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未来に残したい洋楽&邦楽の名曲

70~80年代の洋楽&邦楽を中心に未来に残したい名曲&名盤を独自にチョイスするBlogです☆
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Tsunami - デビー・ギブソン 【90年代以上バラード】

【90年代以上洋楽バラードの名曲】


Tsunami





Epi-4

 1982年7月28日(水)
 夕方の3時少し前

 やっと唇に届くまで伸ばし続けた前髪を無造作に吹きあげてった潮風は、この小さな境内のなかをずっと彷徨(さまよ)い続けている。――

 神社の奥にそびえる巨大な老樹へ突き当たり、生い茂った深緑の枝先を「サラサラ」揺すって、ボクのほうへと舞い戻り、今度は右頬を「ふうわり」優しく撫でていく。――南風は、さっきからそんなことを繰り返してばかりいる。

 この街のなかでもかなり樹齢が古そうな老樹たちの揺らめく影がもたらす静けさに埋もれて、ボクは波打つ枝葉の透き間に空の青さを探し出す。――そのさんざめきが大きくなるほどに、静寂はいっそう深まりながら外界の騒音(ノイズ)を遮断してゆく。 ――――

 石段に寝転んだまま、ウォークマンのカセットを、サザンオールスターズの『ステレオ太陽族』と交換した。こないだ発売されたばかりのニューアルバム『ヌードマン(NUDE MAN)』と、去年りりースされた『ステレオ太陽族』――その二本のカセットを、ついさっき斉藤ミツキからもらったばかりだ。

 今日も最高気温は30℃を超えてるはずなのに、さほど暑さは感じられない。そう、……この場所にいる限りは。――

 古くて小さなお堂とは、まったくもって釣り合わぬほど真新しい賽銭箱がやけに目立ったこの神社の名前をボクはなかなか覚えられない。

 けれど、この場所を守る巨大な護衛のような老木たちによって生み出された木陰のなかは、単なる日陰とまったく違った別次元の空間にいるかのようで、不思議なほどに凛(りん)とした静寂と、季節感を失ってしまうほどの涼しさ、――そしてなにより優しい安らぎを、いつだって心にもたらしてくれるんだ。

 一曲目の「ハロー・マイ・ラブ(Hello My Love)」を二回リピートさせてから五曲目まで一気に聴いてみる。二曲目、「マイ・フォープレイ・ミュージック(My Foreplay Music)」のイントロで、キーボードにかぶさる哀愁の余韻を滲(にじ)ませたようなギターフレーズがなんだかすごく好きだ。

 そしてAOR風アレンジの三曲目「素顔で踊らせて」から五曲目「恋の女のストーリー」までは、洗練されたバラードナンバーが流れるように続いていく。かつてこのバンドが得意としていたシンプルでアーシーなサザン・ロック系のバンドサウンドとは違って、ストリングスを際立たせたキーボードの使い方や、リズムギターの刻み方などがものすごく上品だ。もしかしたらアレンジャーでも変わったのだろうか?

 見上げれば、境内と現実世界を遮断するようそびえ立つ巨大な老木たち。――彼らは、みずからを覆い隠す無限の葉々のその奥に、深淵なる神秘の闇を宿している。それはきっと、ながきに渡ってこの場所で、街の変遷(へんせん)を見守ってきた神木たちが醸(かも)し出す、時の重みの気高さだ。


 ふと、制服の胸ポケットに、小さく折りたたまれた大学ノートの切れ端を見つける。――無造作に取り出すと、枝葉の先の青空に透かすよう、そっと片手で広げてみた。


―――― カミュはなんて呼ばれたい? ――――


 そう。……ボクの名前はかなり珍しいんだろうな、と思う。

 正しくは「可未宇(カミウ)」だけれど、大抵は省略されて「カミュ」と、みんなから呼ばれてる。川澄マレンとは、斉藤ミツキたちと一緒にドリームランドへ行った日からつき合っているらしい。……いや、たぶんつき合ってるんだろうな。

 はたしてこれが「カレ」とか「カノジョ」、まして「恋人」なんて呼ばれるような関係なのかどうか、ボクには、まだよくわからないんだけどね。――授業中、こうしてノートの切れ端に書かれたメッセージが、前のほうの席から何人かの友達らを経由して送られてきては、それに対する曖昧な返事を同じルートで送り返してるってだけな気もする。

――さっきのマレンからの質問メッセージ、

【ボクのことをどう呼んで欲しいか】

 に、対する返事には、

「渋谷パルコが好きだから『パル』って呼んで」

 って書いたんだ。

 無論、冗談のつもりだったんだけど、マレンはなんとなくその響きが気に入ったらしくって、ふたりっきりでいるときは、最近、ボクのことをそう呼んでいる。

(ホントはまだ渋谷のパルコには、行ったことがないんだけどね、……)

 もしそういうことを「つき合っている」というのなら、ボクらはきっとつき合ってることになるんだろうな、と思う。

 巨木たちに弾き返され、みずからの往き場を失った潮風を飽きもせず、ボクはぼんやり追いかける。木々のわずかな隙間をかいくぐってこぼれ落ちた白い木漏れ日は、本格的な夏の始まりを告げる天からの啓示なのだろうか。――それは幾束もの光の線状となって「ゆらゆら」揺らめきながら、あいも変わらずいつまでもボクのまわりで遊び続けている。


Tsunami - デビー・ギブソン
カヴァーアルバム『MS.VOCALIST』 2010年





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【Re-Edit】 Save the Best for Last - Vanessa Williams 【90年代バラード】

【Re-Edit】【90年代洋楽バラードの名曲】


Save the Best for Last






1984年2月4日(土)

おそらくは、メイから借りたのであろうキャラクターがプリントされた薄いピンクのトレーナーとスウェットに着替え、まだ濡れた髪のままの倉田ユカリが杖をつき、先に一階の応接間へと戻ってきた。メイだって相当細いはずなのに、ユカリが着ると袖口やウエストまわりが、やけにダブついて見える。

「なんだかお湯が熱くって、ちょっとノボせちゃったみたいです」

ほんのりピンク色に頬を染め、ユカリがそういって笑う。

「李さんは? まだお風呂入ってるの?」

部屋の一番奥に置かれていた、去年はじめてメイの家にきたとき、無理やりユカリに弾かされたピアノの椅子の背もたれに右ひじをかけたまま、ボクはユカリのほうを振り返る。濡れた前髪を青っぽいバスタオルで拭いながら、

「せっかくだからシーナ君も私たちと一階にお風呂入ればよかったのに、混浴気分で」

と、ユカリはニンマリ笑って、そんな冗談をいった。

「あ~、そいつは残念だったわ。オレもね、さっきそのことでかなり悩んでたんだけどね。せめて2人を覗きくらいには行こうかなって」

椅子から立ちあがると、ボクは応接セットのテーブルへ向かい、オレンジジュースをグラスに半分ほど満たしてからユカリを見つめて、それをそっと差し出す。

「あぁ、ありがとう」

グラスを受け取ったユカリがソファへゆっくり沈み込む。しばらくすると扉が静かに押し開かれ、白いバスタオルで髪の毛を包んだメイが、少しばかりの恥じらいを口元に浮かべながら応接間へと入ってきた。

「お待たせ」

そんなのあたりまえのことだけど、彼女らの、ほんわか頬を火照らす白い素顔や、しっとり潤(うる)んだ濡れ髪なんて、いままで一度も見たことなんてあるはずもない。おもわずボクは照れてしまってメイから視線を逸らす。そしてまた、奥に置かれた黒いピアノを見つめる。――

あの日ユカリに促され、仕方なくこの場所でピアノを弾いてから、マレンを失い、虚ろな日々をぼんやり過ごしていたボクの生活は一気に変化していったのだ。

マレンに贈った曲の間奏の手前でミスってしまい、はにかみながらうしろを振り返ったとき、ボクはメイの瞳からこぼれ落ちてゆく透明な涙の雫(しずく)をはっきり見たんだ。あのとき、なんで彼女が泣いていたのかなんてこと、いままでまったく考えたことなどなかった。けれど、ボクは確かにあのとき感じたんだ。――

普段、感情の起伏をまったく表情に浮かばすことのなかったメイの閉ざされた心の奥のほうまで辿り着ける光のような音楽を、もし作ることができるのならば、きっとありとあらゆる人々の感情をも、音楽の力で揺さぶることができるんだろうなって。――そう、音楽だけは唯一、人の心の一番深いところまで光を射し込ませることができるんだ。って、はっきりと、あのときボクは感じてたんだ。

「シーナ君、なにか一曲弾いてくださいよ」

バスタオルをあたまに乗せながらユカリが、そういって笑う。

「さすがにもう遅いからね、それに倉田さんは明日、さんざんオレらのピアノ聴くことになるんだから」

ボクは深々と茶色いソファにもたれて微笑む。

「卒業ライブのときって、何曲くらいシーナ君が作った曲を演奏するんですか?」

ユカリは、つぶらな瞳をボクへと向ける。ボクはユカリの隣でオレンジジュースを口にするメイを見つめてささやいた。

「今回は、かなり演るよ。まぁ、メンバーの誰かがぶっ倒れるまでは、ね。だから李さんも覚悟しといて。明日の譜面作りも多分、相当大変になるだろうからね」

湿った艶やかな髪を指先でとかしながら、素顔のメイが静かに頷く。彼女は普段、教室でそれほど濃い化粧をしてるわけじゃない。せいぜいリップスティックで、きれいな形の唇を潤(うる)ます程度だろう。けれど、いつだってほかの子よりも大人びて見えるはずのメイが、なんだかいまは、ごく普通の15歳の少女にしか思えなかったんだ。――

玄関を入ってすぐ左にある応接間とは通路を挟んだ反対側に六畳ほどの客間があって、どうやらそこに布団が敷かれているみたいだった。すでに深夜の1時をまわり、さっきからユカリも半分目を閉じてしまってたので、そろそろボクは帰ろうと思った。

「えぇっ、シーナ君帰っちゃうんですか? 私たちと一緒に寝てかないんですか?」

と、ユカリは少々駄々をこねてたけど、どうやら彼女も眠気には勝てなかったようで、ボクが客間へ連れてくと、そのまま掛け布団のなかへ寒そうにしながら潜り込んだ。二階には、ちゃんとメイの部屋があるようだけど、どうやらメイも今夜はここでユカリと一緒に寝るらしい。



【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】



【2012.03.12 記事原文】

ちょいと90年代で印象に残ったバラードを2曲ほどご紹介!

まずは、美しいメロディラインが心に残る名曲
ヴァネッサ・ウィリアムズの「Save the Best for Last」をどうぞ♪







Save the Best for Last - ヴァネッサ・ウィリアムズ
2ndアルバム『The Comfort Zone』 1991年


【Re×2-Edit】 The First Time - Surface 【90年代バラード】

【Re×2-Edit】【90年代洋楽バラードの名曲】


The First Time





I selected "The First Tim"
from 1st album "3Deep" of
Surface released in 1990.



1991年の洋楽ヒットチャートから



1984年2月4日(土)

やがて、ボクたちは南口のバスターミナルの前で、細野と竹内カナエの2人と別れる。

去年の誕生日、

「どうもお待たせー!」

そういって、ワインレッドのフード付きコートに白い毛糸の帽子姿で、大きな紙袋を片手に抱えたマレンが自転車で姿を現した、駅前通りの暗がりのほうをなんとなくボクは見つめた。――

街灯の蒼(あお)く滲(にじ)んだ光彩がぼんやり寂しく路面に浮かんだ路地裏で、

「実は今夜ね、私、これからメイの家に泊まるんですけど」

ユカリはフロスト状に霞(かす)む言葉を純白のマフラーの上にくゆらせる。そして、彼女のうしろをメイと並んで歩くボクのほうを振り返り、

「シーナ君も、今夜一緒に泊まりませんか?」

ユカリは、楽しそうに「ニコリ」と笑った。

はじめて彼女と話した9月のあの日もそうだった。ユカリはメイになんら承諾も得ず、いきなりボクのことをメイの家へ一緒にくるよう誘ってきたんだ。

「だって家族の人とかいるんでしょ?」

冗談半分に笑いながらボクは白い息をユカリのほうへと吐き出した。果たしてユカリにそう訊いたのか、それとも隣で微笑むメイに対する問いかけだったのかはよくわからなかったけど。……(それにメイの兄貴、リケンだっているんだろうに、――)

「お母さんはね、今夜親戚の家に出掛けてるの。それにお兄ちゃんは最近、あまり家には帰ってきてないから」

薄いピンク色のマフラーを巻きなおし、メイは静かに微笑んだ。

「そうですよ! だからシーナ君がきたって大丈夫ですって」

ユカリは、相変わらずうしろを向いたまま「アハハ」と、可愛らしい声で笑った。

「けど、いくらなんでも、さすがにオレが泊まるのはヤバいでしょ」

ユカリの車椅子をゆっくり押しながら、ボクは隣を歩くメイの横顔を見つめる。

メイは少しだけ目を細め、北風が通り過ぎるのを待っていた。過ぎ去る風の音を見送ると、彼女は蒼い街灯の光に照らし出されたリップクリームの仄(ほの)かな光沢を唇に漂わせ、柔らかな口調でささやきはじめる。

「もしあとで帰りたくなったら、帰っても構わないからね、――今夜だけはもう少し、ワタシたちと一緒にいて欲しい。せめて日付が変わるまで、……シーナ君の誕生日が終わるまではね、みんなで一緒にいたいの」

メイにそういわれてしまったら、断る理由なんて見つけられやしない。

「私、もしかしたらお邪魔虫ですかね? でも、私も2人と一緒にいたいんです。たった1日だけでいいので、メイとシーナ君、――この3人だけで一緒の時間を過ごしたいんです」

そんなユカリのささやかな願いは、乳白色に揺らぐ薄霧の吐息となって真冬の空へ浮かんでいった。

「いったいどうしちゃったのさ? 2人とも」

なんだかボクは、ちょっとだけ恥ずかしくなった。

「去年、みんなが修学旅行へ行ってるとき、シーナ君と2人でデートしたでしょ? 本当はメイも『修学旅行には行かない』っていってたけど、結局、あのとき私が怒ってメイのこと、強引に行かせちゃったじゃない? 私もね、あの頃は少しだけ旅行に参加できなかったってことを悔やんだりしてたけど、でもね、……もしメイやシーナ君たちと一緒に行けないのなら、『修学旅行になんて行かなくてよかったな』って、そういまは思ってるんです」

正面を見つめたままユカリがつま先のほうへ、そう言葉を吹きかける。ユカリのか細い肩先へ、いたわるようにメイがそっと声をかける。

「ユカ、……そんなこと、――」

ユカリはメイの言葉を柔らかく遮った。

「もうすぐ私たち卒業しちゃうでしょ? でも結局、この3年間で、メイとシーナ君だけしかいなかったんだもの。――-私の車椅子を、ふたりきりのときに押してくれた人はね。――私、どちらかが一緒じゃなかったら、絶対そんな遠くになんか行けないなって思ったの」

ボクたちがなにもいえずにいると、ユカリは微笑みながら振り返る。そして、いつものイタズラっぽい表情で、ちょっと嬉しそうにささやいた。

「私にとってはね、シーナ君ってなんとなくお兄さんみたいで、メイって、なんだかお母さんさんみたいなんですよねぇ。だから、2人にはいつだって甘えたり、わがままいえたりしちゃうんですよ」

メイは、少しだけ口元を緩ませ、

「なんでワタシがユカのお母さんになっちゃうの? せめてワタシもお姉さんくらいにしてよ」

と、いって笑った。

「いや、絶対にメイはお母さん」

ユカリはそうささやくと、群青(ぐんじょう)の夜空、微かに片影(へんえい)を覗かす細い三日月を見つめた。

「ホントはね、いつまでもずっと3人で一緒に暮らしていけたら、すごく幸せなんだろうなぁって思うんです。もし、地球上に私たち3人だけしかいなくっても、――ううん、もし3人だけしかいなければ、きっとすごく幸せなんだろうって、本当にそんなふうに思えるの。別に三角関係って意味じゃないですよ。――シーナ君は、きっと私たちのことを一生守ってくれるだろうし、――メイもね、ずっと私たちのことを優しく見つめ続けてくれる。……まぁ、絶対に無理なんでしょうけどね。だけど、シーナ君やメイがね、私の家族だったら、どんなに幸せだろうって、ときどき本気で考えちゃうんです」

するとメイが「フッ」と笑って、うっすら閉ざした瞳のような三日月にささやいた。

「そうなれたら本当に幸せなのかもしれない」

ユカリの言葉を聞いてるうちに、なんとなく、そんな暮らしができるならボクもなんだかそれでもいいように思えてきたんだ。

「わかったよ、しょうがないからとりあえず今夜は妹が眠るまでは一緒にいるよ。考えてみればオレも修学旅行に行ってないんだしね、――じゃあさあ、3人で修学旅行気分でも味わおうか。枕投げでもしながら。ねぇ? お母さん」

そういってメイのほうへ笑いかけると、彼女は一瞬、少しだけ唇を尖らせてから、緩やかに微笑みへと変えていった。――


【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】


【2013.04.06 記事原文】

さて。以前この曲を紹介したのは 去年の3月ってことなんで
ボクがこのブログを始めた当初ってことになりますね。

つまりは それだけ個人的な評価の高いバラードってことでしょう。

コンテンポラリー系のコーラスグループであるサーフェスが
1990年にリリースし 突如ビルボードのシングルチャートで
No.1を獲得したのが このスーパーメロウなバラードナンバー
「The First Time」でした☆

特に90年代初期には バブルに湧く恋人たちを
トロけさせるような スイートバラードの名曲が
数多く生み出されるんですけど まあこれも
そんなナンバーのひとつでしょうかねぇ☆




【2012.03.12 原文】


90年代のバラードソングからもう1曲!
まぁ、名曲に認定すべきかギリギリの線ですが。。。


サーフェスの「The First Time」をチョイス♪
こてっこての甘いナンバーっすが…







The First Time - サーフェス
1stアルバム『3Deep』 1990年(たぶん廃盤かな)





【Re-Edit】 God Will Make A Way - Don Moen 【90年代以上バラード】

【Re-Edit】【90年代以上洋楽バラードの名曲】


God Will Make A Way





I chose "God Will Make a Way" of the title song from the album
"God Will Make a Way" which Don Moen released in 2003.



1983年9月13日(火)


稲村ガ崎の駅を過ぎると、江ノ電は緩やかに右のほうへとカーブしながら海岸線へと向かう。そんな江ノ電のうしろ姿を、ボクたちは線路沿いの住宅街の路地から見送った。しばらくは線路に沿って進んでから交差点を左に折れ、国道134号線へ出る。すぐ目の前には、藤色に染まりゆく波紋を岸辺へ寄せる鎌倉の海原が広がっていた。

「うわぁ! すごいキレイだね」

と、ショウカが思わず感嘆の声を海へと投げかける。――

「オレ、ちょっと次の稲村ガ崎で降りるから、みんなは帰っていいよ」

暮れゆく山影に抱かれた極楽寺駅のホームで電車を待ちながら、さっきボクがみんなにそう告げたとき、李メイがいった。

「ワタシも、一緒に行ってもいいかな?」

って。――
それを聞いて、ショウカは、

「だったらさぁ、みんなで行こうよ」

と、田代ミツオヤや小山ミチコに同意を求めた。―――まぁ、さすがにメイと2人っきりにはさせてくれないだろうとは思ってたけど。

――去年、川澄マレンの誕生日に、葉山の海で一緒に流れ星を見たあの日より、江ノ島は、遥か沖合いに淡い墨色(ぼくしょく)のシルエットを浮かばせている。鎌倉の海岸を国道と並走する江ノ電が、内陸のほうへと折れていく腰越駅手前の小動岬(こゆるぎみさき)と江ノ島のちょうど真ん中には、あまりにも美しい富士山の輪郭が描き出されていた。

「本当に、すごくキレイ」

琥珀に黄昏(たそがれ)ゆく海の向こうに、そんな幻想的な風景を見つめ、ミチコも小さくつぶやいた。

ボクたちは砂浜へとは降りず、国道沿いの歩道を歩いた。7月にマレンと見つめた七里ガ浜の海岸が、だんだんと近づいてきている。薄明の空に浮かぶ葡萄(ぶどう)色した雲の端から、筋状の光芒(こうぼう)が無数に降り注ぐ。気つけば、ボクの左隣をメイが歩いていた。

「天使のはしご、――」

ふいにメイは柔らかく、そうささやいた。

「ん?」

ボクは彼女の横顔に目をやる。まどろんだ寝息のように、穏やかな波音を湛(たた)えて揺らぐ薄紫の海を背に、メイは微笑む。

「あの光の筋はね、そういわれてるの。『天使のはしご』って」

彼女の瞳に映し出されている空を、ともに見上げてボクも微笑む。

「へぇ、なんだかいい響きだね」

「ワタシ、あの光が照らし出す場所にね、子供の頃からずっと立ってみたいって思ってたの。そうすれば、『きっと願い事が叶うんじゃないかな』って信じてたから」

そんなメイの優しい言葉の余韻に、ボクは問いかける。

「えっ、李さんの願い事ってなに?」

するとメイは、少し恥ずかしそうにはにかんだ。ボクは、そんな彼女の表情をいままで一度も見たことがなかった。

「シーナ君、――ノストラダムスの予言って知ってる?」

意表を突いたそんな彼女からの質問に、ボクは一瞬、首を傾げながらも、

「あぁ、1999年に人類が滅ぶとかなんとかっていうヤツね」

と、笑う。メイは、はにかんだままでボクを見つめた。

「1999年って、ワタシたちがちょうど30歳くらいでしょ? ワタシね、そのとき人類が本当に滅んでも構わないって思ってるの」

江ノ島の灯台に明かりが灯され、瑠璃色の海にはほんのり街灯りが揺らいでいる。
メイは灯台の光が一周するのを待ってから、途切れた言葉をつむぎ合わせた。

「――その瞬間だけは、好きな人と一緒にいたい」

考えてみれば、彼女はまだ中学3年の女の子なのだ。だから、そうしたロマンティックな願い事を持ってたからって、なにも特別驚くような話ではない。――

けれど普段、透き通るほどの涼やかさをその身に纏(まと)い、ひとりだけボクらとは違う、まるで氷の世界に住んでるようにも感じられてた彼女から、そんな言葉を聞くだなんて思ってもみなかった。

「おかしい?」

そのとき、ボクがどんな顔をしてたかはわからないけど、きっとメイがそう質問したくなるような顔だったんだろう。

「いや、ぜんぜんおかしくないよ。きっと、みんなそう思うんだろうしね」

彼女の向こう側に、七里ガ浜の海が広がっていた。

(人類最後の瞬間、いちばん一緒にいたい人、――)

ボクの口からは自然と言葉が滑り落ちていく。

「オレの願いはね、――もう一度、2ヶ月前のこの場所に戻ること、かな」

たぶんさっきのボクと同じように、メイは不思議そうな顔をして涼やかな視線を向けた。

(失ってしまったものの大切さに気づかなかったあの日に、もう一度戻ることができるなら、きっともう手放すことはないのだろう。マレンも、――マレンと過ごす人生も)

「マキコから聞いたんだけど、――もしかしたら鎌倉に転校した彼女のこと?」

メイが、静かに問いかける。

「後悔っていう気持ちってね、時間とともに消えてくもんだと思ってたんだけど、なんだか違うみたいだ。――別に大きくもならない、……けれど決して小さくもなってくれない。いつだって勝手に心を連れ戻そうとするんだ。その気持ちが生み出されてしまった場所と時間まで」

「もう暗いからさぁ、とりあえず七里ガ浜の駅に向かうよ?」

前を歩くショウカが振り返ってボクらに訊ねる。
大きな声でボクは答えた。

「あぁ、もう帰ろう」

そして小さくつぶやいた。

「――こんな場所にきてみたところで、なにも変わらない」

気づくと、メイの右手がボクの背中に、そっと触れていた。

「よかった」

そんなメイの言葉に思わず振り向くと、彼女は口元にうっすら微笑みを湛(たた)えながら

「――最後にシーナ君の悩みが聞けて」

と、いいながらボクを見つめた。
西のほうから、秋めいた夜風が海辺を吹き抜ける。

「そりゃオレにだってさぁ、悩みくらいあるよ」

そういって言葉を風に投げかけて、ボクも少しだけ微笑んだ。



【ALOHA STAR MUSIC DIARY / Extra Edition】



【2012.06.24 記事原文】

ボクは基本的には無宗教であります!

が。強いていうならカトリック系のゴシックデザインは好きです。
教会建築も絵画も彫刻もロザリオも好き!
さらに、身に着けるのは常にクロスのペンダントです☆

さて。
ドン・モーエン氏と聞いて分かる人は一般的には少ないでしょうね。
おそらく日本で知ってるとすればクリスチャン系で音楽好きな人くらいでしょう。

彼は俗にいう「クリスチャンミュージック」系SSWで御座います。

彼が2003年にリリースしたアルバム『God Will Make a Way』 ☆
タイトルソングとなった「God Will Make A Way」は、Wikiると
彼の「子供三人が自動車事故で重傷を負い、一番上の息子を亡くした」
際に作られた歌であるということ。

まぁ内容を踏まえると、
哀しみを乗り越えて、これから生きていくための道を神はきっと示してくれる!
ということでしょうか。。。


とても優しいメロディですが、そういう背景を知ると哀しさが漂っているようにも感じます。
思想や宗教を超えて、何か哀しいことがあったときに聴いてみてはいかがでしょうか?






God Will Make a Way - God Will Make a Way: The Best of Don MoenGod Will Make A Way - ドン・モーエン 
アルバム『God Will Make a Way』 2003年




The title song was written for his wife's sister and her husband,
who lost their oldest son in an auto accident while three other children were seriously injured.

I'll Give All My Love To You - Keith Sweat 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


I'll Give All My Love To You





I selected "I'll Give All My Love To You"
from 2nd album "I'll Give All My Love to You"
of Keith Sweat released in 1990.


1990年の洋楽ヒットチャートから


アメリカのブラコン系男性SSWのキース・スウェット氏。

まぁ 90年代中期を席巻する音楽トレンド・・・
つまりは「ニュー・ジャック・スウィング」という音楽ジャンルを確立させた
立役者の一人ともいえましょう!


そんな彼が得意とする いわゆる ボクらが
「ブラック・コンテンポラリー」と呼んでいる
アダルト&シックなアプローチを象徴するかのような
1990年リリースの2ndアルバム『I'll Give All My Love to You』☆

そんなアルバムから!

タイトルトラックにしてビルボードのシングルチャートで
最高14位となった エレガント&スイートな90年代風バラードナンバー
「I'll Give All My Love To You」をチョイス♪


まぁ。これぞキース・スウェット氏のサウンド!
って言う感じの一曲ですわね☆




I'll Give All My Love to You - I'll Give All My Love to YouI'll Give All My Love To You - キース・スウェット
2ndアルバム『I'll Give All My Love to You』 1990年



I'm not in Love - Will to Power 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


I'm not in Love





I selected "I'm not in Love"
from 2nd album "Journey Home"
of Will to Power released in 1990.



1991年の洋楽ヒットチャートから


フロリダを拠点とし DJ ボブ・ローゼンバーグ氏を
中心に活動していたダンス系音楽ユニットのウィル・トゥ・パワー☆


そんな彼らが1975年に10ccがリリースした
不滅のバラードナンバーをカヴァーし 1990年のビルボードシングルチャートで
最高6位まで上昇したナンバー「I'm not in Love」をチョイス☆


実は つい最近 ボクのこの曲(オリジナル)を
真夜中に突然聴きたくなったんですわ。

このウィル・トゥ・パワーのカヴァーなんですけどね。。。
なんかサウンドがチープっていうのか中途半端っていうのか・・・
特にヴォーカルがヘタ過ぎですわい;;;


なんだか「あ~ん?↑」って感じです・・・


オリジナルが持ってる浮遊するようなアンニュイさやら
サイケデリックな刹那さが全然感じられないっすね。

でもまぁ。原曲が良いので 一応チョイス♪




I'm not in Love - ウィル・トゥ・パワー
2ndアルバム『Journey Home』 1990年

Just Like Jesse James - Cher 【90年代バラード】

【90年代洋楽バラードの名曲】


Just Like Jesse James





I selected "Just Like Jesse James"
from 20th album "Heart of Stone"
of Cher released in 1989.



1990年の洋楽ヒットチャートから


オールマン・ブラザーズ・バンドの弟
グレッグ・オールマン氏の元奥様であるシェールさん☆

彼女の印象っていうと どうしても70年代の
" インディアン・ルック "しか思い出せないんですけどね。。。

実際は彼女の音楽キャリアって フォーク系シンガーとして
60年代半ばからスタートしてるらしいですな。。。
まぁ年齢的にも クラプトンと同期くらいでしょうかね?


さて!最近のシェールさんは?というと・・・
2010年にクリスティーナ・アギレラさん主演で
公開された映画『バーレスク』で女性支配人を演じておりましたね☆

この映画の中でも彼女は歌っておりますが
未だに音楽作品をリリースし続けている現役シンガーなんですね♪

では!
彼女が1989年にリリースした節目となる20thアルバム『Heart of Stone』から☆
ビルボードのシングルチャートで最高8位となった
天才女性SSWのダイアン・ウォーレン女史ライティングの
ロッカバラード調のナンバー「Just Like Jesse James」をチョイス♪


しかし・・・素晴らしい声量&歌唱力ですね☆
彼女ってこんなに歌が上手かったかなぁ???




Just Like Jesse James - Heart of StoneJust Like Jesse James - シェール 
20thアルバム『Heart of Stone』 1989年


Masterpiece of the Western music of the 70s/70年代洋楽の名曲
If you want to cry/泣きたいとき
If you want to be healed/癒されたいとき
Drinking alcohol/お酒を飲みつつ
While driving/ドライブしながら
If you want to Fever/血が騒ぐ
Masterpiece of the Western music of the 80s/80年代洋楽の名曲
80's Ballard masterpieces/80年代バラードの名曲
80's Rock masterpieces/80年代ロックの名曲
80's Pops & AOR masterpieces/80年代ポップスの名曲
70's Dance masterpieces/70年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Western music of less than 70s/70年代未満洋楽の名曲
Less than the 70's classic Ballad/70年代未満バラードの名曲
Less than the 70's classic Rock/70代未満ロックの名曲
Less than the 70's classic Pops & AOR/70代未満ポップスの名曲
Masterpiece of the Western music of more than 90s/90年代以上洋楽の名曲
Ballade more than of the 90s/90年代以上バラードの名曲
Rock more than of the 90s/90年代以上ロックの名曲
Pops & AOR more than of the 90s/90年代以上ポップスの名曲
90's Dance masterpieces/90年代ダンス系の名曲
Masterpiece of the Japanese music/未来に残したい日本の名曲
Dedicated to sweethearts/恋する二人に捧ぐ
Spend the night with sadness/悲しみと共に過ごす夜
Nostalgic feelings/ノスタルジックな想い
In the room which shines with the morning sun/朝日が差し込む部屋で
While looking at the setting sun in a hotel/夕陽が見えるホテルで
Memories of youth/若かりし日々の思い出
If you want to fuss/タテノリしたい気分なとき
If you want to feel the Rock/かなりRockな気分
Masterpieces of Instrumental/インストルメンタルな名曲
 
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rakiworld21

Author:rakiworld21
Hai ☆I m Raki  (*^・ェ・)ノ ☆


Group / Duet 【 A ・ B ・ C 】
Group / Duet 【 D ・ E ・ F 】
Group / Duet 【 G ・ H ・ I 】
Group / Duet 【 J ・ K ・ L 】
Group / Duet 【 M ・ N ・ O 】
Group / Duet 【 P ・ Q ・ R 】
Group / Duet 【 S ・ T ・ U 】
Group / Duet 【 V ・ W ・ X 】
【 Artist V 】
Van Halen
Vapour Trails
The Velvet Underground
The Ventures
Virus

【 Artist W 】
The Wailers
Wang Chung
Was (Not Was)
Wishbone Ash
The Who

【 Artist X 】

Group / Duet 【 Y ・ Z 】
【 Artist Y 】
Y & T
Yazoo
Yes

【 Artist Z 】
ZZ Top



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