた途端、無傷の3人は、慌てて坊主あたまたちを抱え起こし、そのまま足早に駐車場から逃げ去っていった。

(そんなにサツが怖いのかよ! ダセぇヤツらだな)

連中が去っていくうしろ姿を見つめながら、ボクは100メートル走を終えたばかりの選手みたいに両ひざを掴みながら前傾姿勢となり、肩で息をしはじめた。まだわき腹のあたりが疼き、呼吸もままならない。やがてゆっくりとメイがボクのほうへ近づいてくるのがわかった。前かがみのまま、わき腹を押さえて彼女のほうへ目をやると、メイは目を細めうっすら微笑んで、

「それじゃぁワタシたちも、――早く逃げよう」

と、ささやきながら、ボクの顔の前に、透き通るほど白い右手を差し出した。
少しだけ躊躇(ためら)って、ボクはその手をそっと握り締めたんだ。――



【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】



【2012.03.21 記事原文】

桑田さんのカヴァーといえば。。。
何かのCMで使われてたCCRの「雨を見たかい」は良かったね♪


KUWATA BANDもいろんなカバー歌ってたが、
この曲が一番だったかも???

ですので本家の「Have You Ever Seen The Rain?」を選曲♪♪






Have You Ever Seen the Rain - Chronicle - The 20 Greatest HitsHave You Ever Seen The Rain? - クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
6thアルバム『Pendulum』 1970年




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【Re-Edit】 What A Fool Believes - Doobie Brothers 【70年代ポップス】

【Re-Edit】【70年代洋楽ポップスの名曲】


What A Fool Believes








1983年8月7日(土)

夕方4時過ぎ、――

ボクは、ベッドの上で目覚める。きっと、海のほうで打ち上げられた花火の音が南風のなかに聴こえたせいだろう。ステレオのほうへ目をやると、ずっと電源が入ったままだった。どうやらレコードをかけっ放しで眠ってしまったらしい。さっき眠る前に聴いてたのは、ドゥービー・ブラザーズのアルバム『ミニット・バイ・ミニット(Minute by Minute)』――

マイケル・マクドナルドの歌声にはいまだに馴染めなかったけど、このアルバムのオープニングトラック「ある愚か者の場合(What a Fool Believes)」は、なんだかすごく気に入っていた。グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞をダブル受賞したこの上質でポップなメロディラインが、どういうわけか、やたらアメリカという国の風景や匂いをボクの心に思い浮かばせるんだ。

――ふと、ボクを呼ぶ母親の声がした。

どうやら佐藤マキコから電話がかかってきているらしい。ボクは下の階へと降りていき、ダイニングで受話器を手にする。

「あっ、カミュ! 夏休みにどっか行った? ちゃんと元気にしてるの?」

マキコは、そういって話を切り出す。

「どこにも行ってないねぇ、……まぁ、ほとんど毎日家にいるけど」

と、ボクは寝ぼけながら、そんなふうに棒読みで答える。

「あのさぁ、今日ってこれから会えないかなぁ? 中学校の近くの公園で盆踊りがあるでしょ? よかったら一緒に行かない?」

そういってマキコはボクのことを誘う。

「別に行ってもいいんだけど、――」

と、答えたものの、なんとなく人混みが面倒くさかった。

それに、なんだかマレンにも申し訳ないような気がしたんだ。

きっと、彼女とはもう会えないんだろうとは思うけど、2週間前、あんなふうにマレンを傷つけてしまったくせに、すぐさま、ほかの女の子と遊びに行くってことに対しては、なんとなく心のどこかに躊躇(ためら)いがあった。

「たまには外に出たほうがいいよ。それに、もうそんなに暑くもないからさ」

マキコはそういって、どうにかボクを外へ連れ出そうと説得しはじめる。

マレンにすなまいと思う気持ちとは別に、マキコに対する申しわけなさもだんだんとボクの心に生まれていく。去年も一度、マキコからの誘いを断ってしまっているし、今年に関しては、それを断る理由も、あるような――ないような、至極曖昧なものでしかない。

「わかったよ。じゃぁ、どこに行けばいいの?」

ボクは、そういってマキコと会うことにしたんだ。――

たしかに外に出てみれば、マキコがいったとおり、それほど蒸し暑さは感じられなかった。

赤橙(あかだいだい)に染まりゆく夕空に揺らめきただよう夏雲は、淡い青紫色の柔らかな煙の結晶のように、この街の上空を幻想的な色彩で覆っている。

ボクはだんだん薄暗くなっていく、いつもの通学路である細い路地裏を歩き、建ち並ぶ家々の屋根の隙間から暮れゆく空を見上げた。普段はさほど人通りも多くないこの道も、さすがに今日は家族連れや浴衣を着た若いカップルたちの姿が目立つ。

けれど道幅が狭いくせに、やたらとバイクや車が前後から通り過ぎてくものだから、そのたびに歩行者たちの歩みは止められた。

そんなふうに何度も立ち止まる人波の歩調に合わせるようにし、ボクも流れるままに海のほうへと向かって歩く。やがて路地の小さな交差点の角までくると、車椅子に乗った少女が電柱の影に隠れているのが見えた。なにげなくその子のほうへと目を向ける。一瞬、ボクと目が合ったけれど、慌ててその子は視線を逸らした。

(あの子って、たしかウチの中学の3年生だったよな。誰かのことを待ってるんだろうか?)

そう思いながら、ボクはふたたび人波を大通りのほうへと向かっていった。――

海岸線沿いに建つボクらの中学のほうへと伸びる松並木の通りと、この街の東西を繋ぐ大通りが交差するその角に、ずっとむかしから空き地になったままの広大な広場がある。ボクはマキコと、その交差点で待ち合わせをしていた。

彼女がくるまで、なんとなく広場のまわりを歩いてみた。敷地の外周を囲うように提灯が吊り下げられ、すでに燈色(だいだいいろ)のあかりが灯されはじめている。その提灯の儚(はかな)げな灯りが、松並木の通りをほんのりと照らし出す。その淡い吐息のように「めらめら」と、力なく揺れ動く灯火(ともしび)の脆(もろ)さが、涼やかな夏の夜風と相まってなんだかやけに刹那かった。

しばらくすると、白っぽいワンピース姿のマキコが、ボクのほうへ手を振って駅のほうから歩いてくるのが見えた。ボクも、少しだけ彼女に向かって右手をあげた。

それとほとんど同時に、交差点の向こう側から青信号を渡ってくる、さっき見かけた車椅子の女の子の姿が見えた。何気なくその子のほうを振り向くと、彼女の車椅子を、ボクのクラスメイトの李メイが押していることに気がついた。

(あの子って、李さんの友達だったんだ。――)

3年になってからすでに4が月過ぎているけれど、ボクは、まだ教室でメイと話したことは一度もない。いつだって、メイはどことなく近寄り難い、薄い氷のようなオーラを常にその身に纏(まと)わせていた。少なくとも、これまで彼女がこの学校のなかで、心から笑っている姿なんてものは、まったく記憶にない。

せいぜい休み時間にマキコたちと談笑しているとき、口元を微かに微笑ます程度だったんだ。――

けれど、いま横断歩道を渡ってきているメイの表情は本当に優しげで、決して作り物ではない純粋な笑顔を湛え続けている。メイがあんなふうな顔をして笑えるんだということに、正直ボクは驚いていた。

やがてその車椅子の少女がボクの前を通り過ぎるとき、なんとなくメイのほうを振り返って、笑いかけたように思えた。メイは「チラッ」と、ボクのほうを横目で見ると、少しだけ恥ずかしそうにうっすらと、そのしなやかな口元に笑みを浮かべ、なにもいわずにそのまま通り過ぎていった。ボクが2人のうしろ姿を眺めていると、少し遅れてマキコがやってきた。

「久しぶりじゃん! カミュ!」

大きな薄緑色した瞳でボクを見つめ、マキコは嬉しそうに笑った。

「あぁ、――あっ、そういえば、いまさっき、李さんが通ったよ」

ボクは、マキコにメイがきていることを告げる。

「じゃぁ、あの子も一緒だった?」

マキコは、そう訊ねる。

「あの子って? 車椅子の子?」

と、ボクは何気なく問い返す。

「そう、『ユカリ』っていうみたいなんだけどね。――メイのね、小学校のときからの親友なんだって」

マキコの言葉を聞きながら、ボクはメイたちが広場のなかを踊りやぐらのほうへ歩いていくうしろ姿をネットフェンス越しに見つめた。

(李さんの親友、――)

ボクには、2人の関係はよくわからなかったけれど、さっきメイが見せていた純粋な笑顔を思い出し、きっと「メイは唯一、そのユカリって子にだけは心を許しているんだろうな」って、なんとなく勝手に理解する。

気づけばマキコはボクの左腕に、白くて細い右腕を絡ませていた。

ウチの中学校のヤツらも大勢きてるんだろうとは思ったけれど、なんだか別にどうでもよくなった。ボクは、そのままマキコに腕を引っ張られ、すでに踊りがはじまっている広場のほうへと連れて行かれた。見上げた湘南の空はすっかり日も暮れ落ち、時折、吹き抜けてゆく少し強い南風が、踊りやぐらから放射状に吊るされた提灯の灯りを「ゆらゆら」揺らし続けてた。



【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】




【2012.03.26 記事原文】

そういえば。。。

ここまで70年代のロックバンドを紹介してきたが、
ドゥービー・ブラザーズは、まだ一曲も無かったなぁ・・・


ということで!
昔からのドゥービーファンは絶句したであろう
超ポップな大ヒットアルバム『Minute by Minute』から、
マイケル・マクドナルドがケニー・ロギンスと共作し、
グラミー賞最優秀レコード賞などなどを受賞した
「What A Fool Believes」をチョイスです♪


個人的にマイケル・マクドナルドは嫌いなんだけどねぇ。。。
やっぱ気持ちいい曲っすよね!






What a Fool Believes - Minute By MinuteWhat A Fool Believes - ドゥービー・ブラザーズ
8thアルバム『Minute by Minute』 1978年
アルバムお勧め度「持っていても良いでしょう」



Rock N Roll Damnation - AC/DC 【70年代ロック】

【70年代洋楽ロックの名曲】


Rock N Roll Damnation





ふと気付けば・・・
すっかりと、どっぶり本格的な夏を迎えておりますねぇ。。。
7月に入って早々の、凄まじい猛暑続きの日々に比べれば、
幾分、暑さも和らいでおるのかなぁ?とは思いますけども。。。


さて!
ボクも最近、めっきり週一ペースにブログ更新頻度も落ちておるのですけど、
まぁ、夏が終わるまではこんな感じでノンビリやっていこうかな?
と思っております。

と、まぁそんな感じで!

まずは、1978年にリリースされたAC/DCの5thアルバム『Powerage』から!
オープニングトラック「Rock N Roll Damnation」をチョイス☆
「ど」が付くくらいシンプルなリフですけどもね。。。
な~んか、カラダが自然と動いてしまうのですわぁ~♪
なかなかウエストコーストっぽいノリで気持ち良いナンバーでござんす☆




Rock 'N' Roll Damnation - PowerageRock N Roll Damnation - AC/DC 
5thアルバム『Powerage』 1978年

The Love You Save - The Jackson 5  【70年代ダンス】

【70年代洋楽ダンスの名曲】


The Love You Save





まぁ、マイケル・ジャクソン氏が天才だったってことは、
いまさら否定するつもりもないです(笑

彼がソロになってから確立されたオリジナルの歌唱法ってのは、
まぁ唯一無二だとして、ジャクソン5でフロントを勤めていた当時は、
とにかくひたすらパワフルなハイトーン・シャウトを聴かせておったわけですね。

そんなマイケル12歳のとき歌声の凄まじさを、まざまざと見せつけてくれるのが、
ジャクソン5、1970年リリースの2ndアルバム『ABC』からのシングルにして、
ビルボードのシングルチャートでNO.1をGetした「The Love You Save」☆
ソウルテイストでファンキーなダンスチューンっす♪
カッティングギターと、あたまを引っ張るベースのリフがお洒落っす♪

特にCメロでのマイケルのシャウトは圧巻の一言っすわね!
とても43年前の曲だとは思えないくらいポップですわね☆




The Love You Save - AbcThe Love You Save - ジャクソン5
2ndアルバム『ABC』 1970年


Get Used To It - Roger Voudouris 【70年代ポップス】

【70年代洋楽ポップスの名曲】


Get Used To It 





少しだけスノッブを気取って、
Amazonあたりでもあまりコメントの付かないような
マイナーどころのアーティスト作品から、
曇り空の下でまったりドライブするのにお勧めなアルバムをご紹介☆

まずは、カリフォルニアはサクラメントのご出身らしい
AOR系男性SSWのロジャー・ヴードリスが1979年にリリースした
2ndアルバム『Radio Dream』から自身唯一のビルボードチャート入りを果たした
電子エフェクト掛け捲りな爽やか系ポップナンバー「Get Used To It」をチョイス☆


まぁ。ほぼ同時期にリリースされたマイケル・マクドナルド氏加入後の
ドゥービー・ブラザーズを代表する大ヒットナンバー
「What a Fool Believes」あたりを意識してるようにも思えますね♪

このロジャー氏のアルバム『Radio Dream』は、相当AORにハマらなければ、
聴くこともない作品でしょうけど、なかなかの佳作だろうと個人的には思います♪





Get Used to It - Radio DreamGet Used To It - ロジャー・ヴードリス
2ndアルバム『Radio Dream』 1979年



【Re-Edit】 What You Won't Do For Love - Bobby Caldwell 【70年代AOR】

【70年代洋楽AORの名曲】


What You Won't Do For Love





 1983年1月9日(日)午前1時30分過ぎ

 光の速さは、およそ秒速30万キロメートル――
 たった1秒で地球を7周半もまわれるスピードなのだという。もし星の光が何百年以上もかかってここまで到達しているとするならば、いったい地球とはどれほど距離が離れているのだろうか?

「あの星の輝きは数百年以上も前に放たれたものだ」
 幼い頃、誰かがいっていたそんな話に、この現実世界を大きく飲み込む巨大な宇宙の真実を知ったとき、まるで大海原を漂流しながら漆黒の海の底を覗き見るような思いがして急に怖くなった。美しく光り輝く星空を見上げながら、ボクがはじめて宇宙という存在に抱いた気持ち――
 それは間違いなく、「無限の距離感」というものに対する畏敬の念だったのだろう……

 今年に入ってから、家に帰るとマレンへ贈る曲の歌詞をずっと書き続けていた。けれど中学2年のボクが書く歌詞には、なにひとつとして現実味などは存在しない。特に恋愛の歌詞を書いていると、あまりに言葉が嘘っぽくなってきてしまい、いつも最後まで書き終えることができなかった。作詞用の大学ノートには、僅か数行程度で行き場を失くしたそんな文字たちが、脈略もなく、ただ綴られている――


「いずれにしても明日までにはムリだ」
 しばらく前から、ずっとその作業を中断していたボクは、やがてベッドで横になる。南側の窓には濃蒼色の冬の夜空が広がっていた。隣の家が2階建てに増築されるまで、この星空はもっとはるかに広かったような気がする。
 気圧のせいか、それとも温度差のせいだろうか。

 冬になると、よりいっそう重みを増すガラス窓のアルミフレームを多少の力を込めて少しだけ開け放つ。部屋のなかに一気に吸い込まれてくる、少し甘みのある「冬独特の匂い」を帯びた冷気を、分厚いかけ布団に包まりながら顔に浴びるのが少しだけ心地よかった。そっとリモコンで部屋の灯りを消す。夜空の色に目が慣れ始めると星々はその輝きを増していった――

 昼間、デパートにエレキギターを見に行った帰り、川澄マレンから「歌詞を見せろ」とせがまれた。けれど恋愛系の歌詞だけはどうしても見せられない。たぶん恋愛の歌詞が恥ずかしくて書けないようなヤツらがパンクとかのジャンルにいくのだろう。
 そんなパンク路線でも何曲か作詞に挑んでみたけれど、それはそれであまりにも内容が稚拙だし不自然過ぎた――

 窓の外に向かって、ボクは静かに息を吐き出す。それは最初、夜のなかへとまっすぐ伸びてゆき、次第にタバコの煙のように白く不規則にゆらめきながら、少し向こうの暗闇と溶け合い、やがて消えていった。白い霧状の呼気がカオス的に彷徨い浮遊する様(さま)を眺めながら、ベッドの脇に置いてある腕時計のライトを押す。すでに夜中の2時を少し過ぎていた。
 ボクはベッドに引っかけてあったヘッドフォンを両耳にあて、枕元のカセットデッキの再生ボタンを押す。このところ眠る前によく聴いているのは、ボビー・コールドウェルが1978年にリリースしたデビューアルバム『風のシルエット(What You Won't Do for Love)』。

 こないだ、たまたまイトコの兄貴の部屋で、無造作に散乱するカセットテープの山のなかから見つけだし、なんとなく借りてきたものだ。兄貴の部屋の床は、剥きだしのカセットテープでいつだって埋め尽くされている。きっとどれがなんのアルバムなのかは、もはや本人ですら一度聴いてみなければわからないのだろう。

 このアルバムは1曲目の「スペシャル・トゥ・ミー(Special To Me)」を飛ばし、2曲目の「マイ・フレイム(My Flame)」から聴くことが多い。スローテンポなイントロが流れ始めたことを確認してから首まで毛布を引っ張り上げ、開け放たれていたガラス窓のアルミフレームを左足で蹴るようにしながら閉めた。

 数年前までは、おもいっきり野球ができるくらいに広大な砂場だった家の前の空き地に、かつての思い出の遊び場としての名残りなど、もはやなにひとつも残されていない。

 中学に入る少し前、薄緑色の合成樹脂でコーティングされた格子状のネットフェンスが、家の敷地と空き地との境界線上に張られたことで、そこを自由に行き来することができなくなってしまった。いまや、その格子によって隔絶されたかつての野球場は深々と掘削され、表面に湿り気を滲ませた茶褐色の土肌を、寒空の下、無機質に露呈している。

 その4分の1はすでに砂利が敷かれて駐車場と化し、4分の2が現在、住宅用の造成工事のさなかだ。残された4分の1の空き地には、その掘削工事で掘り起こされた赤黒い残土が山積みとなって固められたままに放置されている。
 いずれ来年になれば、この場所には何軒かの家々が互いに壁をこすリ合わせるようにして並び建つのだろう。かつて、ここがボクらの野球場だったなんてことなど、ボク自身もやがていつかは忘れてしまうのだろうか――

 ついさっきカセットデッキはリバースして、いまは5曲目の「カム・トゥ・ミー(Come To Me)」が流れている。
(この曲って、こないだ兄貴に借りたイーグルスのアルバムあたりに入っていそうだ。きっと「デスペラード」に似てるのかな?)
 この時間にもなれば、うす汚れたガラス窓の向こうには濁り気のない真冬の冷気が目に見えるほどに充満している。なにひとつ物音がしないせいだろうか? 

 ほとんど空気振動のない外側の世界で、その凍てついた冷気は微塵にも揺らがない。ほんの僅かな月明かりだけでも、真空状態のような別世界を向こう側に感じ取れた――

 タイトルナンバーの6曲目「風のシルエット(What You Won't Do For Love)」は、いままで好んで聴いてきたサウンドとは明らかに方向性が違う。もっと極端にいえば、それまで鼻で笑ってきた類いのヌルい音楽といえるのかもしれない。「なんでロック・フリークのイトコの兄貴がこんなアルバム持ってるのだろう?」と、最初に聴いたときには思った。

 まるでそっと指先で触れているだけのような控えめなバックアレンジ。
 もし昼間、この曲を聴いたのならば、こんな感情は絶対に抱かなかったのだろう。けれど、僅か数メートル四方のガラス窓の向こうに広がる、淀みも雑音もすべて凍りついた静寂の世界でならばたしかに通用する音楽だ。

 この街の灯りはさほど明るくないはずなのに、肉眼で見えるのはせいぜい2等星くらいまでだろうか? 冬の夜空のど真ん中にオリオン座を形成しているベテルギウスとリゲル。上辺の左端と、そこから斜めに星座を大きく縦断した右下すみで、鮮やかなシグナルレッドとアリスブルーに光り輝くそのふたつの偉大なる1等星を、街を包む、凍てついた冷気の彼方に見つめながら思う。
(いったいどこで見たんだっけな。まるで重力を無視するかのようにして夜空一面を覆い尽くしていた『凄まじいほどの星の海』を――

 そのとき、たかだか数年しか生きていない人生のなかで「もっとも美しいもの」を見たような気がしたんだ。たしかにそれ以上美しいものを見たことはいまだにない。いずれにせよ、人間がどんなに技術的な進化を遂げたとしても、無限の星空よりも美しい造形物なんて作れやしない。所詮ボクらは、こんなにも小さな有限世界のなかで、僅かな瞬間、そこに存在しているだけに過ぎないのだから……)

 アルバムは、やがて終盤のバラード「テイク・ミー・バック・トゥ・ゼン(Take Me Back To Then)」へと差しかかる。
(この曲も、この時間に聴くとまるで星空に吸い込まれそうな感覚になるな)
 ボクは幼い頃、誰かに聞いた「星の話」を思い出す。
 ふと、ベッドから抜け出しガラス窓をもう一度開け放つ。そして裸足のままで凍りついたベランダへと降りた。

 夜空の南東には、哀しげな三日月が「ぺったり」貼り付けられている。リゲルはすでに家の屋根の少し向こう側へと隠れてしまった。
 けれど、幾重にも光の輪郭を纏ったベテルギウスだけは、夜空を赤く滲ませながら、おおいぬ座のシリウスと、こいぬ座のプロキオンとともに、大きな正三角形を依然としてディープブルーな真冬のキャンバス上に描き続けていた。

 明日から3学期が始まるんだ――


【ALOHA STAR MUSIC DIARY 再編集版より】


【2012.04.29 記事原文】

このところ、ずっと聴きたかったこのゴージャス感満載なイントロ♪

ボビー・コールドウェル1978年リリースの1stアルバム
『What You Won't Do for Love』から、
まさに湾岸あたりのアーバンミッドナイトドライブにビシっとハマるナンバー!
これぞAOR!!な「What You Won't Do For Love」♪

いやいや・・・御懐かしゅう御座います☆






What You Won't Do for Love - Evening Scandal (イヴニング・スキャンダル)
What You Won't Do For Love - ボビー・コールドウェル
1stアルバム『What You Won't Do for Love』 1978年
アルバムお勧め度「☆名盤です☆」



【Re-Edit】 I Wanna Be Your Lover - Prince 【70年代ファンク】

【Re-Edit】【70年代洋楽ファンクの名曲】


I Wanna Be Your Lover





もしかしたら、もっと先の「1979年のヒットチャートから」あたりでも
この曲を紹介するかもしれませんが・・・
そしたらそんときゃぁ再々編集で登場させましょう(笑


ここ最近、プリンス氏のアルバム楽曲の多くが
名だたる動画サイトから削除対象となってるみたいなんでね。。。

ですんで以前、ボクが当ブログの「プリンス特集」で紹介してる
氏の作品の多くが、きっと空リンク状態になってることでしょうなぁ・・・
まぁ。。。いつの日か 当ブログで紹介する楽曲が尽きたら・・・
是非とも過去記事チェックしたいと思います。


で。そんな1978年デビューの彼にとって最初のスマッシュヒットとなった
1979年リリースの2ndアルバム『Prince』のオープニングトラックにして
ビルボードのシングルチャートで最高11位まで上昇した
エレクトリックファンクナンバー「I Wanna Be Your Lover」をチョイス♪

ボク個人的にプリンス楽曲で一番の名曲を問われれば、
ためらわずチョイスするのがこのキャッチーな「I Wanna Be Your Lover」ですね☆

何でしょうか・・・
なんとなく、いい意味での「アメリカ」を感じさせてくれる音っていうのかな?
まぁ ボクが中学生当時に抱いていたアメリカのイメージってのが、
メロディの向こう側に見え隠れしてるとでも云うべきなのか。。。

いずれにしたって
楽曲後半のシンセソロあたりのフレーズラインに、
後年、プリンス氏がアルバム『1999』あたりで
開花させる音楽的方向性がうかがえます☆



【2012.03.12 記事全文】

さて、時系列が前後しますが、
プリンスが1979年発表したアルバム『Prince』から
自身初のヒットとなった「I Wanna Be Your Lover」をご紹介♪


本当は70年代の流れで、この曲を紹介したかっただけなんですが、
何となく勝手にプリンス路線にはまり込んでしまいました。。。
とりあえず中期以降のプリンスの名曲に関しては、またそのうち…



しかし。。。
果たして70年代に、若干20歳そこそこの若者が、
たったひとりでこのクオリティの高いサウンドを作れるものなのか?

…やはり単なる天才なんですね。






I Wanna Be Your Lover - PrinceI Wanna Be Your Lover - プリンス
2ndアルバム『Prince』 1979年



Masterpiece of the Western music of the 70s/70年代洋楽の名曲
If you want to cry/泣きたいとき
If you want to be healed/癒されたいとき
Drinking alcohol/お酒を飲みつつ
While driving/ドライブしながら
If you want to Fever/血が騒ぐ
Masterpiece of the Western music of the 80s/80年代洋楽の名曲
80's Ballard masterpieces/80年代バラードの名曲
80's Rock masterpieces/80年代ロックの名曲
80's Pops & AOR masterpieces/80年代ポップスの名曲
70's Dance masterpieces/70年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Western music of less than 70s/70年代未満洋楽の名曲
Less than the 70's classic Ballad/70年代未満バラードの名曲
Less than the 70's classic Rock/70代未満ロックの名曲
Less than the 70's classic Pops & AOR/70代未満ポップスの名曲
Masterpiece of the Western music of more than 90s/90年代以上洋楽の名曲
Ballade more than of the 90s/90年代以上バラードの名曲
Rock more than of the 90s/90年代以上ロックの名曲
Pops & AOR more than of the 90s/90年代以上ポップスの名曲
90's Dance masterpieces/90年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Japanese music/未来に残したい日本の名曲
Dedicated to sweethearts/恋する二人に捧ぐ
Spend the night with sadness/悲しみと共に過ごす夜
Nostalgic feelings/ノスタルジックな想い
In the room which shines with the morning sun/朝日が差し込む部屋で
While looking at the setting sun in a hotel/夕陽が見えるホテルで
Memories of youth/若かりし日々の思い出
If you want to fuss/タテノリしたい気分なとき
If you want to feel the Rock/かなりRockな気分
Masterpieces of Instrumental/インストルメンタルな名曲
 
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rakiworld21

Author:rakiworld21
Hai ☆I m Raki  (*^・ェ・)ノ ☆


Group / Duet 【 A ・ B ・ C 】
Group / Duet 【 D ・ E ・ F 】
Group / Duet 【 G ・ H ・ I 】
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Van Halen
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The Velvet Underground
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The Wailers
Wang Chung
Was (Not Was)
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【 Artist X 】

Group / Duet 【 Y ・ Z 】
【 Artist Y 】
Y & T
Yazoo
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【 Artist Z 】
ZZ Top



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